こんにちは。「motofrontier」の「マコト」です。
先日、ツーリング先で最新の水冷アドベンチャーバイクに乗る友人と走った時のことです。休憩ポイントで彼が何気なく言った「今のバイクって、ABSもトラコンも全部付いてて、逆に運転してる実感が薄いんですよね」という言葉を聞いて、ハッとしました。
私たちRC42乗りは、電子制御が一切ない「純粋な機械」を操る楽しさを知っています。しかし同時に、1992年の登場から30年以上が経過し、純正の足回りが現代のハイグリップタイヤや交通ペースに対して「頼りなさ」を見せ始めているのも事実ではないでしょうか。
コーナーでのフワつきや、急制動時の止まらなさ……。愛車への愛着は変わらなくても、安全マージンの不足を感じながら走るのは精神的にも疲れるものです。
今回は、そんな「大人のライダー」に向けて、見た目の派手さよりも「走りの質」と「安全性」を徹底的に重視した、RC42の機能系カスタムについて、私の経験と調査データを基に深掘りしていきます。
- ✅ ブレーキの効きが甘く、パニックブレーキでロック寸前のコントロールが怖い
- ✅ 高速道路の継ぎ目やコーナーで車体が揺れ続け、収まりが悪い
- ✅ 取り回しが重く、ガレージからの出し入れが億劫になってきた
- ✅ 冬場の朝イチ、チョークを引いてもエンジンの掛かりが悪くて焦る
もし一つでも当てはまったなら、それは「カスタム」で解決できます。単なる修理ではなく、現代の技術でアップデートすることで、これらの悩みは解消可能です。この記事で、愛車を現代スペックに生まれ変わらせる方法を詳細に解説します。
CB750 RC42のカスタムで目指す機能美

RC42のカスタムといっても、闇雲に高価なパーツを交換すれば良いわけではありません。目指すべきゴールは、空冷ナナハン特有の扱いやすさと造形美を残しつつ、現代の過酷な交通事情にも余裕で対応できる「機能美」の構築です。
ここでは、私が考える「大人のカスタム哲学」と、なぜ今RC42に手を加えるべきなのか、その核心についてお話しします。
レストモッドで蘇る空冷ナナハンの真価

最近、旧車やネオクラシックバイクの世界でよく耳にする「レストモッド(Restomod)」という言葉をご存知でしょうか?これは「レストア(Restoration:修復)」と「モディファイ(Modification:改良)」を掛け合わせた造語で、単に新車時の状態に戻すだけでなく、現代の技術や高品質なパーツを使って性能を底上げし、より安全で快適な乗り物へと進化させるという考え方です。
RC42は、1992年の登場から2008年の生産終了まで、基本設計を大きく変えずに生産された稀有なモデルです。非常に頑丈なエンジンとフレームを持っていますが、その設計思想はあくまで90年代のものです。
当時の道路環境やタイヤ性能を前提としたセッティングは、現代の高グリップタイヤや、アベレージスピードの上がったバイパス道路、そして複雑化した交通状況においては、どうしても「頼りなさ」として現れてしまいます。
例えば、純正のサスペンションやブレーキシステムは、コストダウンの影響もあり、現代の基準で見ると必要最低限の性能しかありません。これを「純正部品こそが至高」と考えて新品の純正パーツに交換し続けるのも一つの愛ですが、安全性や快適性を追求するのであれば、信頼性の高い社外パーツを効果的に導入する方が合理的です。
現代の技術で作られたサスペンションやブレーキパッドは、当時の純正品を遥かに凌駕する性能を持っています。
私たち40代・50代のライダーにとって、バイクは単なる移動手段ではなく、人生を豊かにするパートナーです。だからこそ、ノスタルジーに浸るだけでなく、「止まる・曲がる・走る」という基本性能を現代レベルに引き上げ、安心して長く乗り続けられる状態にすることが、RC42に対する最大の敬意だと私は考えています。
教習車とは呼ばせない運動性能の追求
RC42について語るとき、どうしても避けて通れないのが「教習車」というイメージです。「誰にでも乗れる=退屈」「特徴がない」とネガティブに捉えられることもありますが、この「優等生ゆえの退屈さ」は、兄貴分のCB1300などホンダ直4マシン共通の悩みでもあります(参考:CB1300が「つまらない」と言われる理由と、その奥にある凄さ)。
