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MT-07燃費の実態!悪い噂は嘘?タンク容量13Lでもツーリング余裕な理由を徹底解剖

夕景の道路に停車したヤマハMT-07の実写風アイキャッチ画像。「MT-07」「驚きの低燃費性能!」のテキスト入り。

こんにちは。「motofrontier」の「マコト」です。

大型バイクへのステップアップや乗り換えを検討するとき、どうしても気になってしまうのが維持費ですよね。特に「MT-07」は軽量で楽しそうなバイクですが、インターネット上ではタンク容量や航続距離に関して様々な意見が飛び交っています。

実際のところ燃費は悪いのか、それとも良い記録が出るのか、高速道路での移動やロングツーリングの実燃費はどうなのか。そして何より、お財布に優しいレギュラー仕様なのかどうか。

今回は、そんな皆様の疑問を解消するため、MT-07の燃費性能について徹底的に深掘りしていきます。

あなたは今、こんなことで悩んでいませんか?

  • ✅ MT-07はタンク容量が13Lしかないから、ツーリングですぐガス欠になりそうで怖い
  • ✅ 大型バイクに乗りたいけれど、ガソリン代などの維持費が高くつくのは避けたい
  • ✅ カタログ燃費と実燃費にどれくらいの差があるのか、リアルな数値を知りたい
  • ✅ ライバル車と比べて、本当に経済的なバイクなのか確信が持てない

もし一つでも当てはまったなら、この記事があなたの疑問をすべて解決します。

MT-07の燃費は悪い?実態を徹底解剖

まずは、MT-07の燃費性能に関する基本的なスペックと、実際のオーナーたちが叩き出しているリアルな数値について解説します。カタログデータだけでは見えてこない、このエンジンの驚くべき効率性を紐解いていきましょう。

悪い噂は嘘?実燃費の記録データを公開

MT-07に関して、インターネット上の掲示板やSNSの一部で「意外と燃費が伸びない」といった声や、「タンクが小さいからすぐにガソリンがなくなる」といったネガティブな意見を目にすることがあるかもしれません。

しかし、これらはごく一部の限られたシチュエーション(例えばサーキット走行や、極端な高回転多用など)での話であることがほとんどです。

結論から申し上げますと、MT-07の燃費が悪いという噂は大きな誤解であり、むしろ現行の大型バイク、特にミドルクラスのスポーツモデルの中ではトップクラスの低燃費性能を誇る「優等生」であると断言できます。

MT-07の燃費が悪いという噂は誤解であり優等生であるという結論

メーカーであるヤマハ発動機が公表しているスペックを確認してみましょう。2021年モデル以降のスペックでは、より実走行に近い基準であるWMTCモード値(クラス3-2)で24.6km/Lという数値を記録しています。

一般的に、カタログスペックの燃費というのは「理想的な環境で計測された数値」であり、実際の公道走行ではその7〜8割程度しか出ないというのが通説です。しかし、MT-07に関してはこの常識が当てはまらないことが多いのです。多くのオーナーの実体験やツーリングレポートを集計すると、カタログ値を上回る記録が頻繁に報告されています。

なぜこれほどまでに実燃費が良いのでしょうか。その秘密は、MT-07に搭載されている「CP2(クロスプレーン・コンセプトの2気筒)」エンジンにあります。このエンジンは、低中回転域で豊かなトルクを発生させるように設計されています。

つまり、ライダーが必死になってアクセルを回さなくても、バイクが軽やかに前へと進んでくれるのです。信号待ちからの発進や、登り坂での加速といった日常的なシーンで、エンジンを過度に回す必要がないため、結果として燃料消費が抑えられます。

実際にツーリングペースで淡々と流すようなシチュエーションであれば、リッターあたり25kmから、条件が良ければ30km近くまで伸びることも珍しくありません。

これは250ccクラスのスポーツバイクと比較しても遜色のないレベルであり、「大型バイクはガソリンを食う」という固定観念を根底から覆すパフォーマンスです。もしあなたが「燃費が悪いバイクは維持できない」と心配しているのなら、MT-07に関してはその心配は無用だと言えるでしょう。

