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CB1300SFの最高速と真の実力|リミッター、0-100加速、馬力まで完全網羅

ホンダCB1300SFの全体像。日本の道に映える大型ネイキッドバイク

イメージ:motofrontier

ホンダが誇るキング・オブ・ネイキッド、CB1300SF。1992年のPROJECT BIG-1コンセプトから続くその血統は、多くのライダーにとって憧れの存在であり続けています。その堂々たる風格と、腹の底に響く4気筒サウンドに魅了される方は後を絶ちません。

しかし、その一方で「CB1300SFの最高速は一体どのくらいなのか?」という純粋な疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

この記事では、CB1300SFの最高速に関する情報はもちろん、その背景にある詳細なスペックや馬力の変遷、そして多くのライダーが気になるCB1300の0-100加速時間は?という疑問にも深くお答えします。

さらに、高速道路での6速ミッションの役割や、フルパワー加速の真の実力、そして一部で囁かれる「優等生すぎてつまらない」という評価の真相から、走りを激変させるカスタムの可能性まで、あらゆる角度からCB1300SFの魅力を徹底的に解剖していきます。

あなたは今、こんなことで悩んでいませんか?

  • CB1300SFの本当の最高速が知りたい
  • リミッターの有無や0-100km/hの加速タイムが気になる
  • 「優等生でつまらない」という評判は本当なのか確かめたい
  • スペックや馬力、カスタムの可能性について詳しく知りたい

もし一つでも当てはまったなら、この記事があなたの疑問をすべて解決します。

CB1300SFの最高速は?実測値と理論値

CB1300SFの最高速度を語る上で、特に年式によって大きく異なるスピードリミッターの存在は避けて通れません。ここでは、かつて日本のバイク業界に存在した自主規制の歴史から、近年の規制撤廃に至るまでの流れ、そしてバイクが本来秘めている真のポテンシャルまで、多角的にそして深く掘り下げていきます。

国内仕様のリミッター作動速度

まず、2018年以前の日本の国内仕様の大型バイクには、メーカー間の紳士協定とも言える自主規制により、180km/hのスピードリミッターが搭載されているのが一般的でした。

これは、国内の交通事情や安全性を考慮した措置であり、CB1300SFも例外ではありませんでした。具体的には、旧モデルではメーター読みで約190km/hに達した時点でECUが燃料供給をカットし、それ以上の加速が物理的にできなくなる仕組みです。

しかし、2019年頃から国内の各バイクメーカーはこの長年続いた自主規制を撤廃する大きな動きを見せ始めました。その背景には、欧州の排出ガス規制(ユーロ4、ユーロ5など)をはじめとする国際的な規制への共通化、いわゆるグローバルモデルとしての開発思想があります。ホンダもこの流れに乗り、2019年モデル以降の大型モデルから順次リミッターを撤廃していきました。

この歴史的な転換により、現行のCB1300SFには、かつてのような180km/hで作動するスピードリミッターは基本的に装備されていません。これにより、国内仕様と輸出仕様の性能差が大幅に縮まり、サーキット走行などクローズドコースでバイク本来の性能を存分に楽しめる時代が到来したのです。

国内4メーカーのリミッター撤廃の動き

2018年頃から、ホンダだけでなくカワサキ(Ninja H2 SXなど)やスズキ(GSX-R1000Rなど)も先んじて大型モデルのリミッターを撤廃し始めました。

これは、ECU(エンジンコントロールユニット)などの電子部品を海外仕様と共通化できるため、メーカー側にとっては開発・生産コストの削減に繋がります。

一方で、サーキット走行を楽しむユーザーにとっては、高価なリミッターカットの作業が不要になるという、双方にとってメリットのある「Win-Win」の動きでした。

リミッター解除後のポテンシャル

では、リミッターが標準で存在しない現行モデルや、専門的なチューニングによってリミッター解除を施した旧モデルは、一体どれほどの最高速を記録するのでしょうか。

これはもちろん、車両のメンテナンス状態やライダーの体重、気象条件といった様々な要因に左右されます。しかし、CB1300SFが持つ本来のポテンシャルを解放した場合の最高速は、おおよそ230km/hから240km/h前後に達すると言われています。

この数値は、113PSという最高出力とギア比、そして巨体が切り裂く空気抵抗などを総合的に考慮した際の、物理的な限界値に極めて近い数字です。

さらに、吸排気系のセッティングが若干異なる輸出仕様のフルパワーモデルであれば、条件次第で250km/hの壁に迫る性能を発揮することもあるでしょう。

ECUの変更に関する注意点

旧モデルでリミッターを解除する場合、ECUのプログラムを書き換える、あるいはフルパワー仕様のECUに交換するといった専門的な知識と技術が必要です。

安易な作業はエンジントラブルの原因となるだけでなく、メーカー保証の対象外となる可能性があります。また、いかなる場合も公道では法定速度を遵守し、安全運転を心がけることがライダーとしての最も重要な責務です。

メーター読み265キロは本当に出る?