しかし裏を返せば、これほど「素性が良く、バランスが取れているバイク」は他にありません。教習車として採用されるほどの低速安定性と、頑強なフレーム。この素性の良さをベースに、コストダウンによって本来のポテンシャルを封印されていた足回りやブレーキを解放してやることで、RC42は「意のままに操れる極上の空冷スポーツ」へと化けます。
実際に足回りをしっかりと固めたRC42は、ワインディングロードにおいて驚くほど軽快なフットワークを見せます。絶対的なパワーでは最新のリッタースポーツには敵いませんが、日本の狭く曲がりくねった峠道では、その扱いやすいパワーと素直なハンドリングが武器となり、ライダーの技量次第で格上のマシンを追い回すことさえ可能です。
大人のカスタムにおいて、近隣を威嚇するような爆音マフラーや、実用性を無視した極端なローダウン、派手なLED装飾は必要ありません。あくまで外観はジェントルに、ノーマルのシルエットを崩さず、しかし走らせると「おっ、こいつは違うな」と思わせる。
そんな「羊の皮を被った狼」的な仕上がりこそが、今の私たちに似合うスタイルではないでしょうか。信号待ちで並んだ最新バイクのライダーが、手入れの行き届いた足回りを見て「わかってるな」と目配せしてくるような、そんな一台を目指しましょう。
足回りの刷新で乗り心地と安全性を確保
オートバイの走りの質を決定づけるのは、実はエンジンの馬力ではなく「足回り(サスペンションとブレーキ)」です。特に製造から15年以上経過したRC42の多くは、純正サスペンションのダンパーオイルが劣化し、スプリングが疲労している状態にあります。
これは単に「乗り心地が悪い」という快適性の問題に留まりません。タイヤを路面に押し付ける力が弱まることで、制動距離が伸びたり、コーナリング中にタイヤが跳ねてグリップを失ったりするなど、安全性に直結する重大なリスクファクターです。足回りのリフレッシュは、レストモッドにおいて最も投資対効果が高いメニューであり、その選択には明確な哲学が求められます。
リアサス交換で激変する乗り味と評価

純正のショーワ製リアショックは耐久性に優れるものの、メーカー設定としてはオーバーホール前提の構造ではなく、経年で性能低下した個体が多いのが実情です。現代のアフターマーケット製サスペンションに交換することで、「路面の凹凸を舐めるような追従性」と「腰のあるコーナリング」を手に入れることができます。
私が推奨する選択肢は、予算と目的に応じて以下の3つです。
| ブランド | モデル | 詳細解説・推奨理由 | 概算価格 |
|---|---|---|---|
| OHLINS (オーリンズ) | レジェンドツイン (S36P) | 【究極の乗り心地と所有感】 サスペンション界のベンチマーク。独自の高精度な加工技術により、動き出しのフリクション(抵抗)が極限まで低減されています。これにより、小さなギャップでもサスが瞬時に動き、不快な突き上げを消し去ります。フルオーバーホール対応で、一生モノとして使えます。 | 10万円代後半 |
| Advantage SHOWA (アドバンテージ) | RS-γ | 【純正進化という美学】 ホンダ純正サプライヤーであるショーワとアドバンテージの共同開発品。「派手な金色はRC42に似合わない」という方に最適な、精悍な黒/銀ボディ。特筆すべきは油圧イニシャルアジャスターの標準装備で、工具なしでダイヤルを回すだけでプリロード調整が可能。荷物を積むツーリング派に最適です。 | 10万円代後半 |
| YSS | Z362 シリーズ | 【圧倒的コスパ】 タイ王国発のグローバルブランド。オーリンズの半値近い価格ながら、伸び側減衰力調整、車高調整、プリロード調整と必要な機能を網羅しています。純正がオイル漏れを起こした際のリペアパーツとしても優秀で、安価に機能回復を図りたい層に絶大な支持を得ています。 | 6〜8万円前後 |
特にOHLINS(オーリンズ)の評価は、Webike等の主要ポータルにおけるRC42用モデルのユーザーレビューでも4.5点前後(5点満点)という高い水準で推移しています。「路面の継ぎ目を感じなくなった」「コーナーでの安心感が別物」といった声が支配的です。