【ここがポイント】

一般的にカタログ燃費は「実際には出ない良い数値」と思われがちですが、MT-07に関しては「逆サバ読み」と言われるほど、実走行で良好なデータを記録する傾向があります。エンジンのトルク特性と軽量な車体が組み合わさることで、無駄なアクセル操作が減り、結果としてエコドライブに繋がるのです。

高速道路と市街地での燃費差を検証

燃費性能がいかに優れているといっても、走る場所や環境によって数値は大きく変動します。ここでは、MT-07オーナーが実際に遭遇するであろう主要な3つのシチュエーション(市街地・郊外・高速道路)に分けて、それぞれのリアルな燃費事情を詳細に検証していきます。

MT-07のカタログ値と実燃費(市街地・ツーリング・高速)の比較データ

1. 市街地・通勤使用(Urban)

最も燃費にとって過酷なのが、信号待ちや渋滞、ストップ&ゴーが繰り返される市街地走行です。発進時には大きなエネルギーが必要となるため、どのバイクでも燃費は悪化傾向にあります。しかし、MT-07の場合はそれでも20.0km/L 〜 24.0km/L程度を維持することが多いです。

この数値の背景には、車両重量の軽さが大きく寄与しています。装備重量で184kg(2021年モデル)という軽さは、400ccクラスの教習車(CB400SFなど)よりも軽いレベルです。物体を動かし始める際に必要なエネルギーは質量に比例するため、軽いMT-07は発進時のガソリン消費量が物理的に少なくて済むのです。毎日の通勤で使っても、リッター20kmを割ることは稀でしょう。

2. 郊外・ツーリング(Touring)

信号の少ない県道や国道、適度なアップダウンのあるワインディングロードなどは、MT-07が最も輝くステージです。ここでは25.0km/L 〜 31.0km/Lという驚異的な数値が出やすくなります。5速や6速といった高いギアに入れ、時速60km前後で流している時のCP2エンジンは、極めて効率よく回転します。エンジンを唸らせることなく、トルクの波に乗って走る楽しさを味わいつつ、財布にも優しいという理想的な状態です。

3. 高速道路(Highway)

高速道路では24.0km/L 〜 28.0km/L程度が目安となりますが、ここは注意が必要です。MT-07はカウル(風防)を持たない「ネイキッド」スタイルのバイクであるため、速度が上がれば上がるほど空気抵抗をもろに受けます。空気抵抗は速度の二乗に比例して増大するため、例えば時速80km巡航と時速100km巡航、時速120km巡航では、燃費に雲泥の差が出ます。

具体的には、時速80〜90km程度で左車線をのんびり走っている時はリッター30kmに迫る好燃費を出しますが、追い越し車線をリードするようなペースで走り続けると、空気抵抗に打ち勝つためにエンジンパワーを使い、燃費は20km/L台前半まで落ち込むことがあります。「高速道路だから燃費が良いはず」と過信せず、速度管理を意識することがロングツーリングでの給油計画を狂わせないコツです。

走行シーン実燃費の目安特徴とアドバイス
市街地・通勤20.0 〜 24.0 km/L信号待ちや発進停止が多いと20km/L台前半になる傾向。それでも400cc並みの経済性を維持。
郊外・ツーリング25.0 〜 31.0 km/LMT-07の真骨頂。高いギアを使い、低回転でトルクを感じながら走ると最高記録が出やすい。
高速道路24.0 〜 28.0 km/L速度に強く依存。カウルレスのため、空気抵抗との戦いになる。80〜90km/h巡航が最も効率的。

燃費計の誤差と実測値の信頼性

最近のモーターサイクルには、メーターパネル内に「平均燃費計(AVG)」が装備されていることが一般的になりました。MT-07にも当然装備されていますが、ライダーとして気になるのは「このデジタル表示の数字、本当に信じていいの?」という点ではないでしょうか。ツーリング中に「あと50km走れる」と思っていてガス欠になったら目も当てられません。

