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CB650Rが不人気と言われる真実。4気筒の資産価値とEクラッチで選ぶ「賢い決断」

CB650Rの「不人気」説の真実。4気筒エンジンの価値と、今こそ選ぶべき理由を解説する記事のアイキャッチ画像。

こんにちは。「motofrontier」の「マコト」です。

洗練されたデザインと4気筒エンジンを持つCB650Rに惹かれているけれど、ネットで調べていると「不人気」というネガティブな言葉が目につき、購入をためらっていませんか。

高い買い物だけに、買ってから後悔するのは絶対に避けたいものです。「つまらない」「疲れる」といった走行性能への評価や、話題になる振動の問題、さらには足つきの不安や立ちゴケ時のタンクへのダメージなど、心配の種は尽きません。

また、維持費や燃費を気にしてZ650RSやMT-07、SV650といったライバル車と迷ったり、リコール情報を見て信頼性に疑問を持ったりすることもあるでしょう。

この記事では、そんな迷いの中にいるあなたに向けて、オーナーたちの本音と市場のリアルな立ち位置を整理し、その真価をお伝えします。

CB650R購入前の4つの不安要素。「不人気」という評判での後悔、ライバル車より高い価格、高速走行での風圧や振動、足つきの悪さと立ちゴケへの恐怖。

あなたは今、こんなことで悩んでいませんか?

  • ✅ 「不人気」という評判を見て、後悔しないか不安だ
  • ✅ ライバル車より車両価格も維持費も高いと感じる
  • ✅ 高速走行での風圧や、特定の回転数で発生する振動が心配だ
  • ✅ 足つきが悪く、立ちゴケでタンクを傷つけないか怖い

もし一つでも当てはまったなら、この記事があなたの疑問をすべて解決します。

CB650Rが不人気と言われる理由は価格の高さか

ネット上で囁かれる「不人気」という言葉の裏には、実はスペックや性能の欠陥ではなく、他のモデルと比較した際の「価格設定」と「ユーザーの期待値とのズレ」が大きく関係しているようです。ここでは、なぜネガティブな意見が出るのか、その構造的な要因を深掘りしていきましょう。

買って後悔する人の特徴と共通点

CB650Rを購入して「失敗した」「買わなければよかった」と後悔してしまう人には、実はある明確な共通点があります。それは、このバイクの最大のアイデンティティである「高回転型4気筒エンジン」の特性と、ライダー自身の走行環境やスキルがミスマッチを起こしているケースです。

より詳しく「乗りにくいと言われる理由」「Eクラッチでどう変わるか」を深掘りしたい方は、こちらも参考にしてください。
CB650Rは乗りにくいのか?後悔しないための全知識

具体的に言うと、教習車(NC750Lなど)や、最近のトレンドである並列2気筒エンジン(パラレルツイン)搭載モデルは、アクセルを少し開けただけでグッと前に出る「低速トルク」が太く味付けされています。

信号待ちからの発進や、渋滞時のノロノロ運転でもエンストの恐怖感が少なく、非常に扱いやすいのが特徴です。これに慣れた感覚でCB650Rに乗ると、最初の発進で「あれ?進まない?」と戸惑うことになります。

CB650Rの直列4気筒エンジンは、最高出力を12,000回転で発揮する高回転型ユニットです。構造上、低回転域(〜3,000回転)のトルクは、同排気量の2気筒車に比べてどうしても細くなります。

そのため、発進時には意識的に少し多めにアクセルを開け、半クラッチを丁寧につなぐ必要があります。この操作を「面倒だ」「気を使う」と感じる人や、街乗りや通勤でのストップ&ゴーがメインの用途である人にとっては、CB650Rは「低速がスカスカで乗りにくいバイク」と評価されてしまいがちです。

CB650Rのエンジン出力特性イメージ図。低速トルク型の2気筒(青い線)に対し、CB650R(赤い線)は6,000回転からパワーが盛り上がる高回転型エンジンであることを示すグラフ。

