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KAWASAKI

Ninja H2とは?種類・価格・馬力とスーパーチャージャー

工業施設前に停車したミラーコートブラックの公道用Ninja H2

Ninja H2について調べると、231PSの公道モデル、326PSのH2R、カーボン製カウルを備えたH2 Carbon、ツーリング向けのH2 SXなど、性格の異なる車種が同じ「H2」の名前で出てきます。

しかも、国内販売を終了したモデルと現行モデル、国内仕様と海外仕様、通常時とラムエア加圧時の最高出力が混在しているため、価格や馬力だけを並べても違いが分かりにくいシリーズです。

結論からいえば、Ninja H2とH2 Carbonは公道でスーパーチャージドエンジンの特別感を味わう1人乗りモデル、H2Rは公道を走れないクローズドコース専用車、H2 SXは2人乗りや長距離走行まで考えたスポーツツアラーです。998cm³のスーパーチャージドエンジンという共通点はありますが、用途も車体構成も同じではありません。

この記事では、主に国内仕様の代表的な年式を基準として、Ninja H2シリーズの種類、価格、馬力、免許、現在の販売状況を整理します。年式の異なる諸元を一台の仕様として混ぜないよう、比較するモデルイヤーも明記します。

この記事で分かること

  • Ninja H2の特徴とスーパーチャージャーの役割
  • H2・H2 Carbon・H2R・H2 SXの違い
  • 代表的な年式の馬力・価格・車体諸元
  • 必要な免許と購入前に確認したい条件

Ninja H2とはどのような大型バイクなのか

Ninja H2は、カワサキが自社開発したスーパーチャージャーを組み合わせた、998cm³水冷4ストローク並列4気筒エンジンを核とする大型バイクです。

最初のNinja H2とNinja H2Rは2015年モデルとして登場しました。公道用のNinja H2と、クローズドコース専用のNinja H2Rを同時に展開することで、カワサキグループの技術を二つの方向から表現したシリーズです。

一般的な「スーパースポーツ」という分類だけでは性格を表しにくく、カワサキは現在、Ninja H2 SXを含むH2系を「HYPERSPORT」に分類しています。ただし、ハイパースポーツは免許や登録上の区分ではなく、メーカーが車両の立ち位置を示すカテゴリー名です。

Ninja H2の「H2」は、一台の車種だけでなく、スーパーチャージドエンジンを中心に展開された複数モデルを指す場合があります。検索するときは、H2、H2 Carbon、H2R、H2 SXのどれを調べているのかを最初に分ける必要があります。

スーパーチャージャーとは

スーパーチャージャーは、エンジンへ送り込む空気を圧縮する過給機です。自然吸気エンジンより多くの空気をシリンダーへ取り込み、それに見合う燃料を燃焼させることで、排気量だけでは得にくい出力を引き出します。

排気ガスの力でタービンを回すターボチャージャーに対し、Ninja H2の機械式遠心スーパーチャージャーは、エンジンのクランクシャフトからギアを介して駆動されます。

単に過給機を後付けした構成ではありません。圧縮によって生じる熱、ノッキング、吸気効率、耐久性などを考慮し、エンジンとスーパーチャージャーを一体で設計していることがH2系の技術的な特徴です。

Ninja H2の並列4気筒エンジンと機械式遠心スーパーチャージャー

Ninja H2は、エンジンからギアを介して遠心式スーパーチャージャーを駆動します。

川崎重工が発表した2019年モデルでは、H2 SXのバランス型スーパーチャージドエンジン開発で得た技術を活用し、Ninja H2とH2 Carbonの最高出力を231PSまで高めています。

ポイント

H2シリーズは同じ998cm³でも、H2Rはクローズドコースでの最高性能、H2とH2 Carbonは公道用ハイパフォーマンス、H2 SXは出力と燃費、長距離での使い勝手の両立を重視しています。

モデルイヤーによって馬力と装備が異なる

Ninja H2の馬力を調べると、200PS、205PS、231PS、242PSといった複数の数字が見つかります。これは誤記とは限らず、モデルイヤーやラムエア加圧の有無が違うためです。

初期の2015年モデルは最高出力200PS、ラムエア加圧時210PSでした。その後、年次改良を経て、2019年モデルでは231PS、ラムエア加圧時242PSへ向上しています。