CB1300SFのスピードメーター。最高表示265km/hの文字と計器盤
イメージ:motofrontier

CB1300SFのオーナーや購入を検討している方が必ず目にするのが、スピードメーターに刻まれた「265km/h」あるいは「280km/h」といった勇ましい数字です。これを見て、「本当にそこまで出るのか?」と胸を躍らせる方もいるかもしれません。

しかし、このメーター表示は、世界各国で販売される輸出仕様モデルと部品を共通化しているためにそうなっているのが実情です。そのため、特にリミッターが装備されていた旧型の国内仕様ノーマル車両では、この速度域に到達することは物理的に不可能でした。

また、ご存知の方も多いと思いますが、バイクのスピードメーターには「ハッピーメーター」と呼ばれる、実際の速度よりもやや高い数値を意図的に表示する傾向があります。

これは、実際の速度より低い値を表示してはならないという法規上の要請に応えるためで、一般的に5%〜10%程度の誤差が見込まれます。したがって、GPSなどで精密に計測した実測値は、メーターが示す速度よりも若干低くなることを覚えておくと良いでしょう。

風圧との戦いと現実的な速度域

CB1300SF(ネイキッド)とCB1300スーパーボルドール(ハーフカウル)の比較。フロント部分の風防の違い
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理論上の最高速もさることながら、CB1300SFのようなカウルのないネイキッドバイクで超高速域を維持するのは、ライダーの肉体と精神力が試される、想像を絶する強烈な「風圧」との戦いになります。

一般的な高速道路の巡航速度である100km/h程度であれば快適そのものですが、速度が120km/hを超えたあたりから風の壁がライダーの胸元を圧迫し始めます。さらに速度を上げていくと、ヘルメットは後方に引っ張られ、首や肩には絶えず力が入り、腕でハンドルにしがみつくような状態になります。

体をタンクに伏せるライディングフォームで多少は軽減できますが、200km/hを超える領域では、もはやツーリングの快適性とは程遠い、数分間が限界の過酷なスポーツと言えるでしょう。

この点において、ハーフカウルを装備した兄弟車「CB1300 SUPER BOL D’OR(スーパーボルドール)」は明確なアドバンテージを持っています。

高速走行時の風圧を効果的に上半身から逸らしてくれるため、長距離ツーリングにおけるライダーの疲労度はSF(スーパーフォア)とは比べ物にならないほど軽減されます。選択の際には、ご自身の主なライディングスタイルを考慮することが重要ですね。

このように考えると、CB1300SFの真の魅力は、単なる最高速のカタログスペックにあるのではなく、どの速度域からでもスロットル一つで湧き上がる強大なトルク感や、266kgの巨体を意のままに操る楽しさにあると言えます。

エンジン性能と加速力の徹底解剖

CB1300SFの圧倒的な存在感と、ライダーを魅了してやまない動力性能の源泉は、その心臓部である大排気量4気筒エンジンにあります。

ここでは、マシンの基本情報である詳細なスペックから、熟成の歴史を物語る馬力の変遷、そして多くのライダーが最も知りたいであろう0-100km/h加速タイムまで、その強大なパフォーマンスを徹底的に分析します。

CB1300SFの主要スペック

ホンダCB1300SFの水冷直列4気筒エンジン。細部まで精緻に造り込まれたメカニズム
イメージ:motofrontier

CB1300SFは、1998年の初代(SC40型)登場から、2003年のフルモデルチェンジ(SC54型)を経て、長年にわたる熟成を重ねてきたモデルです。ここでは、最終型となった現行モデル(2021年以降)の主要スペックを、ホンダの公式発表を基に詳しく見ていきましょう。