「回す楽しさ」を知れば評価は一変する

しかし、この特性を「欠点」と捉えるのは早計です。逆に言えば、回せば回すほど二次曲線的にパワーが盛り上がり、官能的なサウンドを奏でるのが4気筒の醍醐味です。

6,000回転を超えたあたりからエンジンが吠え始め、レブリミットまで突き抜けるような加速感は、2気筒エンジンでは絶対に味わえない快感です。

「後悔している」という声の多くは、この「美味しい回転域」を使う前に、低速域だけの印象で判断してしまっているパターンがほとんどです。もしあなたが、エンジンを積極的に回して操ることに喜びを感じるタイプなら、このネガティブな評判は全く気にする必要はありません。

マコト
マコト
口コミでもよく指摘されていますが、これは「欠点」というよりは「4気筒エンジンの宿命」ですよね。低速の粘りを捨ててでも、高回転の突き抜け感を追求した設計。
「誰でも楽に乗れる」わけではないけれど、だからこそ「乗りこなす楽しさ」がある。私はそういう尖った性格のバイクの方が、所有していて飽きないと思います!

高速道路は疲れるし振動がつまらない?

次に多いのが「高速道路が疲れる」「振動で手が痺れる」というネガティブな意見です。これらもまた、検索意図として非常に多く見られる不安要素ですが、実際のところはどうなのでしょうか。

まず「疲れ」に関してですが、これはCB650Rが「ネイキッド(ストリートファイター)」というスタイルである以上、物理的に避けられない宿命です。

カウルやスクリーンを持たないため、ライダーは走行風を上半身全体でダイレクトに受け止めることになります。時速80km程度なら心地よい風ですが、時速100km、あるいは新東名などの120km区間を巡航しようとすれば、風圧との戦いになります。

ツーリングでの快適化(スクリーンや積載など)をもっと具体的に知りたい方は、こちらも参考にしてください。
CB650Rツーリング仕様の疑問解決!後悔しないカスタム術

「ボルドールのようなツアラーと同じ感覚でロングツーリングに行ったら、首と腹筋が死んだ」というレビューは、ある意味で当然の結果です。

これを「CB650Rの欠点」とするのは酷で、用途の違いと割り切るべきでしょう。高速道路を快適に長距離移動したいのであれば、兄弟車のCBR650Rを選ぶか、後付けのメーターバイザーを装着するなどの対策が必要です。

特定の回転域で発生する「共振」の正体

そして、より深刻に語られがちなのが「振動問題」です。CB650Rオーナーの間では有名な話ですが、6,000回転〜9,000回転付近の特定の回転数で、ハンドル、ステップ、タンク、そしてシート座面に「ビリビリ」とした高周波の微振動が発生することがあります。

これは4気筒エンジンの二次振動と、車体の剛性バランスが特定の周波数で共振(レゾナンス)してしまう現象だと言われています。この振動が長時間続くと、確かに手が痺れたり、バックミラーがブレて後方が見えにくくなったりすることがあります。「この振動が不快でつまらない」と感じて手放す人もゼロではありません。

CB650Rの不安要素への対策一覧。振動にはヘビーウェイトバーエンドやダンパー、高速の風圧にはメーターバイザー、立ちゴケにはエンジンスライダーや厚底ブーツが有効。

【振動は対策可能です】

ただし、この振動は「解決不能な欠陥」ではありません。多くのオーナーが実践している対策として、以下のようなものがあります。

  • ヘビーウェイトバーエンドへの交換: ハンドル端の重量を増やすことで共振点をずらし、振動を軽減させる。
  • パフォーマンスダンパーの装着: アクティブなどのメーカーから出ている車体制振ダンパーを取り付けることで、車体の微振動を効果的に吸収し、乗り心地を上質にする。
  • 厚手のグローブやゲル入りグリップの使用: 物理的に手への伝達を遮断する。

このように、カスタム次第で許容範囲に収めることは十分に可能です。「振動があるからダメなバイク」と切り捨てるのではなく、「どう対策して自分好みに仕上げるか」を楽しむのも、バイク趣味の一環と言えるのではないでしょうか。