H2Rも初期モデルと後期モデルでは通常時の最高出力が異なります。国内最終となった2021年モデルは310PS、ラムエア加圧時326PSです。

したがって、「Ninja H2は何馬力か」という質問には、車名だけでなくモデルイヤーと、通常時・ラムエア加圧時のどちらかを確認する必要があります。

Ninja H2シリーズの種類と違い

国内で知られている主なNinja H2系は、Ninja H2、Ninja H2 Carbon、Ninja H2R、Ninja H2 SXです。H2 SXには年式によって標準仕様、SE、SE+などが存在しますが、国内で販売されたグレード構成は一定ではありません。

モデル 主な用途 公道走行 代表年式の最高出力 乗車定員 国内価格の代表例
Ninja H2 公道用ハイパフォーマンス 可能 2019年型:231PS
ラムエア加圧時242PS
1名 2015年型:ブライト参考小売価格270万円
Ninja H2 Carbon 公道用H2の上級・特別仕様 可能 2021年型:231PS
ラムエア加圧時242PS
1名 2021年型:363万円
Ninja H2R クローズドコース専用 不可 2021年型:310PS
ラムエア加圧時326PS
1名 2021年型:605万円
Ninja H2 SX SE 公道用スポーツツーリング 可能 2027年型:200PS
ラムエア加圧時210PS
2名 2027年型:313万5,000円

価格はいずれも税込の国内参考価格またはメーカー希望小売価格です。保険料、税金、登録などに伴う諸費用は含まれていません。また、H2、H2 Carbon、H2Rの金額は現在の中古車価格ではなく、国内発売当時の価格です。

Ninja H2|公道を走れる基本モデル

Ninja H2は、H2シリーズの中心となる公道用モデルです。ヘッドライト、ウインカー、ミラーなど公道走行に必要な装備を持ち、ナンバーを取得できる一方、乗車定員は1名です。

初期モデルから、998cm³スーパーチャージドエンジン、高張力鋼製トレリスフレーム、片持ち式スイングアーム、ミラーコート塗装といった独自性の強い構成を採用しています。

2019年モデルでは最高出力が231PSへ向上したほか、ブレンボ製Stylemaフロントキャリパー、フルカラーTFT液晶、スマートフォン接続機能、全灯火類のLED化、ハイリーデュラブルペイントなどが採用されました。

ただし、2015年モデルと2019年以降のモデルでは、馬力だけでなくブレーキ、メーター、タイヤ、電子装備なども異なります。中古車を探す場合は、「Ninja H2」という車名だけで判断せず、モデルイヤーと仕様を確認する必要があります。

Ninja H2 Carbon|カーボン製アッパーカウルを備えた公道モデル

Ninja H2 Carbonは、公道用Ninja H2をベースとして、CFRP製アッパーカウルを採用したモデルです。H2Rを思わせるフロントデザインと専用カラーにより、標準のH2より希少性や外観上の特別感を重視しています。

「Carbon」という名称から、車体全体がカーボン製、あるいは標準H2より大幅に軽量なモデルだと思われることがあります。しかし、カーボンが使用されている中心部分はアッパーカウルです。国内最終2021年モデルの車両重量は238kgで、同世代のH2と大きく異なる軽量モデルという位置付けではありません。

同じモデルイヤーのH2とH2 Carbonでは、基本的なエンジン性能も共通です。2019年以降はどちらも231PS、ラムエア加圧時242PSであり、Carbonだから馬力が高いわけではありません。

標準Ninja H2とカーボン製アッパーカウルを備えたNinja H2 Carbon

H2 Carbonの主な特徴はCFRP製アッパーカウルと専用外装で、同年式の標準H2と基本的なエンジン性能は共通です。

2017年に登場した最初のH2 Carbonは世界限定120台でしたが、その後も別のモデルイヤーとしてH2 Carbonが展開されています。「H2 Carbonはすべて合計120台」と解釈しないよう注意が必要です。

国内最終となった2021年モデルは、メーカー希望小売価格363万円で期間限定受注され、カワサキモータースジャパンは翌年度以降の国内導入予定がないことを案内しました。

Ninja H2R|326PSのクローズドコース専用モデル

Ninja H2Rは、H2シリーズの最高性能を追求したクローズドコース専用車です。国内最終2021年モデルでは、最高出力310PS、ラムエア加圧時326PS、最大トルク165N・mを発生します。