多くのMT-07オーナーからの報告や、私自身の経験、そしてネット上の検証データを総合すると、MT-07の車載燃費計にはある一つの明確な傾向が見えてきます。

それは、「実燃費よりも少し悪めに(辛めに)表示される傾向がある」、あるいは「誤差が少なく非常に正確である」という点です。逆に言えば、「メーター表示よりも実燃費が悪かった」というケースはあまり聞きません。

具体例を挙げてみましょう。ある日のツーリングで、メーター上の平均燃費表示が「24.0km/L」だったとします。その後、ガソリンスタンドに入って満タン法(走行距離 ÷ 給油量)で厳密に計算してみると、実際には「25.2km/L」走っていた、というようなことが頻繁に起こります。誤差としては約3〜5%程度、実燃費の方が良い数値が出ることが多いのです。

これはメーカー側の配慮なのかもしれません。「実際より良く表示してしまう」と、ユーザーがガス欠を起こすリスクが高まりますが、「実際より悪く表示する」分には、早めに給油することになるだけで安全側に働きます。

つまり、MT-07のメーターに表示されている燃費数値は、ツーリングの計画を立てる上で「最低保証値」として信頼しても大丈夫だと言えます。「メーターでリッター25km出ているから、次の給油ポイントまでは余裕で届くはずだ」という判断が、かなり高い確度で正解になるのです。この信頼感は、見知らぬ土地を走るロングツーリングにおいて、ライダーの精神的な余裕に大きく貢献してくれます。

レギュラーガソリン仕様の圧倒的経済性

私が個人的にMT-07の数ある魅力の中でも、最大の強みであり、家計を預かる身として最も感謝しているのが「レギュラーガソリン仕様」であるという点です。これは現代の大型スポーツバイク市場において、極めて大きなアドバンテージとなります。

ミドルクラス以上の輸入車(ドゥカティやトライアンフ、BMWなど)は、そのほとんどがハイオクガソリン指定です。また、国内メーカーのライバル車であっても、高出力を絞り出すためにハイオク指定となっているモデルは少なくありません。

ハイオクガソリンは、レギュラーガソリンに比べてリッターあたり約10円から15円ほど高価です。たかが10円と思うかもしれませんが、これが年間走行距離を重ねるとボディブローのように効いてきます。

簡単なシミュレーションをしてみましょう。仮に年間10,000kmを走るとします。 燃費が20km/Lのハイオク車の場合、必要なガソリンは500Lです。 燃費が25km/LのMT-07(レギュラー)の場合、必要なガソリンは400Lです。

ガソリン単価をレギュラー170円、ハイオク185円と仮定すると: ハイオク車:500L × 185円 = 92,500円 MT-07:400L × 170円 = 68,000円

なんと、年間で24,500円もの差が生まれます。この差額があれば、年に数回のオイル交換費用が賄えますし、新しいグローブを買ったり、ツーリング先で豪華なランチを何度も楽しむことができます。

MT-07のレギュラーガソリン仕様による年間維持費の節約効果試算
マコト
マコト
「パワーがあるバイクはハイオク必須」というのは一昔前の常識かもしれません。MT-07は圧縮比11.5:1という設計ながら、ヤマハの優れた燃焼制御技術によってレギュラーガソリンでの完全な動作を実現しています。パワーを犠牲にすることなく経済性を手に入れた、まさに「庶民の味方」とも言えるエンジニアリングの勝利ですね。

「大型バイク=維持費が高い=ハイオクで金食い虫」という世間のイメージを、MT-07は見事に覆してくれる存在です。趣味の乗り物とはいえ、ランニングコストが安ければ安いほど、乗る頻度が増え、結果としてバイクライフが充実することは間違いありません。

維持費や「後悔しないためのチェックポイント」を先に押さえておきたい方は、こちらも参考になります。MT-07で後悔しないためのポイントまとめ

タンク容量13Lでも長距離ツーリングは余裕

次に、MT-07の購入を検討している多くの人が一度は懸念し、購入の障壁となっているかもしれない「タンク容量13L」というスペックについて触れていきます。

カタログの数字だけを見ると、「13L? 昔のバイクなら18Lや20Lは当たり前だったのに、少なすぎないか?」と感じるかもしれません。しかし、燃費性能とセットで総合的に考えれば、実は必要十分以上のスペックであることが分かります。