MT-07との比較で分かる価格差の真実

CB650Rの購入を検討する際、必ずと言っていいほど比較対象に挙がるのが、ヤマハの「MT-07」です。同じミドルクラスのネイキッドでありながら、価格には違いがあります。

現行国内仕様のメーカー希望小売価格(消費税10%込)ベースで見ると、MT-07は約96.8万円、CB650Rは約103.4万円、E-Clutchモデルは約108.9万円です。差額はおおむね約6〜12万円前後になります。

しかし、断言します。この差額は単なるブランド料や利益の上乗せではありません。車両を構成するパーツの品質、メカニズムの複雑さ、そして「造り込み」のレベルが全く異なるのです。

CB650Rとライバル車の装備比較。コストパフォーマンス重視の並列2気筒・正立フォークに対し、CB650Rは直列4気筒、倒立フォーク、ラジアルマウントキャリパーを採用し、所有感を満たす品質を提供。
項目Honda CB650RYamaha MT-07
エンジン形式水冷直列4気筒 部品点数が多く製造コストが高い精密機械。水冷並列2気筒 部品点数が少なく軽量・コンパクトで安価。
フロントサス倒立フォーク 高剛性で路面追従性が高い傾向。正立フォーク 構造がシンプルでコストパフォーマンス重視。
ブレーキラジアルマウントキャリパー スポーツ寄りの装備。通常キャリパー 必要十分な性能を持つ標準的な装備。
メーター5インチTFTフルカラー液晶 スマホ連携(Honda RoadSync)も標準装備。フルカラーTFT(年式により仕様差) 最新モデルはTFT採用。

安さのMT-07、所有感のCB650R

MT-07は「軽くて、とにかく楽しい」という、バイクの原初的な楽しさを追求した傑作です。一方でCB650Rは、「良いモノを持っている」という所有満足感を満たすために、コストを惜しまず投入して作られています。

4本のエキゾーストパイプが美しく並ぶ「直列4気筒エンジン」は、それ自体が工芸品のような価値を持っています。

駐輪場にバイクを停め、去り際に振り返ったとき、その凝縮感のあるメカニカルな造形にうっとりできるのは、間違いなくCB650Rの方です。

価格の差は、そのまま「品質とメカニズムへのコストの差」であり、長く所有すればするほど、その質感の高さに納得できるはずです。

マコト
マコト
20万円の差額なんて、あの美しく並んだ4本のエキゾーストパイプを眺めながらコーヒーを一杯飲むだけで元が取れると本気で思っています。MT-07も最高に楽しいバイクですが、「眺める喜び」に関してはCB650Rに軍配が上がると思います。

身長による足つきの不安と立ちゴケ対策

大型バイク初心者にとって、最大のハードルとなるのが「足つき」と、それに伴う「立ちゴケ」への恐怖心です。CB650Rのシート高は810mm。これは近年のネイキッドモデルとしては標準的な数値ですが、数字だけで判断するのは危険です。

実際に跨ってみると分かりますが、CB650Rは4気筒エンジンを搭載しているため、エンジンの横幅があります。さらに、ニーグリップをしやすくするためにタンク周りのボリュームがあるため、またがった時に足が少し外側に開く形になります。

これにより、カタログスペックの810mmよりも、体感的には少し高く感じることがあります。

身長165cm前後のライダーだと、両足のかかとが浮く、あるいは片足立ちになるケースが多いでしょう。停止時に轍(わだち)や傾斜がある場所に足を着いてしまうと、車体の重さ(約205〜207kg)も相まって、あっけなくバランスを崩してしまう可能性があります。

美しいタンクが仇になる?立ちゴケのリスク管理

ここで深刻なのが、CB650Rのデザインアイコンでもある「燃料タンク」のリスクです。複雑な曲線美を描くこのタンクは、サイドシュラウドと共に車体の外側へ張り出しています。そのため、立ちゴケをすると高い確率でタンクの側面が地面にヒットします。

