本ページはプロモーションが含まれています

HONDA

NT1100の評判は?不人気説から燃費・スペックまで徹底解説

ホンダNT1100の真実 不人気説から燃費・スペックまで徹底解説

ホンダの大型ツアラー「NT1100」の評判が気になっているんですね。「長距離ツーリングに最適」という声がある一方で、一部では不人気とかカッコ悪いなんて声も聞こえてきて、実際の評価がどうなのか知りたいところだと思います。

この記事では、オーナーがNT1100を買い ました!というリアルな感想から、巷で噂される白バイ仕様の存在、そして気になる予約状況まで、あらゆる情報を網羅的に解説します。

マニュアルミッションの有無やクルーズコントロールの使い勝手、最高速といったhondaスペックの詳細、そしてツーリングを楽しむ上で欠かせない、ホンダNT1100の燃費は?ホンダのNT1100の航続距離は?といった具体的な疑問にも、データと実体験レビューを基にしっかりお答えしていきます。

あなたは今、こんなことで悩んでいませんか?

  • NT1100のリアルな評判やオーナーの感想が知りたい
  • 「不人気」「カッコ悪い」という噂の真相が気になる
  • ツアラーとしての燃費や航続距離、スペックを詳しく確認したい
  • 購入後の後悔を避けるため、メリットもデメリットも把握しておきたい

もし一つでも当てまったなら、この記事があなたの疑問をすべて解決します。

NT1100の評判を多角的に徹底分析

HONDA NT1100
HONDA

まずは、NT1100の購入を検討する上で最も気になる「評判」について、実際に所有しているオーナーの声から、デザインや人気に関する評価まで、様々な角度から深掘りしていきます。インターネット上の噂だけでは分からない、リアルなNT1100の姿を見ていきましょう。

NT1100を買い ました!オーナーの声

実際にNT1100を購入し、日々を共にしているオーナーからは、長所と短所の両面で具体的なレビューが寄せられています。これらの声は、カタログスペックだけでは見えてこない実用面での評価を知る上で非常に参考になります。机上の空論ではない、実用から生まれたリアルな声に耳を傾けてみましょう。

オーナーが語るNT1100の長所(メリット)

  • 圧倒的な防風性能: 5段階に調整可能な大型スクリーンと、ハンドル・足元に配置されたディフレクターの効果は絶大です。特に高速道路での長距離巡航では、ライダーに当たる風を劇的に軽減し、体力の消耗を最小限に抑えます。「冬場のツーリングでも寒さを感じにくい」「突然の雨でも体がほとんど濡れなかった」といった声が多数あり、天候を問わず快適なライディングを可能にします。
  • 優れた燃費と経済性: 1000ccを超える大排気量エンジンながら、リッターあたり20kmを超える良好な燃費性能は、多くのオーナーから高く評価されています。さらに、燃料がレギュラーガソリン仕様であることも経済的なメリットです。燃料費が高騰する昨今、長距離を走るツーリングライダーにとって、この点は非常に大きな魅力と言えるでしょう。
  • 熟成されたDCTの快適性: ホンダ独自のDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)は、もはや熟成の域に達しています。クラッチ操作やシフトチェンジの煩わしさから解放される快適性は、特に渋滞した市街地でのストップ&ゴーで真価を発揮します。また、ATモードだけでなく、任意でシフトチェンジできるMTモードや、スポーティーな走りを楽しめるSモードも搭載されており、安楽なだけでなく走りも楽しめる二面性を持っています。

オーナーが指摘するNT1100の短所(デメリット)

