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CB1300の重量を知り尽くす! SF/SB比較と購入前の最終チェック

ホンダ CB1300SF SP ファイナルエディションの重量感と存在感を示す全体像

イメージ:motofrontier

ホンダCB1300シリーズの購入を検討する際、最大の懸念点は「CB1300の重量」ではないでしょうか。最終型CB1300SFの重量は約266kg、CB1300SBの重量は約272kg。この数値からCB1300SB購入後の後悔を心配したり、特に身長165cm前後の方にとっては足つきの問題も気になります。

しかし、CB1300の歴史は重さ克服の歴史でもあり、SC54型では大幅に軽量化。その重さがもたらす安定感も魅力です。

この記事では、CB1300の車両重量と乾燥重量の違い、CB1300P、ライバル(XJR1300)や兄弟車(CB1100)、教習車(CB750)との重量比較、取り回しのコツから足つき改善策まで、CB1300の重さに関する全てを解説します。

あなたは今、こんなことで悩んでいませんか?

  • CB1300SFとSBの正確な車両重量、乾燥重量との違いを知りたい
  • 260kg超えの重さが心配…買ってから取り回しで後悔しない?
  • 身長165cmだと足つきは厳しい?具体的な改善策はあるの?
  • XJR1300やCB1100、教習所のCB750と比べて実際どれくらい重いの?

もし一つでも当てはまったなら、この記事があなたの疑問をすべて解決します。

CB1300の重量は?スペックと歴史的変遷

ホンダCB1300シリーズの「重量」は、単なるスペックシート上の数字ではありません。それは、「PROJECT BIG-1」という開発思想、技術の進化、そしてライダーが求めるものへの追求が凝縮された結果です。

「大きく、重厚でありながら、扱いやすい」という、一見矛盾する要素をどのように両立させてきたのか。その歴史的変遷とスペックの詳細を深く掘り下げていきましょう。

SC54型で実現した大幅な軽量化

CB1300SFのSC40型とSC54型の比較 - 大幅な軽量化を視覚化
イメージ:motofrontier

CB1300シリーズの歴史を語る上で、2003年のフルモデルチェンジによるSC54型の登場は、まさにエポックメイキングな出来事でした。

1998年にデビューした初代CB1300SF(SC40型)は、そのルーツであるCB1000SF(SC30型)から続く「PROJECT BIG-1」のコンセプト、「セクシー&ワイルド」を色濃く反映し、大排気量ならではの存在感と重厚感を前面に押し出したモデルでした。

当時の乾燥重量は約249kg(1998年モデル)、車両重量に換算すると270kgを超える、まさに「BIG-1」の名にふさわしい巨漢だったのです。

しかし、時代はより軽快なハンドリングと扱いやすさを求める方向へと変化していました。ホンダは、「大排気量モデルを操る楽しみ」という核心はそのままに、より多くのライダーがその楽しさを享受できるよう、SC54型で徹底的な軽量化とマスの集中化に取り組みます。

エンジン単体で約8kg、フレームや足回りなどを含めた車体トータルでは実に約20kgもの驚異的な軽量化を達成しました。これにより、SC54初期型の乾燥重量は226kgとなり、SC40型と比較して格段に取り回しやすさが向上しました。

このSC54型への進化こそが、CB1300が単なる「重いバイク」から、「重厚感と軽快感を両立した、驚くほど乗りやすいビッグネイキッド」という現代の評価を不動のものにした、最大のターニングポイントと言えるでしょう。

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「車両重量」と「乾燥重量」の違いとは?

バイクのスペック表を見る際に、特に古いモデルと比較する場合に注意が必要なのが「重さ」の表記です。「車両重量(装備重量とも呼ばれます)」と「乾燥重量」という2つの異なる基準が存在し、これらを混同するとバイクの実際の重さを見誤る可能性があります。

CB1300のように30年近いモデルライフを持つバイクでは、時代によってスペック表記の主流が変わってきたため、特にSC40型とSC54型を比較する際にはこの違いを理解しておくことが重要です。

