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CB650Rの燃費は悪い?実燃費データと年間維持費・資産価値を徹底検証

CB650Rの燃費と維持費、4気筒所有への憧れと金銭的不安をテーマにした記事タイトル画像

こんにちは。「motofrontier」の「マコト」です。

ホンダCB650R、本当にかっこいいですよね。低く構えたそのシルエット、エキパイが美しく並ぶデザイン、そして何より、このミドルクラスでは今や絶滅危惧種となりつつある「直列4気筒エンジン」が奏でる官能的なサウンド。

私も街中やツーリング先で見かけるたびに、ついつい目で追ってしまいます。所有欲をこれほどまでに満たしてくれるバイクは、そう多くありません。

しかし、いざ購入を検討する段階に入ると、どうしても頭をよぎるのが現実的な問題です。「4気筒は燃費が悪そうで、ガソリン代が心配」「車体価格も高いし、維持費が家計を圧迫しないだろうか」といった金銭的な不安ではないでしょうか。

特に昨今のガソリン価格高騰や物価上昇のニュースを見るにつけ、趣味のバイクとはいえ、少しでもランニングコストを抑えたいと考えるのは、生活者として当然の心理です。

ですが、結論から言います。CB650Rは、カタログスペックの数字以上に「お財布に優しい」極めて賢いバイクです。

多くの人が抱く「4気筒=金食い虫」というイメージは、現代の高度に制御されたホンダエンジンには当てはまりません。今回は、実際のオーナーデータや中古車市場の動向を徹底的に分析し、CB650Rの驚くべき燃費性能と、それを補って余りある圧倒的な「資産価値」について解説します。

あなたは今、こんなことで悩んでいませんか?

  • ✅ 4気筒エンジンは燃費が悪く、毎月のガソリン代で後悔したくない
  • ✅ タンク容量と航続距離が、ロングツーリングで仲間についていけるか心配
  • ✅ ハイオク仕様の海外製ライバル車と比べて、維持費が高いのではないか
  • ✅ 将来乗り換える時、人気がなくて安く買い叩かれて損をしたくない

もし一つでも当てはまったなら、この記事があなたの疑問を解決し、『後悔しない賢い選択』へと導きます。

ガソリン代・維持費・リセールバリューに関するライダーの悩み一覧

CB650Rの燃費と実燃費の真実

まずは、皆さんが最も気になっている「燃費性能」について、メーカー公表値と実際のユーザーデータを比較しながら、包み隠さず見ていきましょう。4気筒エンジンだからといって、必ずしもガソリンをガブ飲みするわけではありません。

カタログ値と実燃費データの乖離

CB650Rのカタログ燃費(WMTCモード値)は、標準モデルで21.5km/L(クラス3-2、1名乗車時)と公表されています。一般的に、内燃機関車の実燃費(Real-world Fuel Economy)は、信号待ちや渋滞、冷間時の始動などが影響するため、カタログ値の7割〜8割程度に落ち込むのが通説です。しかし、CB650Rはこの「常識」を良い意味で裏切る傾向にあります。

国内最大級の自動車・バイクSNS「みんカラ」などの給油記録データベースを参照すると、多くのCB650Rオーナーが報告する実燃費の平均値は、約21km/L〜22km/L台前半で推移しています(※集計値は投稿増加に伴い変動します)。

高回転まで回してパワーを絞り出すスポーツエンジンでありながら、日常的な使用においてカタログ値と近い数値が出やすいのは、かなり優秀です。

なぜこれほど燃費が良いのでしょうか。その背景には、ホンダが長年培ってきたエンジンの摩擦低減技術(低フリクション化)や、電子制御燃料噴射(PGM-FI)による緻密な燃料制御があります。

特に巡航域(一定速度で淡々と流す走り)では燃費が伸びやすく、ツーリング主体の使い方だと平均値が上がりやすい、という構造です。

ここがポイント!