項目スペック詳細ライダーへの恩恵
エンジン形式水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒スムーズで振動が少なく、高回転まで滑らかに吹け上がる特性。
総排気量1,284cm³あらゆる回転域で余裕のあるパワーとトルクを生み出す源泉。
最高出力83kW (113PS) / 7,750rpm高回転域でのエキサイティングな加速と伸びを実現。
最大トルク112N・m (11.4kgf・m) / 6,250rpm発進時や低中速域での図太い加速感と粘り強さをもたらす。
車両重量266kg高速走行時の圧倒的な安定感と、重厚な乗り味に貢献。
燃料タンク容量21L長距離ツーリングでも安心の航続距離を確保。
トランスミッション常時噛合式6段リターン巡航時の快適性向上と、スポーティな走りを両立。
シート高780mm (SPは790mm)大柄な車格ながら、良好な足つき性を実現。

特に注目すべきは、最大トルクを比較的低い6,250回転で発生させるエンジン特性です。多くのスーパースポーツバイクが10,000回転以上で最大トルクを発生させるのに対し、CB1300SFは常用域で最も力強い加速を味わえるように設計されています。

これが、信号待ちからの発進や追い越し時など、日常的なシーンで巨体を軽々と、そして力強く押し出すフィーリングの源泉となっているのです。

集大成モデル「Final Edition」の存在

この記事で解説した現行モデル(SC54型)のスペックは、30年以上にわたるCBの歴史の集大成であり、2025年に登場した「Final Edition」にも受け継がれています。

この伝説的な最終モデルの詳細や、CBが歩んできた輝かしい歴史の全てをまとめた徹底ガイドも、ぜひ併せてご覧ください。

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歴代最強モデルの馬力

2021年以降のCB1300SFの左ハンドルスイッチ。ライディングモードとクルーズコントロールのボタン
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CB1300シリーズの歴史は、絶え間ない熟成の歴史でもあります。特に2003年に登場したSC54型は、厳しい排出ガス規制という逆風に晒されながらも、ホンダの技術者たちは巧みな改良を重ね、パワーを向上させてきました。

SC54型 CB1300SF 馬力変遷

  • 2003年~: 100PS – 新設計エンジンで軽量化とパワーを両立。
  • 2014年~: 101PS – 6速ミッション化と同時にFIセッティングを最適化。
  • 2018年~: 110PS – 排出ガス規制(ユーロ4相当)に対応しつつ、吸排気系の見直しで大幅パワーアップ。
  • 2021年~: 113PS – スロットルバイワイヤを採用し、更なる規制に対応しながら歴代最強の出力を達成。

これは、ただ単にパワフルになっただけでなく、ライディングモードやトラクションコントロールといった最新の電子制御技術と組み合わせることで、より安全でライダーの意のままに操れる洗練されたパワー特性を実現している点が大きな特徴です。

「馬力」の歴史と真実をさらに深掘り

この記事では113PSという現行モデルの馬力に焦点を当てましたが、CB1300の馬力には、初代SC40型(キャブ車)からの変遷や、「113馬力もあるのに遅い?」と言われる理由(トルク特性)など、さらに深い背景があります。

CB1300の馬力の「真実」と、フルパワー化の魅力については、こちらの記事で詳しく解説しています。

>>CB1300「馬力」の真実 | 歴代モデルとの比較とフルパワー化の全貌

CB1300の0-100加速時間は?

大排気量バイクのパフォーマンスを測る分かりやすい指標の一つに、停止状態から100km/hに到達するまでの時間、いわゆる「0-100km/h加速」があります。

CB1300SFの0-100km/h加速タイムは、国内外の様々なメディアやユーザーによる計測データが存在しますが、おおむね3.6秒前後とされています。

これは、最新のスーパースポーツバイクの2秒台には及ばないものの、4気筒エンジンを搭載した大型ネイキッドバイクの中では、依然としてトップクラスの俊足です。

この驚異的なスタートダッシュの秘密は、266kgという車重と絶妙な重量バランスにあります。一見デメリットに思える重さが、発進時にフロントタイヤの浮き上がり(ウィリー)を物理的に抑制する役割を果たします。

これにより、有り余る低速トルクを無駄なく路面に伝え、電子制御に大きく頼らずとも、スロットルを開けた分だけ素直に前へ進む、ダイレクトで力強い加速を実現しているのです。これはまさに、大排気量ネイキッドならではの醍醐味と言えるでしょう。

「重さ」は本当にデメリット?