YouTubeなどで「CB650R 立ちゴケ」と検索すると、納車直後に立ちゴケをしてタンクを凹ませてしまい、絶望しているオーナーの動画が散見されます。このタンク、新品交換は高額になりやすく、デントリペア(板金)で直そうとしても、内部構造の関係で修理不可となる場合もあります。

【購入前の必須アドバイス】

脅かすつもりはありませんが、CB650Rを購入するなら、納車と同時に以下の装備を付けることを強くおすすめします。

  • エンジンスライダー(フレームスライダー): 車体の出っ張りをガードし、タンク接地のリスクを減らす。
  • エンジンガード: 見た目は少し教習車っぽくなりますが、防御力は最強です。
  • 厚底ブーツ: 足つきを物理的に数センチ改善するだけで、安心感は劇的に変わります。

「自分は大丈夫」と思わずに、転ばぬ先の杖を用意しておくことが、精神衛生上最も良い投資になります。

E-Clutch様はこちら↓

4気筒エンジンとEクラッチが資産になる理由

ここまでネガティブな要素への反論を中心に見てきましたが、ここからは視点を変えてみましょう。「価格が高い」というデメリットを完全にひっくり返す概念、それがCB650Rが持つ「資産価値」という考え方です。

単なる移動手段として消耗していくのではなく、将来的な価値を見据えた投資対象として見ると、このバイクの評価はガラリと変わります。

CB650Rの資産価値推移図。生産終了後に高騰したCB400SFの例を引き合いに、現在唯一のミドル直4であるCB650RとE-Clutchが、将来的に希少価値を生み出し資産になる可能性を示唆。

Eクラッチの評判と査定額への影響

2024年モデルからCB650Rに導入された新技術「Honda E-Clutch」。これは二輪業界における革命と言っても過言ではありません。発進、変速、停止といった一連の動作において、左手のクラッチレバー操作を自動制御してくれるシステムです。

ネット上の評判を見ると、「渋滞が嘘みたいに楽」「エンストの恐怖から解放された」といった絶賛の声が多く挙がっています。特に、握力が低下してくる中高年ライダーや、クラッチ操作に自信がないビギナーにとっては、魔法のような装備です。しかし、私がここで強調したいのは「楽だから良い」という点だけではありません。

「Eクラッチ付きモデルを選ぶこと=将来の売却価格(リセールバリュー)への投資」になるという点です。

中古車市場の鉄則として、便利で新しい技術を搭載したモデルほど需要が高く、高値で取引される傾向があります。特にE-Clutchは、後付けができないメーカー純正の高度なシステムです。

数年後、あなたがバイクを乗り換えるためにCB650Rを下取りに出す際、査定員は必ずこう考えるでしょう。「Eクラッチ付きなら、初心者からベテランまで幅広い客層にすぐに売れるから、高く買い取ろう」と。

マニュアル操作の楽しみは奪われない

「でも、オートマみたいでつまらないんじゃないの?」という懸念を持つ方もいるでしょう。その点もホンダは完璧に理解しています。E-Clutchはあくまで「クラッチ操作の代行」であり、シフトペダルを足で操作してギアを変えるのはライダー自身の仕事です。

さらに重要なのが、電子制御でのクラッチコントロール中でも、ライダーがクラッチレバー操作を行えば手動のクラッチコントロールに移れるという点です。

つまり、渋滞や疲れた時は機械任せにして、ワインディングでスポーティに走りたい時は自分でクラッチを操作する、という「いいとこ取り」が可能なのです。この懐の深さが、市場での評価を盤石なものにしています。

(出典:本田技研工業株式会社『CB650R 車種情報』

マコト
マコト
これから新車で買うなら、素直にE-Clutch付きをおすすめします。価格差は5万5千円ですが、売る時の査定額アップ分と、日々の快適さを考えれば安すぎると感じるはず。

直列4気筒は将来的に買取相場が高騰?