実データでは、カタログ値(21.5km/L)に対し、ツーリング主体で使用しているユーザーの多くが22km/L台という数値を記録しています。信号の少ない田舎道やバイパス道路を丁寧に流せば、リッター23km前後が見えるケースもあります(※走行条件で変動)。

CB650RのWMTCモード燃費とオーナー実燃費の比較グラフ

もちろん、走り方によって燃費は変動します。都内の激しい渋滞のみでの使用や、サーキット走行のような高回転を多用するシーンでは、15km/L〜17km/L程度まで落ち込むこともあります。

しかし、一般的なライダーが週末にツーリングを楽しむような使い方であれば、「リッター20キロは堅い」と考えて間違いありません。これは同クラスの2気筒モデルと比較しても、決して引けを取らない優秀な数値です。

(出典:Honda公式サイト「CB650R / CB650R E-Clutch」

E-Clutch仕様における燃費差

2024年モデルから導入され、大きな話題となっている「Honda E-Clutch」搭載モデル。クラッチレバーの操作なしでスムーズな発進・変速が可能となる画期的なシステムですが、燃費への影響を気にされる方も多いでしょう。

カタログ上のWMTCモード燃費を見ると、E-Clutch仕様車は21.3km/Lとなっており、標準のマニュアルトランスミッション車(21.5km/L)と比較してわずか0.2km/Lの差があります。車両重量も、標準モデルが205kg、E-Clutch仕様が207kgと、差は約2kgです。

しかし、率直に言えば、実用上の燃費においてこの差を「はっきり体感する」のは難しいでしょう。

むしろ、E-Clutchには燃費面でプラスに働く可能性もあります。例えば、発進時や極低速走行時において、システムが安定したクラッチ制御を行うことで、無駄な回転上昇やギクシャクが減りやすいからです。

特に、クラッチ操作に不慣れな初心者ライダーや、疲労が溜まって操作が雑になりがちなロングツーリングの後半などでは、E-Clutch車の方が結果的に扱いやすく、燃費も安定しやすいと感じる人もいるでしょう。

なお、E-Clutchの「快適さ」や「資産価値(リセールへの効き方)」を深掘りしたい方は、こちらも参考にどうぞ。

(関連記事:CB650Rが不人気と言われる真実。4気筒の資産価値とEクラッチで選ぶ「賢い決断」

タンク容量と航続距離の限界点

ロングツーリングを愛するライダーにとって、「次のガソリンスタンドまで辿り着けるか」という不安(Range Anxiety)は、旅の楽しさを削ぐ大きなストレス要因です。CB650Rの燃料タンク容量は15Lです。これはミドルクラスのネイキッドバイクとしては標準的なサイズですが、決して「大容量」とは言えません。

では、満タンから実際にどれくらい走れるのでしょうか。WMTCモード燃費(21.5km/L)とタンク容量を基準に、運用上の限界点をシミュレーションしてみましょう。

項目計算式・数値運用の目安
満タン時最大航続距離(理論値)15L × 21.5km/L = 322.5kmガス欠覚悟の限界値
給油警告(E点滅)開始タイミング燃料計が「E」1つ点滅時:残量 目安 約3.0L走行距離の“安全側ライン”に入った合図
警告灯点灯後の走行可能距離(目安)3.0L × 21.5km/L = 約64.5km緊急走行エリア

多くのライダーが心理的な境界線とするのが「無給油300km」という壁です。計算上、CB650Rは300kmを走り切るポテンシャルを持っていますが、これはあくまで理想的な条件下での数値です。

向かい風が強い日、峠道での高負荷走行、荷物の積載量などによって燃費が悪化すれば、300kmに届く前にガス欠するリスクがあります。

精神衛生上、安心してツーリングを楽しむためには、250km〜260kmあたりを絶対的な給油ラインとして設定することをお勧めします。「まだ警告灯が点いていないから大丈夫」と粘るのではなく、トリップメーターを見て計画的に給油を行うことが、トラブル回避の鉄則です。

マコト
マコト
ぶっちゃけた話をすると、250km走ると人間の方が先に疲れます(笑)。
特にネイキッドは風を受け続けるので、2時間に1回くらいのペースで給油休憩を挟むのが、集中力を切らさず安全に走るコツなんです。「タンクが小さい」のではなく「強制的に休憩させてくれる」と考えると、意外とこのサイズ感が絶妙に思えてきますよ。

ツーリング時の給油タイミング

前述の通り、CB650Rの実質的な航続距離は約250km強と考えた方が安全ですが、これは実際の道路環境と照らし合わせるとどのような意味を持つのでしょうか。

高速道路の休憩施設(SA/PA)は一定間隔で設置されていますが、ここで注意が必要なのは、「ガソリンスタンドは全てのSA/PAにあるわけではない」という点です。路線や区間によっては給油所の間隔が大きく開くこともあり、時間帯によっては営業時間の問題もあります。