タンク容量が少なくても航続距離は十分

「タンクが小さいから遠くへ行けない」というのは、燃費が悪いバイクの場合に当てはまるロジックです。航続距離(満タンで走れる距離)は、「タンク容量 × 実燃費」で決まります。MT-07の場合、先ほど触れたように実燃費で平均的に25km/L程度を見込むことができます。

単純計算してみましょう。 25km/L × 13L = 325km これがMT-07の基本的な航続距離のポテンシャルです。もし、信号の少ない田舎道をのんびりツーリングしてリッター30kmを記録したなら、 30km/L × 13L = 390km となり、なんと400km近くまで無給油で走り続けられる計算になります。

MT-07のタンク容量13Lでの航続距離計算とツーリング適性

アドベンチャーバイクのように500km走ることはできませんが、一般的なスポーツネイキッドとして300km以上の航続距離があれば、日本国内のツーリングで困ることはまずありません。高速道路のサービスエリアの間隔は長くても50km程度ですし、山間部でも100km以上ガソリンスタンドがない区間というのは極めて稀です。

人間の生理的な限界についても考えてみましょう。どんなにバイクが好きでも、2時間〜3時間も走り続ければお尻が痛くなったり、集中力が切れてきたりします。

距離にして約150km〜200km程度です。そう考えると、人間が休憩を欲するタイミングよりも、MT-07のタンクの方が長く持つことになります。休憩のついでに給油をする、というリズムで走れば、13Lタンクは何の不便も感じさせないのです。

ツーリングで焦らない給油ランプの目安

いくら計算上で300km走れるといっても、ガス欠のリスクを冒してまでギリギリを攻めるのは賢明ではありませんし、精神衛生上もよくありません。ツーリングを安心して楽しむためには、バイクからの「給油してくれ」というサインを正しく理解しておく必要があります。

MT-07の燃料計には、最後の1目盛りが点滅することでライダーに給油を促す「フューエルトリップ(燃料残量警告灯)」機能があります。ヤマハ発動機の公式仕様や取扱説明書によると、この警告が開始されるタイミングは、燃料残量が約2.7Lになった時点でとされています。

ここが重要なポイントです。「ランプが点いた=もう走れない」ではありません。 残り2.7Lあるということは、実燃費25km/Lで計算すれば、 2.7L × 25km/L = 67.5km まだ約60km以上も走れる猶予が残されているのです。

高速道路で次のサービスエリアまで30kmあっても余裕で到達できますし、山道でランプが点灯しても、麓の町まで下りるには十分な燃料が残っています。「ランプが点いたら、焦らずにスマホで最寄りのスタンドを検索し、そこへ向かう」。

このルールさえ守れば、MT-07でガス欠になることはまずありません。この「残量約3Lで警告」という設定は、ライダーの心理的な不安を煽りすぎず、かつ十分なマージンを持たせた絶妙なタイミングだと言えます。(出典:ヤマハ発動機『MT-07 価格・仕様』

魔の2メモリ目に注意しガス欠を防ぐ

ここで一つ、これからMT-07オーナーになる方へ、現行オーナーならではの重要な「暗黙知」をお伝えします。それは、MT-07のデジタル燃料計の減り方には、少々独特な「癖」があるという点です。これを知っているか知らないかで、ツーリング中の心持ちが大きく変わります。

MT-07の燃料計は、全6段階(または年式により異なるが概ねセグメント表示)で表示されますが、その減り方は均等ではありません。

MT-07の燃料計の減り方と給油ランプ点灯タイミングの解説
  • 第1段階(満タン〜1メモリ減るまで): ここが異常に長く持ちます。満タンにしてから100km近く走っても1メモリも減らないことがあり、「あれ?全然減らないな、今日はリッター40kmくらいいってるんじゃないか?」と錯覚しがちです。
  • 第2段階以降(2メモリ目〜): ここからが恐怖の始まりです。1メモリ目が消えたと思った直後、感覚的には20〜30km走るごとにパタパタと目盛りが減っていくように感じます。「さっきまで満タン表示だったのに、もう半分以下!?」と驚くことになります。