これはプラシーボ効果ではなく、オーリンズ特有のしなやかな減衰特性が、40代以上のライダーにとって負担となる微細な振動を効果的に吸収していることを示唆しています。価格は張りますが、その性能差は走り出した瞬間の交差点一つ曲がるだけで体感できるレベルです。
フロントフォークのスプリング最適化
リアサスペンションを高性能なものに交換すると、相対的にフロントフォークの「弱さ」や「粗さ」が露呈するケースが多くあります。RC42の純正フロントフォークは、教習車としての使用も想定されているためか、かなりソフトで快適性を重視した設定となっています。そのため、少し強めのブレーキングをすると一気にフロントが沈み込む「ノーズダイブ」が大きく発生する傾向があります。
この過度なピッチングモーション(車体の前後の揺れ)は、ライダーに不安感を与えるだけでなく、リアタイヤの荷重が抜けやすくなり、制動距離が伸びる原因にもなります。ここでおすすめなのが、Hyperpro(ハイパープロ)のサスペンションスプリングへの換装です。
ハイパープロが提唱する「コンスタントライジングレート」スプリングは、サスペンションの沈み込み量に応じてバネレート(硬さ)が連続的に変化する特殊な構造をしています。
- 初期の動き:柔らかいレート部分が働き、路面の細かなギャップを吸収して乗り心地を確保する。
- 奥での動き:沈み込むにつれて硬いレート部分が立ち上がり、急激なブレーキングでもしっかりと踏ん張る。
この特性により、街乗りでの快適さと、ワインディングや緊急回避時の安定性を高い次元で両立できます。特にリアサスペンションとセットになった「ストリートボックス(コンビキット)」を選択すれば、車種専用にテストされた前後バランスが手に入るため、セッティングの迷宮に迷い込むことなく、「欧州車のようなフラットで安定した乗り味」を実現できます。
ブレンボキャリパーで制動力を強化

40代・50代のライダーにとって、避けて通れないのが身体的な反応速度の低下です。若い頃のような反射神経で危険を回避することは難しくなっていきます。また、警視庁の統計データを見ても、二輪車の死亡事故において「単独事故」の割合が高く、その多くがカーブの手前や最中での操作ミスに起因しています。(出典:警視庁 二輪車の死亡事故統計)
だからこそ、ブレーキシステムには「絶対的な制動力」と、限界付近での「コントロール性」が必要です。RC42の純正片押し2ポットキャリパーは、メンテナンス性には優れますが、剛性不足により、パニックブレーキ時にレバータッチがスポンジ状になりやすく、微妙なコントロールが難しい場面があります。
この問題を解決する定石が、イタリアのBrembo(ブレンボ)製「40mmピッチ 4ポットキャリパー」(通称:キャスティング4pot)の導入です。ACTIVE(アクティブ)等の車種専用キャリパーサポート(品番1471007S等)を介して装着します。
対向ピストンキャリパー化により、左右のピストンがパッドを均等にローターへ押し付けるため、レバー入力に対して制動力がリニアに立ち上がるようになります。これは単に「ガツンと効く」ことを意味するのではありません。「指の力の増減ミリ単位で制動力を自在に操れる」ことこそがブレンボの真骨頂です。雨天時や砂の浮いた路面など、ロックしやすい状況でこそ、この繊細なコントロール性が転倒回避の最大の武器となります。
重要:作業はプロに依頼してください
ブレーキキャリパー、サポート、ホースの交換作業は、一歩間違えれば命に関わる「重要保安部品」の分解整備に該当します。ボルトの規定トルク管理、エア抜き、フルードの取り扱いなど、高度な知識と技術が不可欠です。ご自身でのDIYは避け、必ず認証工場や信頼できるプロショップに依頼してください。
マスターシリンダー交換でタッチ改善
キャリパーを4ポット化してピストン総面積が増加する場合、それを押し出すポンプの役割を果たす「マスターシリンダー」の容量も見直す必要があります。純正のマスターシリンダーのままでは、レバーストロークが過大になり(深くなりすぎ)、せっかくのキャリパー性能を十分に発揮できない可能性があります。