バイク市場全体を見渡すと、ミドルクラス(600〜700cc前後)では、コストや環境規制対応の観点から2気筒が主流になっています。その中で、CB650Rのような「直列4気筒」をこの排気量帯で選べること自体が、すでに希少性です。

つまり、CB650Rは今の時点で既に「絶滅危惧種的な立ち位置」になりつつあります。

歴史を振り返ってみましょう。かつて当たり前に存在した400ccの4気筒モデル、CB400SF(スーパーフォア)は、生産終了の流れの中で中古相場が上がった例としてよく知られています。

「最後の4気筒」になる可能性

CB650Rも将来的にモデル整理が起きれば、「ミドルクラスで乗れるホンダ直4」として中古市場での価値が見直される可能性があります。今購入することは、値下がりリスクを抑えやすい(年式・走行距離・状態による)という意味で、「資産価値のある趣味」に近い側面を持っているのです。

CBR650Rとの違いとリセールバリュー

資産価値の話をすると、「でもフルカウルのCBR650Rの方が人気があるし、リセールもいいんでしょ?」という質問が必ず出ます。確かに、フルカウルの需要は強く、中古市場でも流通量が多い傾向があります。

しかし、CB650Rのリセールバリューが低いかと言えば、全くそんなことはありません。むしろ、ネイキッドモデルには独自の強固なファン層が存在します。

  • 大人の落ち着いたスタイル: 「レーサーレプリカのような派手な見た目はちょっと恥ずかしい」という30代〜50代のライダー。
  • ポジションの楽さ: セパレートハンドルのCBRに比べ、バーハンドルのCBは上体が起きているため、街乗りやツーリングでの疲労度が少ない。
  • エンジンの造形美: カウルに隠れていないため、4本のエキパイやエンジンのメカニカルな美しさを常に愛でることができる。

これらの要素から、中古市場では常に一定の需要があり、価格は比較的安定しやすい傾向があります。CBR650Rと比較して極端に安く買い叩かれるようなことはまずありません。「人気No.1じゃなくても、確実に売れる定番モデル」としての地位を確立しています。

中古市場での人気と値落ちの傾向

実際に大手中古車サイト(GooBikeなど)の情報を定点観測していると、CB650Rの中古相場が底堅い傾向があることが分かります。特に、高年式(2021年以降のモデルチェンジ後)や低走行の車両は、新車価格から大きく値落ちしていない価格帯で並ぶことがあります。

これにはいくつかの理由があります。

  1. 新車の納期遅延: 人気モデルゆえに、新車を注文しても数ヶ月待ちになることがあり、「すぐ乗りたい」ユーザーが多少高くても中古車を買う。
  2. 新車価格の上昇: 原材料費の高騰などで新車価格が年々上がっているため、相対的に中古車の価値も引き上げられやすい。
  3. 4気筒への憧れ: 「どうしても4気筒に乗りたい」と考えたとき、現実的な価格とサイズで選べる選択肢として候補に入りやすい。

「不人気」などというネットの噂とは裏腹に、欲しい人が一定数いる状態であれば、手放す時も値がつきやすい。これこそが、CB650Rの実質的なコストパフォーマンスを高めている要因です。

維持費や競合車種との比較で迷う人へ

記事の後半では、購入を決定づけるための現実的なチェックポイントを見ていきましょう。維持費や信頼性、そして「結局、自分はどのバイクを買うべきなのか」という最終的な決断の理由について、冷静に比較します。

Z650RSやSV650と燃費を比較検証

「4気筒はガソリンを食う」というイメージは根強いです。維持費を気にするライダーにとって、燃費性能は無視できない要素でしょう。ライバルである2気筒モデルと比較してみます(※燃費は年式・仕様で変動します)。

車種エンジン形式WMTCモード燃費
Honda CB650R直列4気筒21.5 km/L(標準) / 21.3 km/L(E-Clutch)
Kawasaki Z650RS並列2気筒23.6 km/L
Suzuki SV650V型2気筒24.4 km/L

確かに、数値上はCB650Rが最も燃費が悪いです。SV650と比較するとリッターあたり約3kmの差があります。しかし、これを年間のガソリン代に換算してみましょう。