項目車両重量 (装備重量)乾燥重量
定義ガソリン(多くの場合満タン)、エンジンオイル、冷却水、バッテリー液など、バイクが走行可能な状態にするために必要な液体類やバッテリーを全て含んだ重量。現在のカタログスペックで一般的に用いられる、実際にライダーが取り扱う重さに最も近い数値です。エンジンオイルや冷却水、ガソリン、バッテリー液などの液体類を一切含まない、文字通り「乾いた」状態での車体本体のみの重量。製造・輸送時などの重さを示すもので、実際の走行状態とはかけ離れています
特徴・注意点実用的な重さを示すため、比較の際は基本的にこちらを参照すべきです。ただし、ガソリン満タンか否かなど、メーカーによって若干基準が異なる場合もあります。車両重量よりも一般的に15kg〜20kg程度、あるいはそれ以上軽く表示されるため、車両重量と比較すると「軽く見える」ことに注意が必要です。古いバイクや一部の外車で使われることがある表記法です。
CB1300での例CB1300SF (8BL-SC54 / Final):266kg
CB1300SB (8BL-SC54 / Final):272kg
CB1300SF (SC54 初期型 2003年):226kg
CB1300SF (SC40 初期型 1998年):249kg

上記の表からも分かるように、SC54初期型の「乾燥重量226kg」と、SC40初期型の「乾燥重量249kg」を比較すると、SC54型で約23kgもの軽量化が達成されたことが明確に分かります。

一方で、最新モデルのCB1300SFの「車両重量266kg」と、SC54初期型の「乾燥重量226kg」を単純に比較してしまうと、40kgも重くなったかのような誤解を生んでしまいます。

中古車情報などで古いモデルのスペックを見る際は、それが「車両重量」なのか「乾燥重量」なのかを必ず確認し、比較する際は基準を揃えるようにしましょう。基本的には、現在のバイク選びでは「車両重量」で比較するのが最も現実的です。

CB1300SFの重量は何キロ?

ホンダ CB1300 SUPER FOUR (SF) の最終モデル(2025年発売 Final Edition / 型式: 8BL-SC54)の公式スペックにおける車両重量は266kgです。これは、スタンダードモデルと、オーリンズ製サスペンションやブレンボ製ブレーキを装備したSPモデルで共通の数値となっています。

CB1300 SUPER FOUR (Final Edition / 8BL-SC54) の車両重量

  • スタンダードモデル: 266 kg
  • SPモデル: 266 kg

(出典:本田技研工業株式会社 広報発表 2025年2月21日

266kgという数値は、例えば一般的な400ccクラスのネイキッドバイク(ホンダ CB400SFは約201kg)と比較すると約65kgも重く、また大型二輪免許の教習で使われることの多いCB750(RC42 / 約235kg)と比べても約31kg重い計算になります。数字だけを見ると、その重さに圧倒されるかもしれません。

しかし、多くのオーナーやインプレッション記事が指摘するように、CB1300SFはその絶妙な重量バランスと低重心設計により、一度走り出してしまえば数値ほどの重さを感じさせません

むしろ、その重量がもたらすどっしりとした安定感は、特に高速道路での巡航や、横風を受けた際の安心感に繋がり、大きな魅力となっています。取り回しには確かに慣れや体力を要しますが、「走り出してしまえば軽快」というのが、CB1300SFの重量に対する共通した評価です。

CB1300SBの重量とSFとの差

CB1300SFとCB1300SBの比較 - ハーフカウルの有無による外観と重量の違い
イメージ:motofrontier

高速走行時の快適性を高めるハーフカウルを装備したCB1300 SUPER BOL D’OR (SB)。その最終モデル(2025年発売 Final Edition / 型式: 8BL-SC54)の車両重量は272kgです。これも、スタンダードモデルとSPモデルで共通の数値です。

CB1300 SUPER BOL D’OR (Final Edition / 8BL-SC54) の車両重量

  • スタンダードモデル: 272 kg
  • SPモデル: 272 kg
  • ネイキッドモデル (SF) との差: +6 kg

(出典:本田技研工業株式会社 広報発表 2025年2月21日

ネイキッドモデルのSFと比較して、SBは6kg重くなっています。この重量差は、主に以下の装備によるものです。

  • ハーフカウル本体とそのステー
  • 大型のヘッドライトユニット(SFは丸目一灯)
  • メーターパネルの取り付け構造
  • カウル内左右の小物入れ(約1L容量)
  • フレームマウント化に伴う構造の違い

特に重要なのが、ヘッドライトやメーター、ミラーといった重量物が、SFではハンドルと一緒に動く「ハンドルマウント」であるのに対し、SBではカウルに固定される「フレームマウント」になっている点です。