  • 手動調整のスクリーン: 高性能なウインドスクリーンですが、調整が手動であるため「走行中に操作できない」「高速道路に乗ってから高さを変えたい時に不便」といった不満点が挙げられています。競合のツアラーモデルには電動式も多いため、「価格を考えれば電動スクリーンを採用してほしかった」という声は少なくありません。
  • カスタムパーツの少なさ: 日本国内ではややニッチな車種であるためか、社外品のカスタムパーツ、特に外装系のパーツの種類がまだ少ないという意見があります。ただし、ホンダ純正オプションとしてコンフォートシートやトップボックス、パニアケースなどが充実しているため、ツーリング性能を高めるカスタマイズは十分に可能です。
  • 車両重量と取り回し: DCTモデルの車両重量は249kgあり、押し引きなど停車時の取り回しにはやはり重さを感じます。特に傾斜地での駐車や切り返しでは細心の注意が必要です。一度走り出してしまえば重さを感じさせない安定感がありますが、購入前には必ず実車に跨り、取り回しが可能かどうかを確認することをおすすめします。
  • エンジンの排熱: 大排気量2気筒エンジンの特性上、夏場の市街地など低速走行が続くと、エンジンの排熱で内ももあたりが熱く感じられる、という指摘もあります。ツーリングメインであれば気にならないレベルかもしれませんが、日常的な通勤など街乗りでの使用を考えている方は留意すべきポイントです。

このように、長距離ツーリングにおける快適性やDCTの利便性を絶賛する声が多い一方で、細かな使い勝手や重量面での課題も挙げられています。これらのリアルな声は、自身のライディングスタイルや使い方にNT1100が本当にマッチしているかを判断する上で、何より重要な材料となるでしょう。

カッコ悪い?デザイン面の評価とは

TN1100の評判を左右するシャープなフロントデザイン。ホンダのロゴが鮮やかに映える。
イメージ:motofrontier

NT1100のデザインについては、評価が大きく分かれるポイントの一つです。「カッコ悪い」という否定的な意見もあれば、「他にない個性が魅力的」と強く惹かれる人もいます。その独特なスタイリングは、見る人によって様々な印象を与え、議論を呼ぶこと自体がこのバイクの存在感の証と言えるかもしれません。

開発コンセプトには、シャチやサメといった海洋の大型捕食動物がイメージソースとしてあり、その結果、他のどのバイクにも似ていない、鋭さとボリューム感が共存するフロントフェイスが生まれました。この大胆なデザインは、特に新しいものを受け入れる土壌のある欧州市場で高く評価されています。

あるレビューでは「都市の風景に溶け込むモダンなSUVのよう」と評されており、ホンダのラインナップではX-ADVとも通じる先進性を感じさせます。また、別のオーナーは「SF映画のプレデターのマスクのようだ」とその唯一無二のルックスを気に入っているようです。シンプルでミニマルなカラーリングも相まって、スーツが似合うような知的でジェントルな雰囲気も持ち合わせています。

一方で、一部のレビューでは「真横から見るとフロントカウルが大きく、あたまでっかちに見える」という指摘もあります。しかし、これには機能的な裏付けと、デザイン上の面白い見方が存在します。

大きなフロントカウルは、前述の卓越した防風性能を実現するための機能美であり、空力的に計算された形状です。さらに興味深いのは、このデザインはパッセンジャーが乗車した状態を前提に考えられているのではないか、という考察です。

実際にタンデムで乗ると、リア周りにボリュームが加わることで全体のバランスが非常に整って見えるという意見が多く、二人乗りでの長距離ツーリングを強く意識した、機能性と一体化したデザインである可能性がうかがえます。

最終的にデザインの好みは主観に委ねられますが、NT1100は「ありきたりなバイクでは物足りない」と感じるライダーの所有欲を刺激する、強烈な個性と語るべきストーリーを持った一台であることは間違いないでしょう。

不人気説は本当か?販売状況を解説

「NT1100は不人気だ」という噂を耳にすることがありますが、これは少し見方が短絡的かもしれません。より正確に表現するならば、「日本では市場が限定的なためニッチな存在だが、その実力は高く評価されている玄人好みのバイク」と言えるでしょう。

この説を裏付ける事実として、NT1100は欧州市場を中心に非常に高い評価を得ており、人気モデルとしての地位を確立しています。数千キロに及ぶ大陸横断ツーリングも珍しくない欧州のバイク文化において、NT1100の持つ快適性、積載性、信頼性は、まさに理想的なツアラーとして多くのライダーに受け入れられました。