CB650RとSV650の年間ガソリン代比較グラフ。燃費差によるコスト増は月換算でわずか400円程度であり、将来的なリセールバリューの上昇期待を加味すれば賢い選択であることを提示。

仮に年間5,000km走るとします(レギュラーガソリン170円/L換算)。

  • SV650: 5,000 ÷ 24.4 × 170 ≒ 34,836円
  • CB650R(E-Clutch): 5,000 ÷ 21.3 × 170 ≒ 39,906円

その差額は、年間でわずか約5,000円です。月額にすれば400円程度。ランチ一回分にも満たない金額です。このわずかな差額で、「4気筒の官能的なサウンド」と「スムーズな回転フィール」が手に入ると考えれば、むしろコストパフォーマンスは圧倒的に高いと言えませんか?燃費を気にして4気筒を諦めるのは、あまりにも勿体ない選択です。

故障やリコール情報の正しい見方

CB650Rに関して詳しく調べると、過去のリコール情報(シーリングボルトの不具合や方向指示器制御リレーの問題など)を目にすることがあります。これを見て「ホンダなのに壊れやすいのか?」「ハズレ個体があるのか?」と不安になる方もいるかもしれません。

しかし、リコールの多さは必ずしも品質の低さを意味しません。むしろ、メーカーが不具合を認め、無償で対策を行うという「誠実な対応」の側面もあります。

中古車を選ぶ際は、車台番号からメーカー公式サイトでリコール対策済みかどうかを確認することができますし、販売店でも確認・案内を受けられます。

海外メーカーのバイクでよく聞く「電装系が突然死する」「パーツが半年届かない」といった致命的なトラブルとは無縁の、日本車ならではの安心感は揺るぎないメリットです。

重量は気になるが所有感は圧倒的

スペック表を見て躊躇するポイントの一つが「車両重量」です。CB650Rは200kgを超えており(標準で205kg、E-Clutchモデルで207kg)、ライバルのMT-07(183kg)やZ650RS(188kg)と比べると、約20kg前後重いです。

ガソリンタンク20L携行缶一つ分の重さが加わるわけですから、取り回しの際に「ズシリ」とした重さを感じることは否定できません。

ですが、その「重み」こそが、4気筒エンジンの証です。シリンダーが4つあり、ヘッドが大きく、クランクシャフトが長い。その金属の塊が詰まっている密度感。「自分はいま、とてつもなく精密で重厚な機械を動かしているんだ」という実感。

ペラペラの軽いバイクでは決して味わえない、「良いモノを持っている」という重厚な所有感は、この重さとセットになっています。

また、重量があることは高速道路での横風に対する安定性や、路面のギャップを乗り越える際のしっとりとした接地感にも寄与します。走り出してしまえば重心バランスが絶妙なため、意外なほどヒラヒラと軽快に扱えるのも、ホンダのマジックです。

不人気なCB650Rをあえて選ぶ賢い決断

ここまで見てきた通り、CB650Rは万人受けする「安くて・軽くて・そこそこのバイク」ではありません。価格は高いし、重いし、低速トルクは薄いかもしれません。しかし、それは「分かる人には分かる」玄人好みのモデルであるとも言えます。

街中で溢れかえる人気車種と被りたくない、自分だけのこだわりを持ちたいというライダーにとって、「少し不人気(=希少)」であることは、むしろステータスになり得ます。

「なんでMT-07にしなかったの?」と聞かれた時に、「いや、どうしても4気筒に乗りたかったから」と答える時の誇らしさ。これはオーナーだけが味わえる特権です。

バイク選びの分岐点。「人気やコスパで選ぶありふれた一台」ではなく、「物語と未来の価値で選ぶ特別な一台」としてCB650Rを選ぶ決断を促すイメージ図。

4気筒エンジンという、今後手に入らなくなるかもしれない宝石を所有する喜びは、何物にも代えがたいものです。他人の評価や検索ワードに惑わされず、自分の感性を信じて選んで間違いのない一台です。

CB650Rの「不人気」な噂は本当?よくある質問と回答

最後に、私のブログやSNSによく寄せられる、CB650Rに関する質問をQ&A形式でまとめました。「不人気」という検索結果に不安を感じている方は、購入前の最終確認として参考にしてください。

Q1. 4気筒エンジンは2気筒に比べて整備費用(車検代など)が倍になりますか?

