2025年10月10日、ホンダは待望の新型ネオクラシックモデル「CB1000F」の価格、発売日、そして詳細なスペックを正式に発表しました。この記事では、ホンダの公式発表を基に、その全てのスペックデータを、他のどのサイトよりも深く、そして専門的に掘り下げて解説します。
予測を良い意味で裏切った馬力やシート高の「答え合わせ」から、ライバルZ900RSとの最終比較、そして価格以上の価値を持つ先進的な電子制御の秘密まで。CB1000Fというバイクの全てが、この記事で明らかになります。
あなたは今、こんなことで悩んでいませんか?
- CB1000Fの正確で詳細なスペックが知りたい
- 予測とどう違った?馬力やシート高の本当の数値を知りたい
- ライバルのZ900RSと比べて、スペック的にどちらが優れているのか
- 価格以上の価値があるのか、装備を詳しく知りたい
もし一つでも当てはまったなら、この記事があなたの疑問をすべて解決します。
【答え合わせ】予測とどう違った?注目の確定スペック
正式発表により、これまで様々な憶測を呼んできたCB1000Fのスペックが明らかになりました。特に馬力とシート高は、多くの予測を良い意味で裏切る、ホンダの明確な哲学が込められた数値となりました。
馬力は124PS!「パワーより味わい」というホンダの回答
多くのメディアがベースのCB1000ホーネットに近い150PS級と予測していましたが、確定した最高出力は91kW[124PS]/ 9,000rpmでした。これは単なるデチューンではなく、「ベストバランス・ロードスター」という開発思想を徹底した結果です。
ホンダは最高出力の数字を追うのではなく、新設計のカムシャフトや左右2気筒で異なるバルブタイミングを採用することで、常用域である中低速のトルクと官能的な鼓動感を最大化する道を選びました。最大トルクは103N·m[10.5kgf·m]/ 8,000rpmと非常に強力で、公道での「操る楽しさ」を最優先した、玄人好みのセッティングと言えるでしょう。
シート高は795mm!驚異的な足つきを実現
もう一つの大きなサプライズは、シート高が予測の810mm前後を大きく下回る795mmと発表されたことです。これはライバルのZ900RS(800mm)よりも低く、リッタークラスの4気筒ネイキッドとしては異例の足つきの良さを実現しています。
専用設計されたシートレールや絞り込まれたシート形状と相まって、小柄なライダーや女性、リターンライダーにとっても大きな安心材料となり、このバイクのターゲット層を大きく広げる戦略的な数値と言えます。
エンジンと動力性能【深掘り解説】
CB1000Fの心臓部は、スーパースポーツCBR1000RR(SC77型)のDNAを受け継ぎながら、公道での楽しさを最大化するために徹底的な専用チューニングが施された、全く新しいパワーユニットです。
「味わい」を生み出す3つの専用チューニング
ホンダの公式発表によると、心地よい鼓動感とトルクフルな走りを実現するために、エンジンには大きく3つの専用チューニングが施されています。
- 新設計カムシャフト:バルブタイミングとリフト量を最適化し、低回転から高回転まで谷のないスムーズな出力特性を実現。
- 左右2気筒ごとの異バルブタイミング:CB1100で培われた技術を応用。燃焼効率を保ちつつ、不等間隔爆発のような心地よい鼓動感と重厚な排気音を演出します。
- 1,2速のローレシオ化:低速域での力強い加速と、Uターンなどで求められる極低速での扱いやすさを向上させています。
これらの技術により、CB1000Fはただ速いだけのバイクではなく、五感で走りを楽しめる「官能的なスポーツバイク」へと昇華されているのです。
車体・足回りと先進の電子制御
CB1000Fの魅力はエンジンだけではありません。最新の技術が惜しみなく投入された車体と電子制御は、このバイクの価格を考えるとまさに「破格」と言える内容です。
価格破壊!6軸IMUとコーナリングABSを搭載
130万円台という価格で最大のサプライズは、6軸IMU(慣性計測装置)の搭載です。これは、前後・左右・上下の加速度と、各軸の回転(ロール・ピッチ・ヨー)を検知する精密なセンサーで、これにより車体の姿勢をリアルタイムで正確に把握できます。
このIMUの情報を基に、ABSはコーナリングABSへと進化。車体が傾いているコーナリング中に急ブレーキをかけても、タイヤのロックを抑制し、車体が起き上がろうとする挙動を穏やかにする、極めて高度な安全装備です。これにより、ライダーはより安心してコーナリングに集中できます。
ライディングを革新する先進装備の数々