一方で、日本国内での販売計画台数は、2022年モデルで年間800台、2025年モデルに至っては年間200台と、かなり絞り込まれています。この数字だけを見ると「人気がない」と判断されがちですが、これはホンダが日本の市場規模や、CB1300スーパーボルドール、レブル1100Tといった他のツアラーモデルとの棲み分けを考慮した上での、戦略的な設定と考えられます。

実際、2022年の発売時には、事前の情報だけで計画台数の半分を超える450台もの予約が入ったという事実もあり、決して人気がないわけではありません。むしろ、「分かる人には分かる」確かな実力に魅了された、熱心なファン層が存在することを示しています。

他人とは違う個性的な一台を求めるライダーや、流行り廃りではなく純粋なツーリング性能を最優先するベテランライダー、あるいは快適な旅の道具としてバイクを捉えるスマートなライダーから、熱い支持を受けているのがNT1100の現在地なのです。

ツアラーとしての基本性能とスペック

ホンダNT1100が夕焼けの海岸線を走る。長距離ツアラーとしての基本性能とスペックがこの一枚に凝縮されている。
イメージ:motofrontier

ここでは、NT1100が長距離ツアラーとしてどれほどの性能を秘めているのか、具体的なスペックや実測データ、そしてツーリングを快適にする便利な機能に焦点を当てて詳しく解説します。数字の裏に隠された、ホンダのツアラー哲学と本当の実力に迫ります。

hondaスペックから見る基本性能

NT1100の基本性能を深く理解するために、まずはホンダが公式に発表している主要なスペックを確認しましょう。これらの数値の一つ一つが、NT1100の快適でスポーティーな乗り味を構成する重要な要素です。

項目スペック(2025年モデル)解説
エンジン形式水冷4ストロークOHC(ユニカム)4バルブ直列2気筒アドベンチャーモデルの王者、CRF1100Lアフリカツインと基本を共有する、信頼性と耐久性に優れたエンジンです。
総排気量1,082cm³高速道路での追い越しや登坂路でもストレスを感じさせない、余裕のあるパワーを生み出します。
最高出力75kW (102PS) / 7,500rpm最高出力を追い求めるのではなく、常用回転域でのトルクと扱いやすさを最優先した、ツアラーに最適なセッティングです。
最大トルク111N・m / 5,500rpm低い回転数から力強いトルクを発生。249kgの車体を軽々と押し出し、タンデムや荷物満載時でも頼もしい加速を披露します。
車両重量249kg重量級ですが、エンジンなどの重量物を低く中心に集める「マスの集中化」設計により、走行中の安定感と軽快なハンドリングを両立しています。
シート高820mm数値以上に足つき性は良好です。着座部分のシート幅がスリムに絞り込まれており、足を真っ直ぐ下ろしやすい工夫がされています。
燃料タンク容量20L長距離ツアラーに相応しい大容量。後述する優れた燃費性能と相まって、驚異的な航続距離を実現します。
サスペンション前:倒立式 / 後:スイングアーム式(プロリンク)前後共に150mmの豊富なストローク量を確保。路面の凹凸を滑らかにいなし、上質な乗り心地を提供します。

より詳細な公式スペックは、Honda公式サイトのNT1100主要諸元ページで確認できます。

特筆すべきは、アフリカツインと共通のセミダブルクレードルフレームとエンジンを用いながらも、オンロードに特化させている点です。キャスター角を立て、ホイールベースを短縮することで、アドベンチャーバイクの快適な乗り心地と、ロードスポーツの軽快なハンドリングを融合させています。これにより、長距離の直線路からワインディングまで、あらゆるオンロードシーンで高いパフォーマンスを発揮するのです。

ホンダNT1100の燃費は?実測値を紹介

ホンダNT1100の評判を支える優れた燃費性能。給油所に立ち寄るライダーの姿。
イメージ:motofrontier

長距離を経済的に走破するための燃費性能は、ツアラー選びにおける非常に重要な要素です。NT1100はこの点においても、多くのライダーを満足させる優れたパフォーマンスを発揮します。