ここでの定番アップグレードは、Daytona NISSIN(デイトナ・ニッシン)のブレーキマスターシリンダーキットへの交換です。リザーバータンクやスイッチがセットになったオールインワンパッケージで、RC42への適合も確認されています。
選択肢としては、純正と同じ配置の「横型 5/8インチ」か、よりダイレクトな操作感が得られる「ラジアルポンプ 19mm(または17mm)」があります。特にラジアルポンプは、レバーを引く方向とピストンを押す方向が同じであるため、摩擦損失が少なく、指先の感覚がダイレクトにキャリパーへ伝わります。
また、レバー位置を6段階で調整できるアジャスト機能は、手の大きさが異なる様々なライダーに対応し、常にベストな位置でブレーキ操作ができるため、握り込みの瞬間の反応速度を向上させる効果もあります。
選択肢としては、純正と同じ配置の「横型 5/8インチ」か、よりダイレクトな操作感が得られる「ラジアルポンプ 19mm(または17mm)」があります。特にラジアルポンプは、レバーを引く方向とピストンを押す方向が同じであるため、摩擦損失が少なく、指先の感覚がダイレクトにキャリパーへ伝わります。
また、レバー位置を6段階で調整できるアジャスト機能は、手の大きさが異なる様々なライダーに対応し、常にベストな位置でブレーキ操作ができるため、握り込みの瞬間の反応速度を向上させる効果もあります。
マフラー交換とポジションの最適化
車体の軽量化は、加速・減速・旋回のすべてに好影響を与える「最も効果的なチューニング」の一つです。また、体に直接触れるハンドルや、車体を守るスライダーといった機能パーツは、長く快適に乗るための必須装備と言えます。
ここでは、実用性と官能性を高い次元で両立するパーツを紹介します。
モリワキマフラーで軽量化と音質向上
ホンダの空冷4気筒といえば、やはりMORIWAKI(モリワキ)のワンピースマフラーでしょう。多くのRC42オーナーがこのマフラーを選ぶのには、単なるブランドイメージ以上の明確な理由があります。それは「劇的な軽量化」です。
【純正比 約マイナス10kgの衝撃】
- 純正マフラー重量:約 16.0 kg
- モリワキ ワンピース重量:約 6.3 kg
数値を見ていただければ一目瞭然ですが、交換するだけで約9.7kgもの軽量化になります。お米10kg袋を常に積んで走っていた状態から解放されるわけですから、その変化は強烈です。
車体の最も低い位置にある重量物が消えることで、ガレージからの出し入れが驚くほど軽くなり、信号待ちでの足つき時のふらつきも軽減されます。体力に自信がなくなってきた世代にとって、この恩恵は計り知れません。
もちろん、JMCA認定(近接排気騒音91dB)で車検にも完全対応しています。アイドリング時は住宅街でも気を使わないレベルの静粛性を保ちつつ、スロットルを開ければ空冷4気筒特有の「腹に響く重低音」を奏でてくれます。
さらに、装着したままオイル交換やフィルター交換、センタースタンドの使用が可能である点も、実用性を重視する「大人のライダー」にとって決定的な選定理由となるはずです。
ハンドル交換でツーリングを快適に
「1時間ほど走ると、なんとなく首や肩が凝ってくる……」そう感じたことはありませんか?純正のハンドルポジションは、様々な体格のライダーに対応する平均値で設定されていますが、必ずしもあなたにとってのベストではありません。特に加齢により体の柔軟性が低下すると、わずかな前傾姿勢の強さが疲労として蓄積されます。
そんな時はEFFEX(エフェックス)の「イージーフィットバー」が解決してくれます。RC42専用設計(品番EBF049K等)されており、ノーマル比で「7mmアップ / 7mmバック(約10mm手前)」という絶妙な位置設定になっています。
「たった7mm?」と思うかもしれませんが、グリップ位置が手前に来ることで肘に余裕が生まれ、上体が自然に起きることで視界が広くなります。このわずかな差が、長距離ツーリングにおける疲労度を劇的に軽減します。専用設計なので、ブレーキホースやアクセルワイヤーの交換が不要で、スイッチボックスの穴あけ加工も済み。そのままポン付けできる手軽さも大きな魅力です。
「今のポジションに少しだけ違和感がある」という方は、ぜひ試してみてください。
エンジンスライダーで転倒リスク対策