最大の注意点:警告灯が点滅してからでは遅いことも

燃料計の最後の「E」点滅(残量目安 約3.0L)から、計算上は約60km走れます。ですが、次の給油所が営業時間外だったり、区間によっては「次が遠い」こともあります。特に夜間の高速道路や、広大なエリア、山間部のツーリングでは、「次が開いていない」という事態も十分にあり得ます。

CB650Rでツーリングに出かける際は、以下のルーティンを徹底することをお勧めします。

  • トリップメーターを給油ごとに必ずリセットする。
  • 走行距離が200kmを超えたら、次の休憩ポイントで必ず給油する(まだタンクに余裕があっても)。
  • ナビアプリで、目的地方向にあるガソリンスタンド(SAの給油所)を事前にチェックしておく。

この「早めの給油」を習慣化することで、タンク容量に対する不安を完全に払拭し、4気筒エンジンの爽快な走りに集中することができます。

航続距離やツーリング装備をさらに掘り下げたい方は、こちらも役立ちます。

(関連記事:CB650Rツーリング仕様の疑問解決!後悔しないカスタム術

レギュラー仕様による維持費のメリット

ここからが、経済性を重視する方にとっての本題です。燃費の数値(km/L)そのものよりも重要なのが、「実際にあなたの財布から出ていくお金(トータルランニングコスト)」です。

実は、CB650Rには同クラスのライバル車、特に輸入車や高性能SSベースのモデルを圧倒する強力な経済的武器があります。それが「レギュラーガソリン仕様」であるという事実です(Honda公式の案内でも、燃料は無鉛レギュラーガソリンが基準とされています)。

ハイオク車との年間ガソリン代差

600cc〜1000ccクラスのスポーツバイクの多くは、エンジンの高圧縮比化に伴い「ハイオクガソリン指定」となっています。しかし、CB650Rは高効率な設計でありながらレギュラーガソリン運用を前提にしています。

昨今のエネルギー情勢では、レギュラーとハイオクの価格差は常にリッターあたり10円〜15円程度存在します。たかが10円と思うかもしれませんが、これが年間コストとして積み上がると無視できない金額になります。

具体的なシミュレーションをしてみましょう。年間走行距離を5,000km、燃費をあえて厳しめに20km/Lと仮定して、ハイオク車と比較します。

車種条件燃料単価(仮定)年間消費燃料年間燃料代差額
ハイオク指定車185円/L250L46,250円
CB650R (レギュラー)170円/L250L42,500円約3,750円の節約

年間で見ると約4,000円弱の差ですが、もしあなたが年間10,000km走るツーリングライダーなら、その差は約8,000円に広がります。これはエンジンオイル交換1回分以上の金額に相当します。

また、金額以上のメリットとして「精神的な気楽さ」があります。ツーリング先の小さなガソリンスタンドでハイオクの取り扱いがなかったり、価格が高騰している時期に給油したりする際、「レギュラーでいいんだ」という事実は、オーナーに小さくない安心感を与えてくれます。日々の運用コストへのストレスが低いことは、長く乗り続ける上で非常に重要な要素です。

オイル交換やタイヤのメンテナンス費用

一方で、コストに関して正直にお伝えしなければならない点もあります。それは、4気筒モデルならではのメンテナンス費用です。単気筒や2気筒モデルと比較して部品点数が多いため、整備内容によってはコストが嵩む傾向にあります。

エンジンオイルとフィルター

CB650Rのエンジンオイル交換時の必要量は、オイルのみ交換で約2.3L、フィルター同時交換で約2.6Lが目安です。工賃込みの相場は、スタンダードな化学合成油を使用して6,000円〜8,000円程度です。

メーカー目安の交換サイクルは10,000kmまたは1年ごとですが、エンジンのコンディションをより安心側で保つなら、3,000km〜5,000kmまたは半年ごとの交換を選ぶ人も多いです(※ここは“より安心側”の運用です)。

タイヤ交換コスト

CB650Rはスポーツネイキッドであるため、タイヤには相応のグリップ力が求められます。純正サイズ(前120/70ZR17、後180/55ZR17)のラジアルタイヤは、主要メーカーのツーリングスポーツ銘柄で、前後セット工賃込み50,000円〜70,000円が相場です。

ライフは乗り方によりますが、10,000km〜15,000km程度が交換の目安となります。ここが維持費の中で最も大きなウェイトを占める出費となります。

マコト
マコト
タイヤ代の7万円、確かにレジで震えますよね…。私も毎回悩みます。
でも、CB650Rの気持ちいいコーナリングは、良いタイヤがあってこそなんです。ここでケチって安いツーリングタイヤを履かせると、せっかくのハンドリングが台無しになっちゃう。ここは「4気筒の音色を楽しむための入場料」だと思って、割り切るのが吉です!