複数のメディアによる試乗レビューやオーナーからのレポートを総合すると、実燃費は概ねリッターあたり20km~23kmの範囲に収まることが多いようです。あるメディアの長距離ツーリング企画では、高速道路8割、一般道2割という現実に即した条件下で441.3kmを走行し、平均燃費は20.73km/Lという優秀な結果を記録しています。

この数値は、ホンダが公表しているWMTCモード値(定地燃費値よりも実走行に近いとされる国際基準の測定法)である20.4km/L(クラス 3-2)と非常に近いものです。これは、NT1100の燃費性能がカタログデータと乖離の少ない、信頼性の高いものであることを示しています。
WMTCモード値については、日本自動車工業会の解説ページに詳しい説明があります。

さらに経済的なメリットとして強調したいのが、使用燃料が無鉛レギュラーガソリンである点です。高性能な輸入ツアラーの多くがハイオク仕様である中、ランニングコストを大幅に抑えられるのは、走れば走るほど大きなアドバンテージとなります。

ホンダのNT1100の航続距離は?

優れた燃費性能と大容量タンクの組み合わせにより、NT1100はライダーを給油の呪縛から解放する、驚異的な航続距離を実現します。

燃料タンク容量は、長距離ツアラーとして十分な20Lを確保しています。前述の実燃費(保守的に見ても約20km/L)を基に航続可能距離を計算すると、

20L(タンク容量) × 20km/L(実燃費) = 400km(航続距離)

となり、理論上、一回の給油で400kmもの連続走行が可能ということになります。これは東京ICから新潟中央IC(約300km)を余裕で走り切り、さらに100km先の目的地まで目指せる計算です。ツーリング中に頻繁にガソリンスタンドを探すストレスや、ルートが制限されることから解放されます。

航続距離に余裕があると、ツーリングの計画がもっと自由になります。「次の給油ポイントまであと何キロ…」と心配することなく、景色の良いワインディングを心ゆくまで楽しんだり、高速道路を降りて気になった脇道に寄り道したりと、旅の純粋な楽しみを最大限に広げてくれるのです。これもNT1100が「最高の旅バイク」と評される大きな理由の一つです。

気になる最高速と高速巡航性能

ホンダNT1100が高速道路を快適に走行する様子。気になる最高速と高速巡航性能の高さを物語る。
イメージ:motofrontier

NT1100の最高速は、海外メディアの情報によると200km/hに達するとされています。しかし、このバイクの本質はサーキットでのタイムを競うような最高速性能ではなく、あくまで現実の公道でいかに快適に、そして安全に高速巡航できるかという点にあります。

その快適なクルージングを実現するために、NT1100には数々の工夫が凝らされています。

最大の武器は卓越したウインドプロテクション

手動で5段階に調整できる大型スクリーンは、最も高い位置にセットすると、ライダーの上半身への走行風をほぼ完璧にシャットアウトします。ヘルメットの風切り音も大幅に低減され、インカムでの会話や音楽もクリアに楽しめます。

さらに、ハンドル周りのアッパーディフレクターと足元のロアーディフレクターが、冷えやすい手元や足元への風の当たりを効果的に軽減。これらの相乗効果により、長時間の高速走行でもライダーの疲労蓄積を最小限に抑え込みます。

矢のような抜群の直進安定性

1,535mmという長めのホイールベースと249kgの堂々たる車重は、高速域で矢のような直進安定性を生み出します。路面の継ぎ目や横風にも動じにくく、どっしりとした重厚な乗り味はライダーに絶大な安心感を与えてくれます。これは、技術だけでなく精神的な疲労軽減にも大きく貢献する要素です。

クルーズコントロールの利便性と機能

NT1100には、現代のツアラーには必須の装備と言えるクルーズコントロールが標準で搭載されています。これは、スロットル操作をすることなく、設定した一定の速度を自動で維持してくれる機能です。