車両重量は216kgで、同年式のH2 Carbonより22kg軽い一方、カーボン製ウイングを備えた車体の全幅は850mmです。前後タイヤも一般的な公道用H2とは異なるサーキット向けサイズが指定されています。

H2Rは大型二輪免許を持っていても公道を走れません。カワサキはナンバー取得に必要な書類を発行せず、公道や一般交通に使用する場所での走行は一切できないと明記しています。

サーキットのピットレーンでスタンドに保持されたクローズドコース専用Ninja H2R

Ninja H2Rはナンバーを取得できないクローズドコース専用モデルです。

灯火類などを追加すれば通常のH2と同じように登録できる、という車両ではありません。H2Rで走行するには、車両を運搬する手段、クローズドコース、コース側が定める装備や走行条件、専用タイヤ、整備体制などを別途確保する必要があります。

国内最終2021年モデルの価格は605万円で、タイヤウォーマーとレーシングスタンドが付属していました。また、特殊なクローズドコース専用モデルであるため、指定販売店のみの取り扱いで、一般車と異なりメーカー保証の対象外と案内されていました。

注意点

Ninja H2Rは「H2の上級グレード」というより、公道用H2とは使用場所そのものが異なる車両です。公道で乗ることを前提にH2Rを購入候補へ入れてはいけません。

Ninja H2 SX|2人乗りと長距離走行を考えたモデル

Ninja H2 SXは、2018年に加わったスーパーチャージドスポーツツアラーです。H2やH2 Carbonの後席を追加しただけではなく、エンジン特性、フレーム、乗車姿勢、燃料タンク、シート、積載性などをツーリング用途に合わせています。

エンジンは、出力と燃費、低中回転域での実用性を両立するために開発された「バランス型スーパーチャージドエンジン」です。最高出力だけを比較するとH2 Carbonより低いものの、H2 SXは最大出力競争を目的としたモデルではありません。

2026年9月3日時点で国内向けに発表されている2027年モデルは、上級仕様のNinja H2 SX SEです。型式は8BL-ZXT02P、発売予定日は2026年10月1日、メーカー希望小売価格は313万5,000円となっています。

2027年型H2 SX SEの最高出力は200PS、ラムエア加圧時210PS、最大トルクは137N・mです。車両重量267kg、シート高820mm、燃料タンク容量19L、乗車定員2名、WMTCモード値は18.4km/Lとされています。

アダプティブクルーズコントロール、前方衝突警告、後方接近車両検知、電子制御サスペンション、クイックシフター、タイヤ空気圧モニタリング、グリップヒーター、ETC2.0など、長距離走行を支援する装備も採用しています。純正パニアケースを装着できるクリーンマウントパニアシステムも備えています。

パニアケースを装着したNinja H2 SX SEとタンデムツーリング中の成人ライダー

Ninja H2 SX SEは、2人乗りや荷物の積載、長距離走行を考慮したスポーツツアラーです。

詳しい現行装備と最新価格は、カワサキ公式Ninja H2 SXで確認できます。

ただし、電子制御はライダーを支援する装備であり、衝突や転倒を完全に防ぐものではありません。ACCや前方衝突警告を備えていても、周囲の確認、速度調整、ブレーキ操作の責任はライダーにあります。

価格と馬力だけでは分からないH2シリーズの実用差

H2シリーズを比較するとH2Rの326PSが目を引きますが、公道用モデルを選ぶ場合、最大出力だけで順位を付けても購入判断にはつながりません。

1人で公道を走るH2 Carbonと、荷物や同乗者を想定したH2 SX SEでは、必要な車体寸法や重量、装備が異なるからです。

比較項目 2021 H2 Carbon 2021 H2R 2027 H2 SX SE
全長 2,085mm 2,070mm 2,175mm
全幅 770mm 850mm 790mm
軸間距離 1,455mm 1,450mm 1,480mm
シート高 825mm 830mm 820mm
車両重量 238kg 216kg 267kg
燃料タンク容量 17L 17L 19L
後輪タイヤ 200/55ZR17 190/650 R17 190/55ZR17
最小回転半径 3.4m 公表なし 3.2m
乗車定員 1名 1名 2名