CB1300の「266kg」という重量は、加速時にはメリットになりますが、購入を検討する上で「立ちゴケ」や「取り回し」への不安を感じる方も多いでしょう。

その重さがもたらす本当のメリット・デメリット、SFとSB(ボルドール)のわずかな重量差が操縦性にどう影響するのか、そして安心のための対策(スライダーなど)については、以下の記事で徹底的に解説しています。

>>CB1300の「重さ」徹底ガイド | 重量比較と不安解消法

CB1300のフルパワー加速の実力

前述の通り、近年の国内仕様には180km/hで作動するスピードリミッターは存在しません。それでもなお、バイク乗りの間では「フルパワー」という言葉が特別な響きを持って語られます。

ここでの「フルパワー」とは、主に海外、特に欧州市場向けの輸出仕様モデルが持つ性能を指します。これらのモデルは、仕向け地の騒音や排出ガス規制に合わせて、エンジン内部のセッティング(ECUマップ)や、吸気系(エアファンネル)、排気系(エキゾーストシステム)に国内仕様とは細かな違いが設けられている場合があります。

フルパワー化とは、これらのパーツを輸出仕様のものに交換・調整することで、エンジンが本来持つ性能を100%引き出すカスタムを意味します。

一般的に、フルパワー化によって最高出力は15~16馬力ほど向上すると言われており、特に高回転域での鋭い吹け上がりと伸びが顕著になります。ただし、多くのライダーにとっては、リミッターが撤廃された現行の国内仕様のままでも、日本の公道では使い切れないほどの十分すぎる性能を持っていることもまた事実です。

走行シーン別の性能とカスタムの可能性

CB1300SFの尽きない魅力は、単一の性能指標だけで語り尽くせるものではありません。

高速道路を悠々とクルージングする快適性から、ワインディングロードで巨体を軽快に操る楽しさ、そしてオーナーの理想を形にするカスタムの奥深さまで、非常に多彩な側面を持っています。

ここでは、様々な走行シーンごとの性能と、バイク好きの間でまことしやかに囁かれる評価の真相に、深く迫っていきます。

高速道路での快適な巡航性能

CB1300SFは、その生まれながらの資質として、高速道路での長距離ツーリングを最も得意とするバイクの一つです。その最大の理由は、266kgの巨体と1,520mmの長いホイールベースが生み出す、矢のような抜群の直進安定性にあります。

この車両重量は、市街地での取り回しや押し歩きでは時にデメリットとして感じることもありますが、ひとたび高速道路に乗れば、これ以上ない強力な武器へと変わります。

高速道路の継ぎ目や多少の路面のうねりはものともせず、大型トラックに横をすり抜けられても車体は微動だにしません。このどっしりとした安定感は、ライダーに絶大な安心感を与え、心に余裕をもたらしてくれます。

さらに、2021年モデルから標準装備となったクルーズコントロールは、長距離移動におけるライダーの右手の疲労を劇的に軽減してくれる、現代のツーリングバイクには不可欠な便利機能です。

cb1300の6速ミッションの役割

CB1300SFのメーターパネル。6速ギアで時速100km、回転数3000rpmを示す
イメージ:motofrontier

2014年のモデルチェンジで、それまでの5速から6速へとトランスミッションが多段化されたことは、CB1300SFのツーリング性能を飛躍的に向上させた重要なアップデートでした。

新たに追加された6速は、明確にオーバードライブ(高速巡航用ギア)としての役割を担っています。これにより、高速巡航時のエンジン回転数を従来よりも大幅に低く抑えることが可能になりました。

その結果、燃費の向上はもちろんのこと、エンジンから伝わる微細な振動や排気音が低減され、より快適で静かなクルージングが実現したのです。

速度ギアエンジン回転数(目安)メリット
100km/h5速(旧モデル)約3,500rpm
6速(現行モデル)約2,990rpm静粛性向上、燃費向上、疲労軽減

表からもわかるように、100km/h走行時のエンジン回転数はわずか3,000rpm弱。エンジンはまだ余裕綽々で、そこからアクセルを捻れば、6速に入れたままでもギアを落とすことなく、周囲の車を置き去りにするような力強い追い越し加速を瞬時に行うことが可能です。この余裕こそが、大排気量ツアラーたる所以です。