これにより、ハンドル操作に対する慣性マスが減少し、SBの方がハンドリングがより軽快で素直に感じるというインプレッションが多く見られます。重量はわずかに増えますが、高速巡航時の快適性向上と軽快なハンドリング特性がSBの大きなメリットと言えるでしょう。

白バイ仕様CB1300Pの重量

日本の交通機動隊や皇宮警察などで活躍する白バイ。その主力車種として広く採用されているのが、CB1300 SUPER BOL D’ORをベースとした「CB1300P」です。市販車とは異なり、警察業務に必要な特殊装備が多数追加されているため、その重量はさらに増加します。

2009年から納入が開始されたCB1300Pは、見た目はSBに似ていますが、型式名が「EBL-SC62」(2018年以降は2BL-SC62)となり、市販のSC54とは区別される専用設計のモデルです。

CB1300P (白バイ) の車両重量と主な特徴

関連情報によると、CB1300Pの車両重量は299kgとされています。これは、ベースとなっている市販のCB1300SB (272kg) よりも約27kgも重い数値です。ほぼ300kgに達するこの重量は、取り扱いには高い技術と体力が要求されることを示唆しています。

市販車(SC54)との主な相違点:

  • 外装・装備: ハンドルマウントミラー、前ウィンカー位置変更、専用デジタルメーター、アップハンドル、ステップ位置変更、低位置マウント専用マフラー(サイドボックス対応)、大型バンパー類、書類ボックス、無線機器、警光灯、サイレンなど多数。
  • 足回り: ショーワ製リアショックアブソーバー。ABSは装備するが前後連動機構はなし。
  • 電装系: 大幅に出力を向上させたACジェネレーター。
  • その他: フレームの一部補強など、過酷な使用を想定した変更。

モデルの変遷:
ベースモデルのマイナーチェンジに合わせてCB1300Pも進化していますが、一部仕様は異なります。例えば、2014年以降も市販車が6速MTになったのに対し、5速MTを継続採用。ヘッドライトもハロゲンのままでしたが、2021年モデルからは市販車同様にLEDヘッドライトとLEDウィンカーが装備されるようになりました。

リコール情報:
2022年12月には、電気系統の不具合(アース線接続部の問題)により、2020年12月から2021年12月までに生産された一部車両についてリコールが届け出られています。

これだけの専用装備と重量を持ちながら、日々厳しい訓練や任務で運用されるCB1300P。その存在は、ベースとなったCB1300シリーズの基本設計の優秀さ、高い耐久性と信頼性、そして重量を感じさせにくい優れたバランスを証明していると言えるでしょう。

CB1300の重さは「後悔」に繋がる?不安と対策

CB1300シリーズの購入を検討する多くのライダーが、その圧倒的な存在感と性能に魅了される一方で、どうしても避けられないのが「重さ」への不安です。

「本当に自分に扱えるだろうか?」「取り回しで苦労して、結局乗らなくなって後悔しないだろうか?」そんな疑問は当然です。

ここでは、オーナーのリアルな声をもとに、その不安の正体と、重さと上手に付き合うための具体的な対策を掘り下げていきます。重さがもたらすのは、決してデメリットだけではないのです。

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CB1300の重量は、特に高速道路での走行時に比類なき安定感をもたらします。その重厚な車体が、最高速にどのような影響を与えるのか?リミッターの存在は?以下の記事で詳しく解説しています。

>> CB1300SFの最高速は?リミッターの噂と実力

CB1300SB購入者の後悔と重さの関係

インターネット上のオーナーレビューやコミュニティを見ると、CB1300SBを購入したオーナーが実際に感じた「後悔」や、乗ってみて「大変だ」と感じた経験についての声が見受けられます。

その「後悔」の理由として、やはり「重さ」、特にエンジンを停止させた状態での「取り回し」に関するものが多く見受けられます。

オーナーが「後悔」や「大変さ」を感じやすい具体的なシチュエーション

  • 自宅の駐輪スペースでの出し入れ: 特に狭い場所や、わずかな傾斜がある場合に、毎日の出し入れが苦痛になるケース。
  • ツーリング先での駐車場所選び: 砂利道や傾斜地を避けなければならず、駐車場所に気を遣う。
  • Uターン時のプレッシャー: 幅の狭い道でのUターンは、立ちゴケのリスクが常に伴い、精神的な負担が大きい。
  • センタースタンド掛け: 車両重量があるため、コツを掴むまでは一人で立てるのが難しいと感じる人もいる。(特に小柄な方や女性)
  • 不意な立ちゴケ: バランスを崩した際に支えきれず、倒してしまうリスク。引き起こしには相当な力が必要。
  • 夏場の体力消耗: エンジンからの熱気に加え、渋滞時の低速走行や取り回しで体力を消耗しやすい。