スパークプラグ

ここが4気筒の宿命ですが、スパークプラグは4本必要です。年式や仕様にもよりますが、一般的に4気筒はプラグ本数が増えるぶん部品代がかさみやすく、さらに交換作業の工賃が乗ると「それなりの出費」になりがちです。ただし、近年のイリジウム系プラグは長寿命なものも多く、頻繁に出るコストではありません。

「確かにプラグ交換やタイヤ代は、250ccクラスや2気筒モデルに比べると高いです。でも、そのコストは『4気筒エンジンのシルキーな回転フィール』と『振動の少なさ』を買っていると思えば、決して高いものではありません。

振動が少ないことは、ライダーの疲労軽減だけでなく、車体各部のネジの緩みや部品の劣化を防ぐことにも繋がりますから、トータルで見ればメリットも多いんですよ。」

車検費用と税金のトータルコスト

CB650Rは排気量648ccですので、2年に一度(新車時は3年後)の「車検」が義務付けられています。ここをネックに感じる方も多いですが、内訳を正しく理解すれば、恐れるほどの金額ではありません。

車検費用の構成は、大きく分けて「法定費用」と「点検整備費用」の2つです。

  • 法定費用(必ずかかるお金): 重量税(目安:3,800円/2年)、自賠責保険(目安:約8,700円/24ヶ月)、印紙代(目安:約1,800円)。合計で約15,000円前後が目安です(※制度改定で金額は変わる場合があります)。
  • 点検整備費用(ショップに払うお金): 24ヶ月点検整備、車検代行手数料など。ショップによりますが、特に交換部品がなければ40,000円〜60,000円程度が相場です。

つまり、ショップに丸投げしても車検費用は合計6〜8万円程度。月額換算すれば2,500円〜3,500円程度の積立で済みます。さらに、日頃からメンテナンスを自分で行い、陸運局に持ち込む「ユーザー車検」を利用すれば、法定費用中心(おおむね1.5万〜2万円程度)で車検を通すことも可能です。

これらを踏まえ、CB650Rを1年間維持するために必要な固定費と変動費を算出し、月々の負担額をシミュレーションしてみましょう。

項目年間コスト目安月額換算備考
ガソリン代約42,500円約3,540円5,000km走行、170円/L、20km/L想定
任意保険約30,000円約2,500円年齢・等級・補償内容により大きく変動
軽自動車税6,000円500円年額固定
車検・自賠責積立約25,000円約2,080円2年に1回5万円を想定して年割
メンテ積立約30,000円約2,500円オイル2回、タイヤ代積立など
合計約133,500円約11,120円ローン返済額は含まず
ガソリン代・保険・税金・メンテ代を含めたCB650Rの月額維持費シミュレーション図

いかがでしょうか。月々約11,000円。学生の方や若手社会人の方でも、少しの工夫で十分に維持できる金額ではないでしょうか。「4気筒の大型バイク」という響きから連想されるような、莫大な維持費がかかるわけではないことがお分かりいただけると思います。

なお、兄弟車のCBR650Rと比較した「燃費や維持費の考え方」も知っておくと、購入判断がさらに固まります(ネイキッドとフルカウルで使い方が変わるため)。

(関連記事:CBR650Rの燃費を徹底解説|オーナーの口コミから維持費

4気筒エンジンの耐久性と信頼性

維持費をシミュレーションする際、多くの方が見落としがちなのが「突発的な故障による修理費用」です。どんなに燃費が良くても、頻繁に故障して修理代がかさめば、トータルの出費は跳ね上がります。

その点において、CB650Rの直列4気筒エンジンは、ホンダらしく信頼性の高い設計思想でまとめられています。定期的なオイル交換と消耗品の管理さえ怠らなければ、長期間・長距離を走っても大きなトラブルに遭遇しにくい、というのが一般的な評価です(※もちろん整備状況・保管環境で差は出ます)。