H2 SXは重いがツーリング装備が充実している

2027年型H2 SX SEは267kgあり、2021年型H2 Carbonより29kg重くなります。一方で、2人乗り用の車体、19Lタンク、ワイドな前後シート、防風性能、パニアへの対応、電子制御サスペンションなどを備えています。

この重量差を、そのまま「H2 SXは劣っている」とは評価できません。H2 SXに追加された重量の一部は、ツーリング性や同乗者への対応、先進装備を成立させるためのものだからです。

反対に、267kgという車両重量は、駐車場での押し引きや傾斜地での取り回しを考えると無視できません。ツーリング装備が充実していることと、停止状態で簡単に扱えることは別の問題です。

シート高だけでは足つきを判断できない

代表年式のシート高は、H2 Carbonが825mm、H2Rが830mm、H2 SX SEが820mmです。数字だけなら大きな差はありませんが、足つきはシート高だけでは決まりません。

シート前方の幅、車体幅、サスペンションの沈み込み、乗車姿勢、ライダーの股下、脚の開き方、使用するブーツ、車両重量などが影響します。

特にH2 SX SEはH2 Carbonよりシート高が5mm低い一方、車両重量は29kg重くなります。この数値だけから、どちらが安心して支えられるかを断定することはできません。

購入前には、実際に使用するライディングブーツを履いた状態で跨り、片足で車体を支えられるか、ハンドルを切った状態で安定させられるか、サイドスタンドを無理なく出し入れできるかを確認したいところです。

販売店でNinja H2 SX SEに跨り足つきと車体の支えやすさを確認する成人ライダー

足つきはシート高だけで決まらないため、実際のライディング装備で車体を支えられるか確認します。

駐車環境では全長・幅・旋回スペースも確認する

自宅の保管場所では、車体が収まるかだけでなく、出入口の幅、ハンドルを切ったときの余裕、前後へ押せる空間、段差、勾配、路面状態も確認します。

H2 Carbonの最小回転半径は3.4m、H2 SX SEは3.2mですが、この数値だけで取り回しの軽さは決まりません。車両重量、重心、ハンドル位置、押す人の体格、路面の傾斜などによって負担は変わります。

H2Rは216kgと比較的軽い数値ですが、クローズドコース専用車であり、公道用H2より取り回しやすい大型バイクとして選ぶモデルではありません。

Ninja H2に必要な免許

公道用H2には大型二輪MT免許が必要

Ninja H2、H2 Carbon、H2 SXは、いずれも総排気量998cm³の大型自動二輪車です。日本の公道で運転するには大型二輪免許が必要で、普通二輪免許では運転できません。

また、公道用H2シリーズは6速マニュアルトランスミッションを採用しています。クイックシフター装備車もAT車になるわけではないため、AT限定ではない大型二輪免許が必要です。

「Ninja」という車名は、250ccや400ccを含む幅広いシリーズに使われています。Ninja 400が普通二輪免許で運転できても、Ninja H2が中型免許で運転できるわけではありません。

H2Rは大型二輪免許があっても公道走行できない

クローズドコース内では、道路交通法上の運転免許が直接適用されない場合があります。ただし、H2Rに大型二輪免許が不要だから誰でも走らせられる、という意味ではありません。

サーキットごとの走行資格、ライセンス、装備、騒音規制、車両検査、走行経験などの条件に従う必要があります。公道走行については、大型二輪免許の有無にかかわらず不可です。

Ninja H2は大型バイク初心者でも乗れるのか

大型二輪免許を取得すれば、公道用のNinja H2、H2 Carbon、H2 SXを法的には運転できます。しかし、免許を取得したことと、その車両を安全に扱えることは同じではありません。

代表年式でも最高出力は200PS以上あり、車両重量は238~267kgです。スロットル操作、ブレーキ、低速バランス、前傾姿勢、駐車時の押し引きなど、複数の負担を同時に考える必要があります。

トラクションコントロール、ABS、ライディングモード、IMUなどの電子制御は操作を支援しますが、タイヤのグリップや路面状況を超えて事故を防ぐ装置ではありません。

大型バイクの経験が少ない場合は、次の項目を販売店や安全な走行環境で確認すると判断しやすくなります。

  • 発進時に必要なクラッチとスロットルの操作量
  • 低速でハンドルを切ったときの車体の反応
  • 停止時に片足で安定して支えられるか
  • サイドスタンドから安全に車体を起こせるか
  • 前後へ押し引きして駐車位置を調整できるか
  • ライディングモードの設定方法を理解できるか
  • フルフェイスヘルメットやプロテクターを含む装備を用意できるか