その他にも、現代のバイクに求められる先進装備が満載です。
- 5インチフルカラーTFTメーター:スマートフォンと連携し、ナビの音声案内や音楽再生が可能な「Honda RoadSync」を標準装備。
- ライディングモード:SPORT, STANDARD, RAIN, USERの4種類から、出力・トラコン・エンジンブレーキのレベルを好みに合わせて選択可能。
- Honda SMART Keyシステム:キーを取り出すことなく、エンジンの始動が可能。
これらの装備は、数年前であれば200万円クラスのスーパースポーツにしか搭載されていなかったものです。CB1000Fは、ネオクラシックのカテゴリーに新たな安全基準と利便性をもたらす一台と言えるでしょう。
ライバルZ900RSとの最終スペック比較
全ての情報が出揃った今、絶対王者カワサキ Z900RSとCB1000F、どちらを選ぶべきか。確定したスペックで最終的な比較を行います。
| 項目 | Honda CB1000F | Kawasaki Z900RS |
|---|---|---|
| 価格(税込) | 1,397,000円 | 1,485,000円 |
| 最高出力 | 124PS / 9,000rpm | 111PS / 8,500rpm |
| 車両重量 | 214kg | 215kg |
| シート高 | 795mm | 800mm |
| 電子制御 | 6軸IMU, コーナリングABS, ライディングモード | トラクションコントロールのみ |
| メーター | 5インチTFTカラー | アナログ2眼 |
スペックシートを比較すると、CB1000Fがパワー、足つき、そして電子制御の全てにおいてZ900RSを上回り、それでいて価格は約9万円も安いという、圧倒的なアドバンテージを持っていることが分かります。純粋なコストパフォーマンスで選ぶなら、迷わずCB1000Fと言えるでしょう。
しかし、Z900RSが持つ、70年代のZ1を彷彿とさせる流麗なデザインや、アナログメーターが醸し出す伝統的な佇まいには、スペックでは測れない根強い魅力があります。最終的には、あなたがどちらの「物語」と「スタイル」に心を揺さぶられるかが、選択の決め手となるでしょう。
【公式】CB1000F 主要諸元(スペック表)
最後に、ホンダから公式に発表された主要諸元を掲載します。購入検討の際の詳細なリファレンスとしてご活用ください。
| 通称名 | CB1000F / CB1000F SE |
| 車名・型式 | ホンダ・8BL-SC94 |
| 全長×全幅×全高 | 2,135×835×1,125mm (SE:1,170mm) |
| シート高 | 795mm |
| 車両重量 | 214kg (SE:217kg) |
| エンジン種類 | 水冷 4ストローク DOHC4バルブ直列4気筒 |
| 総排気量 | 999cm³ |
| 最高出力 | 91kW[124PS]/ 9,000rpm |
| 最大トルク | 103N·m[10.5kgf·m]/ 8,000rpm |
| 燃料タンク容量 | 16L |
| 変速機形式 | 常時噛合式6段リターン |
| タイヤ(前) | 120/70ZR17M/C (58W) |
| タイヤ(後) | 180/55ZR17M/C (73W) |
| ブレーキ形式(前) | 油圧式ダブルディスク |
| ブレーキ形式(後) | 油圧式ディスク |
| メーカー希望小売価格 | 1,397,000円 (SE:1,595,000円) |
まとめ:CB1000Fのスペックと魅力
この記事では、ホンダの新型ネイキッド「CB1000F」の確定したスペックについて、徹底的に深掘りしてきました。最後に、重要なポイントをまとめておきましょう。
- 馬力は124PS、シート高は795mmと、公道での楽しさと扱いやすさを徹底的に追求
- 6軸IMUやコーナリングABSなど、クラスの常識を覆す先進の電子制御を搭載
- 価格は139.7万円からと、ライバルを圧倒する驚異的なコストパフォーマンスを実現
- 専用装備が充実した上級グレード「SE」もラインナップ
CB1000Fは、ただの懐古趣味なバイクではありません。CBが持つ豊かな歴史に敬意を払いながら、現代のライダーが求める走り、安全性、そして所有する喜びを、ホンダが持つ最高の技術で具現化した、新時代のフラッグシップです。
より詳細な発売日や予約情報については、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。