CB1300はつまらないという評価の真相

これほどまでに完成度の高いCB1300SFですが、インターネットのレビューサイトなどで、時折「優等生すぎてつまらない」という少しネガティブな評価を目にすることがあります。非の打ち所がないはずのバイクが、なぜこのように言われることがあるのでしょうか。

この評価の背景には、皮肉なことにCB1300SFが持つ「あまりにも高い完成度」と「万能性」があります。エンジンは驚くほどスムーズで、ハンドリングはどこまでも素直、どんな速度域でも車体は安定しており、ライダーを困らせるような大きな欠点が見当たりません。

この、あまりにも従順で乗りやすいキャラクターが、一部のライダー、特に荒々しさや気難しさといった「個性」をバイクに求める層には、刺激が足りない、つまり「つまらない」と感じさせてしまうことがあるのです。

「つまらない」は最高の褒め言葉?

しかし、この評価は視点を180度変えれば、最高の褒め言葉にもなり得ます。「つまらない」という評価は、裏を返せば「乗り手のスキルを問わず、誰が乗っても安心して意のままに操れる懐の深さ」を持っていることの証明に他なりません。

特定の性能に特化して乗り手を選ぶのではなく、あらゆるライダーを優しく受け入れてくれる寛容さこそが、CB1300SFが30年近くもの長きにわたって「キング・オブ・ネイキッド」として市場に君臨し続ける最大の理由なのです。

実際に所有したオーナーからの満足度が、バイクブロスなどのレビューサイトで一貫して非常に高いことが、その揺るぎない証拠と言えるでしょう。

走りを変えるおすすめカスタム

CB1300SF SPモデルのオーリンズ製リアサスペンションとブレンボキャリパー
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「優等生」なノーマルのキャラクターに、自分だけのスパイスを少し加えたい。あるいは、元々高いツーリング性能をさらに究極の域まで高めたい。

そう考えるなら、カスタムという無限の可能性があります。CB1300SFは超ロングセラーモデルだけあって、国内外のパーツメーカーから星の数ほどのカスタムパーツが販売されています。

その前に!高額な修理代を防ぐ「最初のお守り」

本格的なカスタムも魅力的ですが、CB1300SFオーナーの多くが「真っ先に取り付ける」パーツがあります。それは「エンジンスライダー」です。

ご存知の通り、CB1300SFの車重は266kg。万が一の立ちゴケでも、クランクケースやフレームへの致命的なダメージを防ぎ、数十万円にもなり得る修理代を回避できる「保険」として、装着を強く推奨します。

ほかにも、ツーリングの必需品である「スマホホルダー」や、タンクを傷から守る「タンクパッド」なども、比較的安価で満足度の高い定番アイテムです。

こうした手軽な定番アイテムに加えて、CB1300SFの走りやスタイルを大きく変える、特に人気が高く効果を体感しやすいのは以下のカスタムです。

  • マフラー交換: 最も人気の高いカスタムです。チタン製のフルエキゾーストに交換すれば、10kg以上の大幅な軽量化が実現でき、バイクの運動性能が劇的に向上します。また、迫力ある4気筒サウンドは、ライディングの悦びを何倍にも増幅させてくれるでしょう。
  • サスペンション交換: 上級グレードの「SP」にはオーリンズ製の高性能サスペンションが標準装備されていますが、スタンダードモデルでも社外品のサスペンションに交換することで、乗り心地やコーナリング性能を自分好みに細かく調整できます。
  • ステップ交換: バックステップキットなどに交換することで、ライディングポジションをよりスポーティに変更できます。これにより、コーナリング時の一体感が増し、よりアクティブな走りを楽しむことが可能になります。
  • スクリーン装着: 高速道路での快適性を高めたいなら、メーターバイザーや大型スクリーンの装着が効果的です。風圧による疲労を大幅に軽減できます。

これらのカスタムは、CB1300SFが秘めているポテンシャルをさらに引き出し、世界に一台だけの特別なマシンに仕上げるという、バイクライフの大きな楽しみを提供してくれます。

CB1300SFの最高速に関するよくある質問

記事の本文を読んでもまだ解決しない、細かい疑問点があるかもしれません。ここでは、CB1300SFに関して特に多く寄せられる質問とその回答をQ&A形式でまとめました。

Q1. CB1300SFとスーパーボルドール(SB)で最高速に違いはありますか?