試乗できない中古車でも、販売店の許可と補助を得たうえで跨りや押し引きを確認できる場合があります。体格だけでなく、自宅の保管環境まで含めて判断することが重要です。

現在新車で買えるH2と国内販売を終了したモデル

2026年9月3日時点の国内公式ラインアップでは、2027年モデルのNinja H2 SX SEが掲載されています。一方、Ninja H2、H2 Carbon、H2Rは国内向けの現行新車ラインアップに含まれていません。

国内では2021年モデルのH2 CarbonとH2Rが最終受注となりました。ただし、これは国内正規導入の終了を意味し、H2系が世界中で同時に生産終了したという意味ではありません。海外市場では、その後のモデルイヤーが販売されている例があります。

国内で現在選ぶ方法は、大きく次のように分かれます。

  • 新車と国内正規保証を重視するなら現行のNinja H2 SX SE
  • 公道用H2の性能と希少性を重視するなら中古のH2またはH2 Carbon
  • クローズドコース専用車として使うなら中古または海外市場のH2Rを個別確認
  • 海外仕様を検討するなら登録、排出ガス、騒音、保証、部品供給を販売店へ確認

中古車価格は、年式、国内仕様・海外仕様、走行距離、純正状態、整備履歴、外装状態、希少性によって大きく変わります。台数が限られるH2やH2 Carbonでは、中古価格が当時の新車価格を上回る場合もあるため、発売時価格を相場の上限として考えることはできません。

中古のNinja H2を購入する前の確認項目

年式・型式・国内外仕様を特定する

最初に確認したいのは、車名ではなくモデルイヤー、型式、マーケットコード、初度登録年月、国内仕様・海外仕様です。

モデルイヤーと初度登録年が一致するとは限りません。特に輸入車では、海外のモデルイヤーより遅れて国内登録されている場合があります。馬力や装備を判断するときは、初度登録年だけで特定しないようにします。

2021年型国内仕様のH2 Carbonは型式2BL-ZXT02Jですが、初期型や海外仕様まで同じ型式でまとめることはできません。車台番号を含めて販売店に確認する必要があります。

整備履歴と改造内容を確認する

H2では、通常の中古車確認に加えて、スーパーチャージャーを含む吸気系、エンジン、冷却系、クラッチ、トランスミッションの整備履歴が重要です。

確認したい項目は次のとおりです。

  • 点検整備記録簿と取扱説明書の有無
  • メーカー指定の点検や消耗品交換が行われているか
  • 転倒歴、修復歴、サーキット走行歴
  • エンジン始動時や走行時の異音、液漏れ
  • フロントフォーク、リアサスペンション、ステアリングの状態
  • タイヤ、ブレーキ、チェーン、スプロケットの消耗
  • ECU、吸排気系、過給圧に関わる改造の有無
  • 純正マフラー、カウル、ミラー、キーなどの保管状況
  • リコールやサービスキャンペーンの実施状況

出力を高めるECU変更や吸排気系の改造が行われた車両は、純正状態と同じ耐久性や整備条件とは限りません。改造内容、施工店、セッティング記録、保安基準への適合を確認できない車両は、価格だけで判断しない方がよいでしょう。

特殊塗装とカーボン製カウルの状態を見る

H2系のミラーコート塗装やH2 CarbonのCFRP製アッパーカウルは、外観上の価値を構成する重要な部分です。

ハイリーデュラブルペイントには小傷を自己修復する性質がありますが、すべての傷が消えるわけではありません。カワサキも、コイン、キー、ファスナーなどによる傷は元に戻らない場合があると案内しています。

中古車では、傷、ひび、補修跡、再塗装、社外カウルへの交換を確認します。純正部品の現在の価格や供給状況も、購入前に販売店へ問い合わせておくと安心です。

購入後の維持負担もモデルによって異なる

H2、H2 Carbon、H2 SXは998cm³の大型二輪であり、車検、軽自動車税、自賠責保険、任意保険が必要です。ただし、同じ排気量だから年間維持費も同じになるわけではありません。

燃料は無鉛プレミアムガソリンが指定され、タイヤも高性能かつ幅の広いサイズを使用します。走行距離や走り方によっては、燃料、タイヤ、ブレーキ、チェーンなどの費用差が大きくなります。