しかし、重要なのは、これらの「後悔」の声と同じくらい、あるいはそれ以上に、CB1300の重量がもたらすメリットを絶賛する声が多いという事実です。

「一度走り出してしまえば、重さが嘘のように安定する」
「高速道路での安心感が他のバイクとは段違い」
「横風にも強く、長距離ツーリングが本当に楽になった」
「この重厚感こそが所有感を満たしてくれる」

このように、CB1300の重量は、取り回しの困難さというデメリットと、走行安定性や所有感というメリットを併せ持つ、諸刃の剣と言えます。

「後悔」を避けるためには、購入前にご自身の体力レベル、バイクの主な使用用途(街乗り中心か、ツーリングか)、そして保管場所の状況などを冷静に考慮し、この「重さ」という特性を受け入れ、メリットとして享受できるかを慎重に判断することが何よりも重要です。

重さによる取り回しのリアルな声

ホンダ CB1300SFの取り回し - 重量級バイクの押し引き
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CB1300オーナーが日常的に直面する最大のハードル、それはやはりエンジン停止時の「取り回し」です。CB1300SFで266kg、CB1300SBで272kgという車両重量は、物理的な「重さ」としてライダーにのしかかります。

平坦な場所での直進方向への押し引きは、慣れればそれほど難しくありませんが、少しでも条件が悪くなると、その難易度は格段に上がります。

オーナーからは、以下のようなリアルな声が聞かれます。

  • 「自宅の駐輪場にわずかな傾斜があり、バックで入れるのが毎回大変」
  • 「ツーリング先でうっかり前下がりの場所に停めてしまい、出すのに冷や汗をかいた」
  • 「砂利の駐車場では、スタンドがめり込まないか、押している途中でタイヤが滑らないか、常に気を遣う」
  • 「センタースタンドは、最初は全く立てられなかった。体重をかけるコツを掴むまで練習が必要」
  • 「立ちゴケした時、一人で起こすのは無理だと悟った…」

これらの声は、CB1300の購入を検討する上で、決して無視できない現実です。しかし、同時に多くのオーナーが、経験を積む中で取り回しのコツを習得し、重さと上手に付き合っています。

取り回しのコツ(基本)

  • ハンドルを真っ直ぐに保つ: 押し引きする際は、極力ハンドルを切らないように意識する。
  • 腰で支える: 腕の力だけでなく、バイクのシート付近に腰を当てて、体全体で支えるように押す。
  • 目線を進行方向に: 足元ばかり見ているとバランスを崩しやすい。少し先の地面を見るようにする。
  • ブレーキを活用する(特に坂道): 下り坂でバックする際は、フロントブレーキを軽く引きずりながら、ゆっくりと下ろす。
  • 無理をしない: 不安な場所では、ためらわずに周囲に助けを求める。

購入前に、ホンダのディーラーなどで実際に取り回しをさせてもらい、「自分にとって現実的に扱える重さか」を体感しておくことが、後悔を避けるための最も確実な方法と言えるでしょう。

身長165cmライダーの足つきは?

身長165cmライダーのCB1300SF SP足つき目安 - 片足での接地
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ご自身の身長が165cm前後でCB1300に関心をお持ちの方は、「果たして自分の身長で足がしっかりと地面に着くのか」「信号待ちなどで不安はないのか」という点を具体的に知りたいと考えているはずです。足つきの良し悪しは、特に重量級バイクにおいては、安心感に直結する重要な要素です。

まず、CB1300のシート高のスペックを確認しましょう。

CB1300シリーズ (Final Edition / 8BL-SC54) のシート高

  • CB1300 SUPER FOUR (STD): 780mm
  • CB1300 SUPER FOUR SP: 790mm
  • CB1300 SUPER BOL D’OR (STD): 780mm
  • CB1300 SUPER BOL D’OR SP: 790mm