特に交通量の少ない高速道路や自動車道を淡々と走り続ける場面では、右手首の疲労を劇的に軽減してくれます。システムの操作は左側のハンドルスイッチボックスに集約されており、走行中でも直感的に設定・調整が可能です。もちろん、ブレーキをかける、クラッチを握る(MTモード時)、スロットルを戻すといった操作で即座に解除されるため、安全性も十分に確保されています。

ちなみに、このクルーズコントロールは3速以上のギアで、約50km/hから160km/hの幅広い速度域で設定可能です。一度この快適さを体験してしまうと、長距離ツーリングでクルーズコントロールのないバイクに乗るのが億劫に感じられるほど、強力な快適装備と言えるでしょう。

購入前に知りたい気になる噂と疑問点

白バイ仕様のホンダNT1100P。購入前に知りたい気になる噂と疑問点を解消する、その信頼性の証。
イメージ:motofrontier

NT1100には、白バイに採用されたという興味深い情報や、特徴的なトランスミッションの選択肢など、購入を希望する方が抱きやすい特定の疑問点があります。ここでは、そうした気になるポイントを一つずつ丁寧に、そして深く掘り下げて解消していきます。

白バイ仕様から分かるポテンシャル

HONDA NT1100P
出典:Webike+

2025年から、全国の都道府県警察でNT1100をベースとした新型交通取締用自動二輪車(白バイ)「NT1100P」の配これまで長らく白バイの主力であったCB1300Pからの世代交代となり、バイク業界だけでなく、多くの国民から大きな注目を集めました。

白バイとしての採用は、単なる市販車選びとは次元が異なります。そのバイクが持つ基本性能の高さ、過酷な使用環境に耐えうる耐久性、そして様々な状況下での究極の扱いやすさが、公的な機関によって厳しく審査され、認められた証と言えます。国民の安全を守るという重責を担う車両だけに、その選定基準は極めてシビアです。CB1300Pが長きにわたり活躍してきたことからも、その信頼性の高さがうかがえます。(参考:警察庁 交通局

なぜNT1100が選ばれたのか?

CB1300Pの4気筒エンジンに対し、NT1100Pは2気筒エンジンです。一見するとスペックダウンのようにも見えますが、ここには時代の要請とバイクの進化があります。

現代のエンジン技術により、2気筒でも十分なパワーと、より扱いやすいトルク特性を実現。さらに、車体の軽量化や環境性能の向上といったメリットも生まれます。NT1100が持つ、低速から力強く、かつコントローラブルな特性が、白バイ隊員が求める繊細な操作に応えられると判断されたのでしょう。

もちろん、市販車と白バイ仕様では細かな装備やセッティングが異なりますが、ベースとなっているフレームやエンジンの素性の良さは共通しています。全国の道路で活躍するNT1100Pの姿は、市販モデルのポテンシャルの高さを何よりも雄弁に物語っているのです。

マニュアルミッションは選択できる?

この質問に対する答えは、残念ながら「2025年9月現在、日本国内で正規販売されている市販モデルは、DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)仕様のみ」となります。

ホンダはこのNT1100のキャラクターを「快適性を追求したオンロード・スポーツツアラー」と明確に位置づけています。そのコンセプトを最大限に具現化するメカニズムとして、クラッチ操作からライダーを解放し、変速ショックの少ない滑らかな走りを提供するDCTが最適と判断し、国内仕様を一本化したと考えられます。

ただし、欧州仕様や前述の白バイ仕様(NT1100P)には、自身の左手と左足でギアを操る従来ながらのマニュアルトランスミッション(MT)モデルが存在します。白バイ仕様でMTが採用されたのは、Uターン(小道路旋回)などの高度な訓練で求められる、クラッチを使った極めて繊細な駆動力コントロールが必要だったためです。

この事実から、一部のバイクファンの間では「操る楽しみを追求したい」「自分の意思でギアを選びたい」といった理由で、日本市場へのMT仕様の導入を熱望する声が根強くあります。将来的にラインナップに追加される可能性はゼロではありませんが、現時点では選択できないのが実情です。