【注意】

最初の1メモリが減らないからといって油断していると、後半の急激な減少ペースに対応できず、山の中で焦ることになります。「1メモリ目が消えたら、実はもうタンクの半分近くを使っているかもしれない」くらいの慎重な意識でいるのが、ガス欠を防ぐコツです。特にグループツーリングなどで先頭を走る場合は、「2メモリ目が消えたら、そろそろ次の休憩場所(給油所)を探そう」と決めておくことをお勧めします。

マコト
マコト
SNSやオーナー掲示板を調査していると、この「後半の減りの速さ」に驚いたという声が本当に多いんです。故障ではなく「そういう仕様」だと事前に知っておくだけで、ツーリング中の安心感は段違いですよね。これから乗る方は、ぜひこの「先輩オーナーたちの教訓」を頭の片隅に置いておいてください。

給油回数はCB650Rと同じという事実

ライバル車との比較において、タンク容量の違いはよく引き合いに出されます。特に同じミドルクラスの人気車であるホンダの「CB650R」は、タンク容量が15Lあり、MT-07より2Lも大きいです。「たった2L」ですが、心理的な安心感は違いますよね。

しかし、ここで「燃費」という変数を加えて計算し直してみましょう。 CB650Rは直列4気筒エンジンを搭載しており、WMTCモード燃費は21.5km/Lです。MT-07の24.6km/Lと比較すると、リッターあたり約3kmの差があります。

両車の理論上の航続距離(WMTC燃費 × タンク容量)を比較すると以下のようになります。 MT-07:24.6km/L × 13L = 319.8km CB650R:21.5km/L × 15L = 322.5km

いかがでしょうか。計算結果はわずか2.7kmの差しかありません。つまり、実質的な航続距離は「ほぼ同じ」なのです。「MT-07はタンクが小さいから、CB650Rよりも頻繁にガソリンスタンドに行かなければならない」というのは思い込みに過ぎません。燃費が良い分だけタンク容量の少なさが相殺され、ツーリングでの給油タイミングはライバル車と完全に同期します。

MT-07とCB650Rの航続距離と給油タイミングの比較

むしろ、給油量が毎回2L少なくて済む分、お財布からの出費はMT-07の方が毎回数百円安くなります。これは、長期的に見れば大きなメリットと言えるのではないでしょうか。

CB650R側の燃費や維持費も含めて比較したい方は、こちらも参考になります。CB650Rの燃費・維持費のまとめ / ツーリング目線なら CB650Rのツーリング仕様・航続距離の考え方

ライバル車比較と燃費を伸ばすコツ

MT-07の燃費性能がいかに優れているか、そしてタンク容量の不安が解消されたところで、さらに視野を広げてみましょう。市場には他にも魅力的なライバル車が存在します。それらとの比較を通じてMT-07の立ち位置を明確にしつつ、愛車の燃費をさらに伸ばすための実践的な運用テクニックをご紹介します。

SV650との比較で見る燃費と軽さ

MT-07の永遠のライバルとも言えるのが、スズキの「SV650」です。熟成されたV型2気筒エンジンを搭載し、走りの楽しさと経済性を両立した素晴らしいバイクです。カタログスペック上の燃費(WMTCモード)を見ると、SV650は26.6km/Lとなっており、実はMT-07の24.6km/Lを上回っています。「燃費で選ぶならSV650では?」と思うのも無理はありません。

しかし、ここで見逃してはならないのが「車両重量」の違いです。MT-07(2021年モデル)の重量が184kgであるのに対し、SV650は196kg〜と、約12kg以上の差があります。