さらに、H2 SXではパニアケースなどのツーリング用品、H2やH2 Carbonでは特殊外装の補修や防犯、H2Rではサーキットへの運搬、走行料金、専用タイヤ、頻繁な点検整備を考慮する必要があります。

任意保険料は、年齢、等級、使用目的、年間走行距離、補償内容、車両保険の有無などで変わります。希少車だから一律に高額、あるいは年齢が高ければ必ず安いとは断定できません。

購入後の維持費を具体的に考えるには、自分の条件でどの程度の保険料になるかを事前に確認する必要があります。複数の保険会社を比較したい場合は、保険の窓口インズウェブでバイク保険を一括見積もりできます。

特にH2やH2 Carbonでは、盗難や大きな外装損傷に備える補償を付けられるか、車両保険の保険金額や免責条件が実際の車両価値に合うかを個別に確認したいところです。

どのNinja H2が向いているか

Ninja H2が向いている可能性がある人

公道用H2の原点となるスタイリング、スーパーチャージャーの存在感、1人乗りのハイパフォーマンスモデルとしての価値を重視する人です。

国内では中古車が中心になるため、年式差や車両状態を見分け、信頼できる販売店と整備環境を確保できることも重要になります。

Ninja H2 Carbonが向いている可能性がある人

公道用H2の性能に加えて、CFRP製アッパーカウル、専用カラー、国内販売台数の少なさといった希少性を重視する人です。

標準H2との違いを馬力ではなく、外装と所有価値に見いだせるかが判断の分かれ目になります。

Ninja H2Rが向いている可能性がある人

公道走行を一切前提とせず、クローズドコースでH2シリーズ最高峰の性能を扱う目的が明確な人です。

車両価格だけでなく、運搬車両、走行場所、消耗品、整備、ライディング装備、走行技術を含む環境を準備できなければ、実際に使用し続けることは難しくなります。

Ninja H2 SXが向いている可能性がある人

スーパーチャージャーの個性を持つ車両で、高速道路、長距離ツーリング、タンデム、荷物の積載まで考えたい人です。

現行国内モデルを新車で購入できることや、先進的なライダー支援装備も強みです。一方、267kgの車両を自宅の駐車環境で扱えるかは、購入前に確認する必要があります。

自然吸気の大型スポーツモデルと馬力を比較したい場合は、隼の馬力推移とライバル車比較も参考になります。

ポイント

公道性能と希少性ならH2またはH2 Carbon、サーキット専用の最高性能ならH2R、タンデムや長距離走行まで含めるならH2 SXという分け方が基本です。

Ninja H2に関するよくある質問

まとめ

Ninja H2は、998cm³のスーパーチャージドエンジンを中心に展開された、カワサキを代表するハイパフォーマンスモデルです。ただし、H2、H2 Carbon、H2R、H2 SXは、単なる装備違いのグレードではありません。

公道での特別な性能と希少性、クローズドコースでの最高性能、タンデムや長距離ツーリングのどれを重視するかによって、選ぶべきモデルは変わります。

この記事のポイント

  • H2とH2 Carbonは公道用の1人乗りモデル
  • H2 Carbonはカーボン製アッパーカウルを備えた特別仕様
  • H2Rは326PSのクローズドコース専用車
  • H2 SXは2人乗りと長距離走行を重視したスポーツツアラー
  • 公道用H2にはAT限定ではない大型二輪免許が必要

購入を考える場合は、価格や馬力だけで決めず、対象年式、国内外仕様、乗車定員、保管場所、整備体制、任意保険まで確認してください。中古のH2やH2 Carbonでは、実車の整備履歴と改造内容を確認し、H2 SXでは跨りと押し引きを行ったうえで、自分の用途に合うかを判断することが大切です。

【免責事項】
本記事の情報は執筆時点のものです。バイクの価格相場、スペック、関連する法規制(車検・道路交通法等)は、市場の動向や法改正により変更される場合があります。
また、メンテナンス、カスタム、ライディング技術の実践は自己責任となります。当ブログの情報を参考に行った作業や走行によって生じた損害、事故、トラブルについて、管理者は一切の責任を負いかねます。具体的な購入・契約・重要保安部品の整備については、必ず専門業者や公式情報をご確認ください。

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