A. はい、理論上は違いが生まれます。
エンジンやギア比などの基本性能は共通ですが、スーパーボルドール(SB)はハーフカウルを装備しているため、高速走行時の空気抵抗がSF(スーパーフォア)よりも少なくなります。
この空力特性の違いにより、特に200km/hを超えるような超高速域では、風の抵抗を受けにくいSBの方が最高速はわずかに伸びる傾向にあります。また、ライダーが感じる風圧も大幅に軽減されるため、SBの方が安定して高速巡航を続けやすいと言えるでしょう。

Q2. 初心者でもCB1300SFに乗ることはできますか?

A. はい、十分に可能です。ただし、いくつかの注意点があります。
CB1300SFは「優等生」と評されるように、非常に素直で扱いやすいハンドリング特性を持っています。また、シート高が780mmと低めに設定されているため、大柄な車体のわりには足つき性も良好です。
しかし、最大のハードルは266kgという車両重量です。走行中は重さを感じさせませんが、停車時の取り回しや、万が一バランスを崩した際に支えるには相応の腕力と慣れが必要です。特に、傾斜地での駐車やUターンなどでは細心の注意が求められます。まずはレンタルバイクなどで、その重量感を実際に体験してみることを強くお勧めします。

Q3. CB1300SFの燃費は実際どのくらいですか?

A. 乗り方によって大きく変わりますが、一般的には以下の数値が目安となります。

走行シーン燃費(目安)備考
市街地(街乗り)15km/L ~ 17km/Lストップ&ゴーが多いため、燃費は伸び悩む傾向にあります。
高速道路20km/L ~ 22km/L6速ミッションを活かして一定速度で巡航すれば、非常に良い数値を記録します。
WMTCモード値(カタログ値)17.2km/L発進、加速、停止などを含んだ国際的な測定基準による数値です。

21Lという大容量の燃料タンクを備えているため、高速道路を中心にツーリングすれば、無給油で400km以上の航続も可能です。大排気量モデルとしては、比較的経済的なバイクと言えるでしょう。

Q4. 中古でCB1300SFを購入する際の注意点は何ですか?

A. 年式による仕様の違いを理解しておくことが最も重要です。
特に大きな変更点は以下の通りです。

  • 2014年式~: トランスミッションが5速から6速に変更されました。高速巡航の快適性を重視するなら、2014年式以降がおすすめです。
  • 2018年式~: 最高出力が101PSから110PSへと大幅に向上しました。よりパワフルな走りを求めるならこの年式以降が良いでしょう。
  • 2019年式~: スピードリミッターが撤廃されたモデルが登場し始めます。
  • 2021年式~: スロットルバイワイヤが採用され、ライディングモードやクルーズコントロールなどの電子制御が搭載されました。現代的な装備を求めるなら最終型が最適です。

もちろん、走行距離や車体の状態(転倒歴の有無など)をしっかり確認することは基本ですが、これらの仕様の違いを踏まえて、ご自身の予算と求める性能に合った一台を見つけることが、満足のいく中古車選びの鍵となります。

CB1300SFの最高速と総合的な魅力

この記事では、CB1300SFの最高速というテーマを切り口に、その歴史的背景から詳細なスペック、そして多様な魅力に至るまで、様々な角度から深く掘り下げてきました。最後に、この記事の最も重要なポイントをまとめます。

  • 現行の国内仕様には180km/hで作動するリミッターは無い
  • リミッター撤廃後のポテンシャルは230km/hから240km/h程度
  • 0-100km/h加速は約3.6秒と4気筒ネイキッドでトップクラス
  • 歴代最強の113馬力と電子制御でパワフルさと扱いやすさを両立
  • 「つまらない」という評価は誰でも操れる懐の深さの裏返しである

CB1300SFの本当の価値は、単なる最高速の数値競争にあるのではありません。それは、ライダーの意思にどこまでも忠実に反応する素直な操縦性、日常域でこそ最も輝く図太いトルク感、そして何百キロ走っても疲れを知らない快適性といった、全ての要素が極めて高い次元で調和した、総合的なバランスの高さにこそあります。

もしこの記事を読んで、CB1300SFというバイクの持つ「王者の風格」に少しでも心が動いたなら、まずは一度、中古車情報サイトで様々な年式のモデルや価格帯をチェックしてみてはいかがでしょうか。

画面越しでは伝わらない、その圧倒的な存在感に触れたとき、きっとあなたのバイクライフを生涯にわたって豊かにしてくれる、最高の相棒が見つかるはずです。

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