「壊れない」は最大の節約

予期せぬ修理費が発生しないということは、維持費の計画が狂わないことを意味します。安心して長く乗れるという信頼性こそが、実は最も効果的なコスト削減策なのです。

▼ マコトの「賢い」愛用アイテム

エンジンの調子を保つうえで、燃料系の「洗浄添加剤」は定期的なコンディション管理に役立つアイテムです。
私が愛用しているのは、日本の老舗ケミカルメーカー『AZ(エーゼット) FCR-062』
メーカー情報でも洗浄成分(PEA)を主成分とする燃料添加剤として案内されており、継続しやすい価格帯なのも魅力です。「ブランド名より中身とコスパ」。これなら気兼ねなく使えて、エンジンを良い状態に保つことを狙えます。

燃費差を回収するリセールバリュー

ここまで、ランニングコストの面からCB650Rの経済性を解説してきました。しかし、私がCB650Rを「最も賢い選択の一つ」と断言する最大の理由は別にあります。それは、手放す時に手元に戻ってくる金額、すなわち「リセールバリュー(再販価値)」が圧倒的に高いからです。

希少な直列4気筒の資産価値

現在、世界のバイク市場では環境規制(ユーロ5など)の厳格化に伴い、コストのかかる4気筒エンジンを廃止し、効率的な2気筒エンジンへと切り替える動きが加速しています。かつては当たり前だった「ミドルクラスの4気筒」は、今や絶滅危惧種となりつつあります。

ホンダにおいても、CB400SFなどの名車が生産終了となり、このCB650R/CBR650Rが、手頃な価格で新車購入できる最後の4気筒モデルになるのではないか、と危惧されています。

経済学の基本通り、供給が減れば価値は上がります。CB650Rは単なる移動手段としての工業製品を超え、希少性ゆえに価値が下がりにくい「資産」としての側面を帯び始めているのです。

高値で売却するための買取相場

実際の中古車市場(業者オークションや買取店の相場)において、CB650Rは常に高値で取引されています。特に高年式・低走行の車両や、人気のボディカラー(ブラックやレッドなど)は、新車価格からの値落ち率(残価率)が非常に優秀です。

ここで、一つの損得勘定を提案します。 仮に、CB650Rより燃費がリッター5km良く、車体価格も10万円安い2気筒のライバル車があったとします。一見するとそのライバル車の方が経済的に見えます。

しかし、3年後に乗り換える際、そのライバル車が不人気で二束三文でしか売れず、一方でCB650Rが高値で買い取られたとしたらどうでしょうか。

  • パターンA(不人気車): 安く買って、ガソリン代も浮いたが、売る時にほとんど値段がつかなかった。 → 実質負担額は大きい。
  • パターンB(CB650R): 初期投資は高かったが、売る時にまとまった現金が戻ってきた。 → 実質負担額は小さい。
不人気車と人気車(CB650R)の購入費・維持費・売却額によるトータルコスト比較図

多くの場合、パターンBの方がトータルの収支(TCO:Total Cost of Ownership)では得をするケースが多いのです。「燃費」という日々の小さな出費に目を奪われて、売却時の「数十万円の差」を見落としてはいけません。

賢い乗り換え戦略

リセールバリューが高いということは、次のバイクへの「乗り換えチケット」を高く持っていることと同じです。CB650Rを選んでおけば、将来的に大型アドベンチャーやリッターSSへステップアップしたくなった時、その下取り額が強力な頭金となり、スムーズな乗り換えを助けてくれるでしょう。

マコト
マコト
これは業界の裏話的な感覚ですが…「迷っているなら早く動いたほうがいい」です。
中古車相場を見ていると、4気筒モデルの価格上昇ペースが年々早くなっています。「いつか買おう」と思っているうちに、手が届かない金額になってしまう可能性も…。今の愛車が高く売れる今のうちに、資産価値の高いCB650Rに乗り換えるのが、一番「賢い」立ち回りだと私は思います。

▼ 資産価値を守るなら必須

リセールバリューを下げてしまう最大の原因は、紫外線による「色あせ」と雨による「サビ」です。特にエキパイや樹脂パーツの劣化は査定に大きく響きます。
将来高く売ることを考えるなら、ペラペラの安いカバーではなく、耐水圧と遮光性に優れた『デイトナ ブラックカバー』クラスを選んでください。数千円の差ですが、売却時の査定額で数万円の差になって返ってきます。