どんなに経験豊富なベテランライダーでも、疲労時の立ちごけや、砂利でのスリップなど、不測の事態による転倒リスクはゼロではありません。特に空冷エンジンの美しいフィンやクランクケースは、転倒時の衝撃で破損しやすく、最悪の場合、オイル漏れによりその場で自走不能となってしまいます。
大切な愛車と財布を守るために、MORIWAKI スキッドパッド(エンジンスライダー)の装着を強く推奨します。元々はロードレースにおいて、転倒滑走時にエンジンへのダメージを最小限に抑え、再スタートを可能にするために開発された機能部品です。
パッド本体は高分子樹脂で作られており、路面との接触時に適度に削れることで衝撃を逃がす(スライドさせる)役割を果たします。エンジンマウントボルトと共締めするだけの簡単装着ですが、万が一の際の修理費(クランクケース交換となれば数十万円コースです)を考えれば、1万円台後半の投資は極めて安価な「保険」と言えます。
「小さくても効果は絶大」というキャッチコピーは、多くのユーザーの実体験に裏打ちされています。
電装系の近代化とカスタムの総括

最後に、90年代設計のバイクで最も経年劣化が進みやすく、同時にトラブルの原因となりやすい「電装系」のアップデートです。ここを現代の技術で強化することで、真冬でも一発でエンジンがかかる信頼性と、夜間走行時の圧倒的な視認性を手に入れることができます。
ウオタニSP2で始動性とトルク向上
RC42オーナーの間で「装着すれば必ず体感できる」「魔法の箱」とまで語られるパーツがあります。それが、AS Uotani(ASウオタニ)の「SP2フルパワーキット(品番00106)」です。
純正の点火システムは、コストと耐久性のバランスを重視して設計されていますが、火花の強さという点では改善の余地があります。SP2キットは、大容量トランジスタを内蔵したコントロールユニットと高出力コイルにより、純正比で数倍の放電電流を実現します。
- 始動性の劇的改善: 冬場の朝イチや、長期間乗らなかった後でも、強力な火花が混合気に着火し、セル一発でエンジンが目覚めます。
- トルクの増大: 全回転域で完全燃焼を促進するため、トルクの谷が解消されます。「5速50km/hからシフトダウンせずに加速できる」ような粘り強さが生まれ、ズボラな運転を許容してくれる懐の深さを手に入れられます。
また、RC42(特に2004年以降の後期型)に装備されているTPS(スロットルポジションセンサー)の信号を読み取り、点火時期を3次元マップで緻密に制御することで、アクセル開度に応じた最適なレスポンスを提供してくれます。これは単なる点火強化ではなく、エンジンの性格そのものを現代的にリファインするカスタムと言えます。
また、RC42(特に2004年以降の後期型)に装備されているTPS(スロットルポジションセンサー)の信号を読み取り、点火時期を3次元マップで緻密に制御することで、アクセル開度に応じた最適なレスポンスを提供してくれます。これは単なる点火強化ではなく、エンジンの性格そのものを現代的にリファインするカスタムと言えます。
なお、RC42対応の品番は「00106」です。決して安いパーツではありませんが、その変化は走り出した瞬間に分かります。「長く乗る」と決めたオーナーなら、最初に導入すべき逸品です。
ヘッドライトのLED化で視認性アップ
古いバイクの黄色っぽいハロゲンランプは、現代の明るいLED街灯や対向車のライトの中では埋もれてしまい、夜間の視界確保が困難です。安全のために、Daytona Precious Ray Z(プレシャスレイZ)のような信頼できるLEDバルブへ交換することを強くお勧めします。
このモデルは、6500K(純白光)と4500K(見やすさ重視のハロゲン色)がラインナップされており、好みや用途に合わせて選択可能です。純白光は夜間の路面状況や歩行者を鮮明に浮かび上がらせるだけでなく、対向車や周囲からの「被視認性」も高めます。「自分が見える」だけでなく「相手に気づいてもらう」ことは、事故防止の観点から極めて重要です。
また、ハロゲンバルブが通常55W/60Wを消費するのに対し、このLEDバルブは消費電力が約25W前後で済みます。この差分(約30W相当)は、グリップヒーターやUSB電源、ナビなどの追加装備に回すことができる電力マージンとなります。発電能力が決して高くはないRC42にとって、省電力化はバッテリー上がりを防ぐための有効な手段でもあります。