※SPモデルは、オーリンズ製サスペンションの特性により、スタンダードモデルよりシート高が10mm高くなっています。

この数値を、他の車種と比較してみましょう。

  • ホンダ CB400SF: 755mm
  • ホンダ CB750 (RC42): 795mm
  • ヤマハ XJR1300 (2015): 795mm

CB1300のスタンダードモデル(780mm)は、数値上はXJR1300やCB750よりも低いことが分かります。しかし、実際の足つきはシート高の数値だけでなく、シートの形状(特に幅や角の絞り込み)や、サスペンションの沈み込み量によって大きく左右されます。

CB1300は、シート前方が比較的絞り込まれた形状になっており、足を真っ直ぐ下ろしやすいため、「数値の割には足つきが良い」という評価が一般的です。

  • 身長176cmのライダー:「両足カカトまでべったり」
  • 身長170cmのライダー:「片足だと母指球までしっかり着き、両足でもつま先がしっかり接地する。良好な足つき」
  • 身長169cm(股下77cm)のライダー(SPモデル):「両足だとかかとが少し浮くが、普段は片足ベッタリで全く問題ない」
  • 身長168cmのライダー(SB試乗):「HMS(ホンダ モーターサイクリスト スクール)で乗れることを確認できた。無理をしなければ普通のバイク」
  • 身長165cmのライダー(SF SP試乗):「つま先は地面に着くがかかとまでは距離がある。立ちゴケの心配は常に付きまとう」

これらの情報から総合的に判断すると、身長165cmのライダーの場合、スタンダードモデル(780mm)であれば、両足つま先立ちは可能でしょう。片足であれば、母指球あたりまでは十分に接地できる可能性が高いです。SPモデル(790mm)の場合は、さらに少し厳しくなると考えられます。

「全く問題ない」と感じるか、「不安が大きい」と感じるかは、ライダーの経験値、体重(サスペンションの沈み込みに影響)、そして「つま先立ち」に対する慣れや許容度によって個人差が大きい部分です。やはり、実際に跨ってみて、ご自身の感覚で確認することが最も重要です。

足つき改善で不安を解消する方法

もし試乗の結果、「やはり足つきが不安だ…」と感じたとしても、それでCB1300を諦めるのはまだ早いかもしれません。CB1300には、足つき性を改善するためのいくつかのポピュラーな方法が存在します。これらを検討することで、不安を解消し、安心してCB1300を楽しむ道が開ける可能性があります。

主な足つき改善策

  1. ローダウンキットの導入
  2. シートのアンコ抜き加工
  3. SPモデルのサスペンション調整
  4. ライディングブーツの選択

1. ローダウンキットの導入

最も物理的に足つきを改善できるのが、ローダウンキットの導入です。これは、リアサスペンションのリンクロッドを短いものに交換したり、サスペンションの取り付け位置を変更したりすることで、車高(シート高)そのものを数センチ下げるカスタムパーツです。

メリット:

  • 確実に足つきが向上し、安心感が大幅に増す。
  • 多くの社外メーカーから様々なダウン量のキットが販売されている。

デメリット・注意点:

  • 車高が下がることで、コーナリング中にステップやマフラーが地面に接触しやすくなる(バンク角の減少)。
  • サスペンションのレバー比が変わり、乗り心地や運動性能に影響が出る可能性がある。
  • サイドスタンド使用時の車体の傾きが大きくなるため、ショートサイドスタンドへの交換が必須となる場合が多い。
  • センタースタンドが使用できなくなる、または使用が非常に困難になる可能性がある。
  • フロントフォークの突き出し量調整など、前後バランスを考慮したセッティングが必要になる場合がある。

ローダウンは効果が大きい反面、バイク本来のバランスを崩す可能性もあるため、信頼できるショップに相談し、デメリットも理解した上で検討することが重要です。

2. シートのアンコ抜き加工

シート内部のウレタンフォーム(通称:アンコ)を削り取り、シート座面を低くする加工です。特に、太ももの内側が当たるシートの角部分を削る(絞る)だけでも、足が真っ直ぐ下に降りやすくなり、数値以上に足つきが改善されることがあります。

メリット:

  • 比較的安価に施工できる場合が多い。
  • 車体本来のディメンション(寸法)や運動性能への影響が少ない。
  • 削る量や形状を、自分の体型に合わせてオーダーメイドできる場合がある。