ローン残債と下取り価格の関係

高額なバイクですので、ローンで購入される方も多いと思います。ここでも資産価値の高さが効いてきます。

もし、何らかの事情(転勤、家族の事情、あるいは立ちゴケして心が折れたなど)で、ローン支払い中にバイクを手放さなければならなくなったとしましょう。

この時、バイクの査定額がローンの残債(残りの借金)を下回っていると、バイクを失った上に借金だけが残るという最悪の事態「オーバーローン」に陥ります。

しかし、CB650Rのようにリセールバリューが高い人気車種であれば、査定額が残債を上回り、売却することでローンを完済できる、あるいは手元にお金が残る可能性が高まります。これは金融商品としての「安全性」が高いことを意味します。

【Q&A】CB650Rの燃費・維持費に関するよくある質問

最後に、CB650Rの購入を検討している方からよくいただく質問に、一問一答形式でズバリお答えします。

Q1 満タンで300km走れないという噂は本当ですか?

A. 条件次第ですが、「300kmはギリギリのライン」と考えるのが安全です。
計算上は最大320kmほど走れますが、これはガス欠寸前までの数値です。信号の多い市街地や、ついつい高回転を使ってしまう峠道を含むツーリングでは、実燃費が20km/Lを割ることもあり、その場合は300kmに届きません。「250km走ったら必ず給油する」という運用ルールを決めておけば、ガス欠の恐怖とは無縁でいられます。

Q2 兄弟車のCBR650Rの方が燃費が良いのはなぜですか?

A. 主に「空気抵抗(空力特性)」の違いによるものです。
エンジンやギア比などの基本構成は全く同じですが、フルカウルを装備したCBR650Rは走行風を綺麗に受け流すため、特に高速道路での巡航時に燃費が伸びやすい傾向にあります。とはいえ、その差は実測でもリッター1〜2km程度です。ネイキッドのCB650Rでも十分優秀ですので、デザインの好みで選んでしまって問題ない「誤差の範囲」です。

Q3 400ccのバイク(CB400SF等)と比較して維持費は跳ね上がりますか?

A. いいえ、実はそれほど大きく変わりません。
400ccも車検がありますし、オイル交換の費用などもほぼ同等です。大きく違うのは「タイヤ代」です。CB650Rは大型バイク用の太いラジアルタイヤを履いているため、ここだけは400ccクラスより割高になります。しかし、燃費に関してはCB400SF(VTEC)と同等か、走り方によってはCB650Rの方が良いくらいですので、トータルで見れば「月々数千円の違い」に収まることがほとんどです。

Q4 本当にレギュラーガソリンを入れても大丈夫ですか?

A. 全く問題ありません。メーカーが公式に推奨しています。
「高性能エンジン=ハイオク」というイメージがありますが、ホンダの技術力により、高圧縮比ながらレギュラーガソリンで異常燃焼(ノッキング)しないよう完璧に制御されています。ハイオクを入れてもパワーが劇的に上がったり燃費が良くなったりするわけではないので、堂々とレギュラーを入れて、浮いたお金をツーリング先での美味しいランチ代に回しましょう!

結論:CB650Rの燃費と経済性

長くなりましたが、CB650Rの経済性について、多角的な視点から検証してきました。結論として、CB650Rは「燃費」という一点だけで評価して諦めるには、あまりにも惜しい、そして実は「お得な」バイクです。

現実的な維持費と資産価値を両立するCB650Rのメリットまとめ
  • 実燃費は21〜22km/Lと優秀で、レギュラーガソリン仕様のため燃料代は安く済む。
  • 月々約11,000円程度の維持費(ローン除く)で、4気筒エンジンの官能的な走りを楽しめる。
  • 故障リスクが比較的低く、突発的な修理費用の心配が少ない(※整備状況・保管環境による)。
  • 4気筒の希少性からリセールバリューが高く、売却時の回収率まで含めると実質的な所有コストは低い。

「燃費が数キロ悪い」という理由で妥協して他のバイクを選ぶよりも、資産価値が高く、所有満足度も高いCB650Rを選んで大切に乗るほうが、結果的にあなたのバイクライフを豊かにし、長い目で見ればお財布にも優しい結果になるはずです。

もし購入を迷っているなら、まずはホンダドリームなどで一度試乗して、そのエンジンの価値を体感してみてください。そして、すでにバイクをお持ちの方は、今の愛車の価値(査定額)を正しく知ることから始めてみてはいかがでしょうか。

中古車相場が高騰している今、あなたの愛車に思わぬ高値がついて、CB650Rへの乗り換えがぐっと現実的になるかもしれませんよ。

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