必ず車検対応品を選びましょう
Amazon等には安価な海外製LEDバルブが溢れていますが、その多くは配光(光の散らばり方)がデタラメで、車検に通らないばかりか、対向車を幻惑させる危険があります。デイトナ等の国内メーカー製で「新保安基準適合」と明記されたものを選ぶのが、結果として最も安上がりで確実な選択です。
必ず車検対応品を選びましょう
Amazon等には安価な海外製LEDバルブが溢れていますが、その多くは配光(光の散らばり方)がデタラメで、車検に通らないばかりか、対向車を幻惑させる危険があります。デイトナ等の国内メーカー製で「新保安基準適合」と明記されたものを選ぶのが、結果として最も安上がりで確実な選択です。
こちらが記事で紹介したデイトナ製の車検対応モデル(H4バルブ)です。夜間走行の安心感が段違いになりますので、まだハロゲンの方は早めの交換をおすすめします。
RC42カスタムに関するよくある質問(Q&A)
ここまで機能系パーツの魅力をお伝えしてきましたが、導入にあたって気になる点もあるかと思います。リセールバリューやメンテナンスなど、カスタム前に知っておきたい重要ポイントをQ&A形式で解説します。
Q. カスタムをすると、将来売却する時の査定額(リセールバリュー)は下がりますか?
A. 一般的に、フレームを切断するような不可逆的な加工をしなければ、大きなマイナスにはなりません。むしろ、オーリンズやブレンボといった一流ブランド品は、パーツ単体でも高値で取引される資産価値があります。
そもそも、RC42自体の中古相場が現在どうなっているかご存知でしょうか?実は、空冷4気筒の希少性から価格高騰が続いています。詳しくはこちらの記事『CB750(RC42)の中古相場と価格高騰の現状』で解説していますので、資産価値としての側面もぜひチェックしてみてください。
Q. 生産終了から時間が経っていますが、まだパーツは手に入りますか?
A. ホンダ純正部品の一部には欠品が出始めていますが、RC42は教習車として大量に生産された背景もあり、アフターマーケットパーツ(社外品)の供給は非常に潤沢です。消耗品や今回紹介した機能パーツに関しては、当面の間は入手に困ることはないでしょう。
Q. なるべく安く済ませたいので、自分で取り付け(DIY)をしても大丈夫ですか?
A. ハンドル周りのアクセサリーや、電球交換程度ならDIYでも可能ですが、ブレーキやサスペンションといった重要保安部品に関しては、絶対にDIYはお勧めしません。 締め付けトルクの不足やエア抜きの失敗は、重大な事故に直結します。「工賃は安心料」と割り切り、必ず認証工場資格を持つプロショップに依頼してください。
CB750 RC42のカスタムで完成する愛車

ここまで、RC42を現代の交通環境に合わせてアップデートするための機能系パーツを紹介してきました。これらのカスタムに共通するのは、「見た目を大きく変えずに、中身を最新スペックに引き上げる」という点です。これこそが、経験を積んだ大人が乗るべきRC42の理想形、すなわち「レストモッド」の完成形です。
今回のカスタムポイントまとめ
- サスペンション刷新(オーリンズ等):路面に吸い付くような安心感と、高級車のような乗り心地を獲得。
- ブレーキ強化(ブレンボ+デイトナ):指先一つで速度を支配できるコントロール性と、パニック時の安全性を確保。
- 軽量化(モリワキマフラー):マイナス10kgのダイエットで、取り回しもコーナリングも軽快に。
- 電装系強化(ウオタニ+LED):一発始動の信頼性と、夜間走行の安全な視界を確保。
このカスタムを行えば、あなたのRC42は、あと10年、いや20年戦える最高の相棒になります。もちろん、すべてを一度に行う必要はありません。「ブレーキが怖い」「乗り心地が悪い」など、まずは今一番不満を感じている箇所から手を付けてみてはいかがでしょうか。
愛車が生まれ変わった瞬間の感動は、きっと新車に乗り換える以上の喜びをもたらしてくれるはずです。信頼できるプロショップに相談して、あなただけの「大人のRC42」を作り上げてください。