この「軽さ」は、実燃費においてカタログ値以上の差を生み出します。特に日本の交通事情のように、信号での発進停止や、低速での取り回しが多い環境では、軽量なMT-07の方がエンジンへの負荷が少なく、結果として実燃費でSV650に肉薄、あるいは逆転するケースも多々報告されています。

また、軽さは燃費だけでなく、消耗品のライフサイクルにも直結します。車体が軽ければブレーキパッドの減りも遅いですし、タイヤへの負担も減ります。チェーンやスプロケットへの攻撃性も低くなります。単にガソリン代だけでなく、タイヤ交換やブレーキ整備を含めた「トータルランニングコスト」で見た場合、MT-07の軽さは圧倒的な経済的武器となるのです。

CB650Rと実燃費や航続距離を対決

先ほど航続距離の計算で登場したホンダのCB650Rですが、やはり「4気筒エンジン」という魅力は捨てがたいものがあります。滑らかな吹け上がりや官能的なサウンドは、2気筒のMT-07にはない魅力です。

しかし、「経済性」という土俵で戦うならば、やはりMT-07に軍配が上がります。4気筒エンジンは部品点数が多く、内部の摩擦抵抗(フリクションロス)も2気筒に比べて大きくなりがちです。

また、高回転まで回してパワーを稼ぐ特性上、ついついアクセルを開けてしまい、実燃費がリッター20kmを切ることも珍しくありません。さらに、CB650Rのタイヤサイズはリアが180サイズ(MT-07と同じ)ですが、車重がある分、タイヤの摩耗は早まる傾向にあります。

「コストを極限まで抑えて、その分いろんな場所へ走り回りたい」「浮いたガソリン代で、ツーリング先で美味しい海鮮丼を特上にグレードアップしたい」。そんな価値観を持つライダーにとって、MT-07の2気筒エンジンは最適解です。4気筒のロマンを取るか、2気筒の実利とトルク感を取るか。あなたのバイクライフの優先順位が「走る頻度と距離」にあるのなら、MT-07は最高のパートナーになるはずです。

マコト
マコト
4気筒のCB650Rも魅力的ですが、データで見るとMT-07の「実利をとる姿勢」が際立ちますね。「浮いたガソリン代でツーリング先のランチを豪華にする」というオーナーさんの意見を見かけたことがありますが、そういう楽しみ方ができるのも、経済的なMT-07ならではの特権だと感じます。

スクリーン等のカスタムで燃費は変わる?

ここからは、MT-07の燃費をさらに伸ばすためのテクニックについてお話しします。まずはハードウェア面のアプローチ、つまり「カスタム」です。MT-07はネイキッドスタイルなので、高速道路ではライダー自身が風の抵抗を受け止めなければなりません。人間がパラシュートのような役割を果たしてしまい、空気抵抗(ドラッグ)が増大し、燃費を悪化させます。

そこで有効なのが、アフターパーツの「スクリーン(風防)」や「バイザー」の装着です。小ぶりなメーターバイザー程度でも効果はありますが、ツーリング向けの少し大きめのスクリーンを取り付けることで、ライダーの体に当たる風を整流し、空気抵抗係数(Cd値)を改善することができます。

実際にスクリーンを装着したオーナーからは、「高速巡航時の燃費がリッター1〜2kmほど伸びた気がする」という報告や、「何より体が楽になったので、一定速度で走り続けられるようになり、結果として燃費が良くなった」という声が聞かれます。空気抵抗との戦いになる高速ツーリングが多い方には、費用対効果の高いカスタムと言えるでしょう。

【人気のスクリーンメーカーをチェック】
MT-07用のスクリーンは「Puig(プーチ)」や「MRA」といったメーカーが人気です。デザインを崩さずに防風効果を高めたい方はチェックしてみてください。

ただし、巨大すぎるスクリーンや、空気抵抗を考慮していない形状のボックス類(トップケースなど)は、逆に燃費を悪化させる可能性もあるので注意が必要です。

チェーンメンテで走りと燃費を改善

最後に、誰でもすぐに実践できる、そして最も効果的な燃費向上策をお伝えします。それは「ドライブチェーンのメンテナンス」です。地味な作業ですが、MT-07のような軽量でパワーロスが少ないバイクほど、この駆動系の状態が走りにダイレクトに影響します。