デメリット・注意点:

  • ウレタンを削るため、クッション性が低下し、長距離走行でお尻が痛くなりやすくなる可能性がある(ゲルザブ等の対策品併用も検討)。
  • 削りすぎると元に戻せない。
  • SPモデルの専用表皮やステッチなど、デザイン性が損なわれる可能性がある。
  • 施工する業者によって技術力に差がある。

見た目と乗り心地のバランスを考えながら、信頼できるシート加工専門店に相談するのが良いでしょう。

3. SPモデルのサスペンション調整

これはSPモデル限定の方法ですが、標準装備されているオーリンズ製のリアショックは、スプリングの初期荷重(プリロード)を調整する機能が付いています。

標準設定ではサスペンションの初期沈み込み量が少ない場合があります。プリロード調整機構(多くの場合、フックレンチという専用工具か、手で回せるダイヤル式)を使って、スプリングにかかる初期荷重を少し「抜く」方向(緩める方向)に調整すると、ライダーが跨った際の沈み込み量が増え、結果として足つきが若干改善されることがあります。

メリット:

  • パーツ交換や加工が不要で、コストがかからない。
  • 自分で調整できる(工具や知識は必要)。
  • 乗り心地が若干ソフトになる場合がある。

デメリット・注意点:

  • 改善効果は限定的(数mm〜1cm程度)なことが多い。
  • プリロードを抜きすぎると、走行性能(特にコーナーでの安定性)に悪影響が出る可能性がある。
  • 調整には適切な知識が必要。分からなければ専門家に相談すべき。

劇的な改善は見込めませんが、手軽に試せる方法の一つです。

4. ライディングブーツの選択

バイク用のライディングブーツの中には、ソール(靴底)が厚めに作られているものがあります。特に「厚底」を謳った製品を選ぶことで、物理的に足つきを数センチ改善することができます。

メリット:

  • バイク本体に一切手を加える必要がない。
  • 他のバイクに乗り換えても使用できる。
  • 安全性(プロテクション性能)も向上する。

デメリット・注意点:

  • 操作性(シフトチェンジやブレーキ操作)に慣れが必要な場合がある。
  • デザインの好みが分かれる。
  • 通常の靴より高価な場合が多い。

これらの方法を単独で、あるいは組み合わせて検討することで、身長165cm前後のライダーでもCB1300の足つき不安を大きく軽減できる可能性があります。諦めずに、ご自身に合った方法を探ってみてください。

主要モデルとの重量比較

CB1300SFの車両重量「266kg」。この数字が、他の大型バイクと比較してどの程度のものなのか、具体的なライバル車種や関連モデルと比較することで、その「重さ」をより客観的に把握してみましょう。絶対的な数値だけでなく、相対的な位置づけを知ることは、バイク選びの重要な判断材料となります。

モデル名車両重量 (装備重量)CB1300SFとの差エンジン / 特徴
ホンダ CB1300SF (8BL-SC54)266 kg水冷 直列4気筒 1284cc / BIG-1最終型
ヤマハ XJR1300 (EBL-RP17J / 2015年)245 kg-21 kg空冷 直列4気筒 1250cc / 伝統の空冷ビッグネイキッド
ホンダ CB1100 (2BL-SC65 / 2019年)256 kg (STD) / 255 kg (EX)-10 kg (STD比)空冷 直列4気筒 1140cc / クラシカル路線
ホンダ CB750 (BC-RC42 / 最終型)235 kg-31 kg空冷 直列4気筒 747cc / 教習車としても有名

※各モデルの年式や仕様(ABS有無など)により重量は変動します。

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重量だけでなく、CB1300の「馬力」がこれらのライバルや兄弟車とどう違うのか、以下の記事でエンジンスペックを比較しながら詳しく解説しています。

>> CB1300の馬力は?「遅い」「乗りやすい」と言われる本当の理由

ライバルXJR1300との重量差

CB1300SF(水冷)とXJR1300(空冷)のエンジン比較 - 重量の違いの要因
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長年にわたり、CB1300シリーズと共に日本のビッグネイキッド市場を牽引してきたヤマハの「XJR1300」。その最終モデル(2015年)の車両重量は245kgであり、CB1300SF (266kg) と比較すると、実に21kgも軽量です。