A. 倍にはなりませんが、消耗品コストは増える「傾向」があります。
「気筒数が倍だから維持費も倍」というのは誤解です。税金や保険料、タイヤ代などは基本的に2気筒モデルと同じ考え方でOKです。一方でCB650Rは直列4気筒なので、点火プラグの本数が増えるなど、消耗品交換時のパーツ代が増えるケースはあります。とはいえ差は“倍”ではなく、工賃やパーツ銘柄・交換頻度によって変動するため、2年に1度の車検スパンで見れば「決定的な差」にはなりにくい、というのが現実的な捉え方です。

Q2. 初心者ですが、いきなり95馬力のCB650Rに乗っても大丈夫でしょうか?

A. 可能ですが、「車重」と「低速の扱い」に注意すれば安心です。
CB650Rの最高出力95PSは12,000回転で発揮されるピークパワーです。街乗りの回転域では急に暴れるタイプというより、スムーズさを評価されやすい特性です。ただし車両重量は205kg(E-Clutchは207kg)あるので、取り回しや停止時は慎重に。可能なら試乗で「半クラと発進の感覚」「足つき」「押し引き」を確認してから決めると失敗しにくいです。

Q3. E-Clutchが故障した場合、走行不能になりますか?

A. 走行不能とは限りませんが、警告が出たら販売店に相談が前提です。
Honda E-Clutchは「自動制御」と「手動クラッチ操作(オーバーライド)」を両立できる仕組みが説明されています。いっぽうで取扱説明書(Owners Manual)では、E-Clutch警告灯が点灯している場合は「正常に機能していない」ため販売店へ相談し、いったんメインスイッチOFF→ONで販売店まで走行できる場合がある、と案内されています。つまり、エラー=即レッカー確定と決めつける必要はありませんが、警告が出たら無理をせず、まずは安全確保と販売店連絡が基本です。
(参照:Honda E-Clutch ポータルサイトCB650R E-Clutch/CBR650R E-Clutch 取扱説明書(Honda公式/初回に利用条件の確認が表示される場合あり)

Q4. 「不人気」という噂があるため、カスタムパーツが少ないのではないですか?

A. 心配無用です。流通は多く、CBR650Rと共通適合のパーツもあります(要適合確認)。
CB650R専用品(外装など)は車種ごとに差がありますが、実際にはCB650R(RH17)向けのカスタムパーツは多数流通しています。また、リアキャリアなどでCB650R/CBR650R(RH17)共通適合として販売されている例もあり、選択肢が極端に少ない車種ではありません。とはいえ年式・型式で適合は分かれるため、購入時は必ず適合表で確認してください。

CB650Rは不人気?迷わず選ぶべき理由

この記事では、CB650Rに対する「不人気」という評価の裏側にある真実と、オーナーだけが知る深い魅力について解説してきました。最後に、これから購入を検討するあなたが、自信を持って決断するために押さえておくべき最重要ポイントを整理しましょう。

  • 価格差は「4気筒エンジン」と「装備」への正当な対価である
  • Eクラッチ搭載車は、運転の疲労軽減だけでなく、将来のリセールバリュー向上も期待できる
  • 「不人気」という検索結果は、特性のミスマッチや好みの違いによるもので、性能の欠陥ではない
  • 4気筒モデルは減少傾向にあり、今購入することは「資産価値のある趣味」への投資と言える
その音と鼓動を体感してください。決断の前に、ホンダドリームへ。

もしあなたがCB650Rのデザインと4気筒サウンドに少しでも惹かれているなら、周りの雑音(検索ワード)は気にする必要はありません。

絶版になって価格が高騰する前に、「今」決断することが、将来的に最も賢い選択だったと笑える日が来るはずです。まずはディーラーで実車のエンジンをかけ、そのサウンドを体感してみてください。

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