汚れて油分が切れ、錆びついたチェーンは、鉄同士が擦れ合う大きな抵抗(フリクション)を生みます。エンジンが生み出したパワーが、後輪に伝わる前にチェーンの摩擦熱として捨てられてしまうのです。これは非常にもったいないことです。

定期的にチェーンクリーナーで汚れを落とし、チェーンルブを注油してあげるだけで、リアタイヤを手で回した時の軽さが劇的に変わります。この「スルスル回る」状態を維持すれば、取り回しが軽くなるだけでなく、燃費も数%(リッターあたり1km前後)向上する可能性があります。ガソリン代を節約したいなら、まずはチェーンをピカピカにすることから始めてみてください。バイクへの愛着も湧き、一石二鳥ですよ。

【燃費向上の必需品】
チェーンメンテには、信頼性の高い「Surluster」や「ワコーズ」のクリーナー&ルブセットが一つあれば十分です。数千円の投資で、ガソリン代の節約とチェーンの寿命延長(交換費用の節約)ができるので、コスパは最強です。

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よくある質問(FAQ):MT-07の燃費に関する疑問を解消

読者の皆様からよく寄せられる、MT-07の燃費や維持費に関する質問をまとめました。購入前の不安解消にお役立てください。

Q. ハイオクガソリンを入れたら、もっと燃費が伸びますか?

A. 基本的には変わりません。
MT-07のエンジンはレギュラーガソリンで最適な燃焼をするように設計されています。ハイオクには清浄剤が含まれているためエンジン内部のクリーニング効果は期待できますが、燃費向上効果は誤差の範囲です。コストパフォーマンスを考えればレギュラーで十分です。

Q. 年式によって燃費に違いはありますか?

A. 大きな差はありませんが、排ガス規制(ユーロ5)に対応した2021年モデル以降は、燃焼制御がより緻密になり、実用域での燃費が若干向上しているというデータもあります。どの年式を選んでも「燃費が良いバイク」であることに変わりはありません。

Q. 慣らし運転中は燃費が悪くなりますか?

A. 一般的には「部品の馴染みが出ていないため摩擦が大きく、燃費が悪くなる」と言われますが、MT-07の場合は慣らし運転で回転数を抑えて走るため、逆に驚くような好燃費(リッター30km超えなど)が出ることが多いです。慣らしが終わって元気に回し始めると、平均的な燃費(25km/L前後)に落ち着く傾向があります。

MT-07の燃費性能は最高の相棒の証

ここまで、MT-07の燃費事情について、スペックの裏側から実用上のテクニックまで詳しく見てきましたが、いかがでしたでしょうか。このバイクは、単に「車両価格が安い」「維持費が安い」というだけの妥協の産物ではありません。

「効率が良いからこそ、どこまでも走っていける」という自由と、ライダーの負担を減らす優しさを兼ね備えた、現代における傑作機の一つです。

MT-07の経済性がもたらすツーリングの自由とメリットのまとめ
  • レギュラー仕様かつ実燃費25km/L越えの圧倒的コストパフォーマンス
  • 13Lタンクでも航続距離300kmをカバーする十分な実用性
  • ライバル車と比較してもトータルコストで優位性を持ち、給油回数も変わらない
  • 燃料計の「後半の減り」という癖さえ把握すれば、ガス欠の心配は無用
  • 軽量な車体とトルクフルなエンジンが、無理のないエコドライブをさせてくれる

もしあなたが、「維持費を気にせず、週末は思いっきりバイクで遊びたい」「ガソリン代におびえることなく、見知らぬ道を探索したい」と考えているなら、MT-07は間違いなく最良の選択肢になります。

さあ、ガソリンスタンドの看板や財布の中身を気にする時間を減らして、その分だけ長く、遠くへ走り出してみませんか? MT-07という翼が、あなたの行動範囲を劇的に広げてくれるはずです。

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