この大きな重量差を生み出す最大の要因は、エンジンの冷却方式にあります。XJR1300は、ヤマハの伝統とも言える美しいフィンを持つ「空冷」エンジンを採用しています。

一方、CB1300は「水冷」エンジンです。水冷システムは、ラジエーター、冷却水(クーラント)、ウォーターポンプ、ホース類といった、空冷エンジンには不要な多くの部品を必要とします。これらの部品が、CB1300の重量を増加させる主な原因となっています。

冷却方式の違いによる特性の差:

  • 空冷 (XJR1300):
    • メリット: 軽量・シンプル構造、エンジンの造形美、独特のエンジンフィール。
    • デメリット: 冷却性能が外気温に左右されやすい、渋滞時のオーバーヒートリスク、騒音・排出ガス規制への対応が難しい。
  • 水冷 (CB1300):
    • メリット: 高い冷却性能と安定性、静粛性、環境性能への対応力。
    • デメリット: 重量増、構造の複雑化。

XJR1300が持つ21kgのアドバンテージは、取り回しや軽快なハンドリングに貢献します。一方で、CB1300の水冷エンジンは、夏場の渋滞でも安定したパフォーマンスを発揮し、より静かでスムーズな回転フィールを提供します。どちらを選ぶかは、ライダーが何を重視するか、まさに設計思想の違いと言えるでしょう。

兄弟車CB1100との重量比較

同じホンダCBシリーズでありながら、異なるコンセプトを持つ「CB1100」。その2019年モデル(STD / 型式: 2BL-SC65)の車両重量は256kgです(スポークホイールのEXは255kg)。これは、CB1300SF (266kg) と比較して10kg軽量です。

CB1100もまた、美しいフィンを持つ「空冷」の直列4気筒エンジンを搭載しています。CB1300が「BIG-1」コンセプトを受け継ぐモダンネイキッドであるのに対し、CB1100はよりクラシカルでトラディショナルなスタイルと、「空冷らしい味わい」を追求したモデルです。排気量も1140ccと、CB1300よりわずかに小さくなっています。

この10kgの重量差と、やや小ぶりな排気量は、CB1100により軽快で穏やかな乗り味をもたらしています。CB1300ほどの圧倒的なパワーやトルクはありませんが、その分、街乗りからツーリングまで、より気軽に、気負わずに付き合えるキャラクターを持っています。

「CBの直4に乗りたいけれど、1300の重さやパワーは少し持て余しそうだ」と感じるライダーにとって、CB1100は非常に魅力的な選択肢となります。実際に、CB1300の重量を理由にCB1100を選ぶライダーも少なくありません。

(参考:Honda公式サイト CB1100 主要諸元 ※生産終了モデル)

往年の名車CB750との重量差

多くのライダーにとって、「ナナハン」の代名詞であり、大型二輪免許の教習車としても馴染み深いホンダ「CB750」(1992年~2008年 / 型式: RC42)。その最終モデルの車両重量は235kgです。これはCB1300SF (266kg) と比較すると、実に31kgもの大きな差があります。

教習所でCB750の引き起こしや取り回しに苦労した経験を持つ方にとって、それより30kg以上も重いCB1300は、まさに「扱いきれない壁」のように感じられるかもしれません。排気量もCB1300 (1284cc) はCB750 (747cc) の約1.7倍です。

しかし、単純な重量差だけで判断するのは早計です。CB1300(特にSC54型以降)は、CB750(RC42)が登場した1990年代初頭から10年以上の技術的進化を経て開発されています。具体的には、

  • 低重心化されたエンジン搭載位置
  • 最適化されたフレーム剛性バランス
  • マスの集中化設計

などにより、スペック上の重量差ほどには、走行中の「重さ」や「扱いにくさ」を感じさせないように設計されています。むしろ、CB750よりも直進安定性が高く、コーナーでバイクを寝かせた際の安心感は上回っていると感じるライダーも多いでしょう。教習車で感じた「重さ=扱いにくさ」というイメージは、CB1300には必ずしも当てはまらない可能性があります。

もちろん、物理的な31kgの差は、取り回しにおいては明確な違いとして現れます。しかし、この重量差こそが、CB1300をCB750とは一線を画す「大排気量フラッグシップモデル」たらしめている、余裕と安定感、そして所有感の源泉なのです。

CB1300の重量に関するQ&A

ここでは、CB1300の重量に関して、ライダーが特に疑問に思う点についてQ&A形式で解説します。

Q1: CB1300SFとCB1300SB、結局どちらが重いの?

A1: ハーフカウルを装備しているCB1300SB(スーパーボルドール)の方が重いです。最終モデル(8BL-SC54)の車両重量で比較すると、CB1300SFが266kgであるのに対し、CB1300SBは272kgと、SBの方が6kg重くなっています。この差は主にカウルやステー類の重量によるものです。

Q2: 初代(SC40)から現行(SC54)でどれくらい軽くなったの?

A2: 2003年のフルモデルチェンジ(SC54型へ移行)の際に、約20kgという大幅な軽量化が実現されました。初代CB1300SF(SC40)の乾燥重量が約249kgだったのに対し、SC54初期型の乾燥重量は約226kgとなっています。この軽量化が、CB1300の扱いやすさを大きく向上させました。

Q3: 身長165cmだと、やっぱり足つきは厳しい?

A3: 両足だとつま先立ちになる可能性が高いですが、絶望的ではありません。CB1300(特にSPモデルはシート高790mm)は数値上シート高が低くはありませんが、シート前方が絞り込まれているため、数値以上に足は下ろしやすくなっています。多くの身長165cm前後のライダーが、片足でしっかりと支えたり、慣れやローダウン、アンコ抜きといった足つき改善策で対応しています。まずは実車に跨ってみることをお勧めします。

Q4: 重いバイクだと燃費も悪い?

A4: 一般的に、車重が重いと発進・加速時により多くのエネルギーが必要となるため、燃費は悪化する傾向にあります。CB1300のWMTCモード値(実走行に近い燃費計測値)は17.2km/Lです。これは、より軽量なCB1100(18.9km/L)と比較すると若干低い数値ですが、1300ccクラスとしては標準的な燃費と言えます。ただし、乗り方によって燃費は大きく変動します。

まとめ:CB1300の重量と上手く付き合う

ホンダCB1300の「重量」に焦点を当て、そのスペック、歴史的な変遷、ライバルとの比較、そしてオーナーが感じる不安と具体的な対策について詳しく解説してきました。

266kg(SF)または272kg(SB)という数値上の「重さ」は、確かに国産バイクの中でもトップクラスであり、無視できない要素です。しかし、それがCB1300の全てではなく、むしろその魅力の一部を形成していることもご理解いただけたのではないでしょうか。

この記事を通じてお伝えしたかった重要なポイントを、最後に改めて確認しましょう。

  • CB1300SF(Final)の車両重量は266kg、CB1300SBは272kgであり、SPモデルも同重量
  • 現行のSC54型は、初代SC40型から約20kgという大幅な軽量化を経ており、「重いが乗りやすい」評価を確立
  • 重量がもたらす最大のメリットは、他車を圧倒する高速道路での直進安定性や横風に対する強さ
  • 一方で最大のデメリットは、やはりエンジン停止時の取り回しの重さであり、特に傾斜地や狭い場所では注意が必要
  • 身長165cmの場合、足つきは両足つま先立ちになる可能性が高いが、ローダウンやアンコ抜き、ブーツ選択などの改善策がある

CB1300が放つ、大排気量直列4気筒エンジンを搭載した「日本の大型バイクの王様」としての風格。その根底には、数値だけでは測れない「重量」がもたらすどっしりとした安定感と安心感があります。軽いバイクにはない、独特の重厚な乗り味と所有感こそが、30年以上にわたって多くのライダーを魅了し続けてきた理由なのです。

もしあなたがCB1300のスタイルやエンジンフィールに強く惹かれているのであれば、「重そうだから」という理由だけで選択肢から外してしまうのは、非常にもったいないかもしれません。

購入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、この記事で得た知識を元に、まずは勇気を出して販売店で実車に触れてみてください。

可能であれば、安全な場所で少し取り回しをさせてもらい、そして試乗して、走り出した瞬間の「魔法のような軽快感」と、逆にブレーキング時や低速で感じる「確かな重さ」の両方を、ご自身の五感で確かめてみることを強くお勧めします。

その上で、ご自身の体力、技量、そしてバイクとどのように付き合っていきたいか(使用用途や保管環境)を総合的に判断することが、あなたにとってCB1300が最高の相棒となり得るかを見極める、最も確実な方法となるはずです。

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