ちなみに、DCT車でのUターンが苦手という声もありますが、これは少しの慣れとコツで克服可能です。多くのオーナーは「リアブレーキを軽く引きずりながら、一定のスロットルを開けることで、MT車の半クラッチのような安定した極低速走行ができる」と語っており、DCTの特性を理解すれば、MT車と遜色ない取り回しが可能になります。

NT1100購入検討者向けの補足情報

ホンダNT1100の購入を検討する日本人男性がショールームでバイクに跨っている。NT1100の評判を確かめる最終ステップ。
イメージ:motofrontier

最後に、実際の購入プロセスで役立つ具体的な情報と、この記事の総まとめとしてNT1100がどのようなライダーに最もおすすめできるのかをお届けします。あなたのバイク選びという、エキサイティングな旅の最終判断に、ぜひお役立てください。

最新の予約状況と納期の見通し

NT1100は前述の通り、スーパースポーツや人気ネイキッドのように誰もが求めるマスモデルではなく、国内では比較的ニッチなセグメントに属します。そのため、予約が殺到して納期が1年以上先になるといった、近年の人気モデルに見られた状況にはなりにくいと考えられます。

実際に、2025年モデルが発表された後、あるオーナーのブログでは2月に店舗に入荷した車両を3月に納車予定という報告が見られました。このことから、半導体不足などの影響が落ち着いてきた現在、注文から納車までの期間は比較的安定しており、数ヶ月単位で手に入る可能性が高いと推測できます。

ただし、これはあくまで一般的な見通しです。選択するカラーや、販売店の在庫状況、メーカーの生産計画によっては、納期が変動する可能性も十分にあります。

購入検討時の具体的なステップ

  1. 情報収集と実車確認: まずはこの記事のようなレビューを参考にしつつ、最も重要なのは実車を確認することです。お近くのホンダドリーム店などの正規販売店に足を運び、そのサイズ感、質感、そして何より足つき性を自身の体で確かめてください。
  2. 試乗: 可能であれば、ぜひ試乗をおすすめします。特にDCTのフィーリングは、実際に体験してみないと分からない部分が多くあります。走り出した瞬間のスムーズさや、各モードのキャラクターの違いを肌で感じることが、購入後のミスマッチを防ぐ最良の方法です。
  3. 見積もりと納期確認: 購入の意思が固まったら、純正オプションなどを含めた詳細な見積もりを取り、その時点での最新の納期を確認しましょう。

最も確実なのは、正規販売店に直接問い合わせることです。購入を決めている場合はもちろん、まだ迷っている段階でも、親身に相談に乗ってくれるはずです。

NT1100に関するよくある質問(Q&A)

ここでは、NT1100の購入を検討している方から特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。あなたの最後の疑問をここで解消してください。

Q. NT1100は初心者やリターンライダーでも扱えますか?

A. はい、十分扱える可能性が高いですが、注意点もあります
最大のメリットは、クラッチ操作が不要なDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)です。これにより発進や停止、渋滞時の操作が非常に簡単になり、運転への集中力を高められます。また、ライディングポジションも自然で疲れにくいため、初心者や久しぶりにバイクに乗る方でも馴染みやすいでしょう。
ただし、車両重量が249kgと重いため、停車時や押し引きなどの取り回しには慣れが必要です。購入前には必ず販売店で実車に跨り、ご自身の体格で支えられるか、取り回しに不安がないかを確認することを強くおすすめします。

Q. アフリカツインとNT1100で迷っています。一番の違いは何ですか?

A. 最も大きな違いは「走るステージ(目的)」です。
エンジンやフレームの基本を共有する兄弟車ですが、目指す方向性が全く異なります。
アフリカツイン: オフロード走行も視野に入れた「アドベンチャー」モデルです。大きなホイール(前21/後18インチ)と長いサスペンションを備え、ダートを含むあらゆる道を走破することを目指しています。
NT1100: 舗装路での快適性を追求した「オンロード・ツアラー」です。前後17インチのロード向けタイヤを履き、あくまで舗装路での長距離移動やワインディングを快適に楽しむことに特化しています。
林道など未舗装路にも興味があるならアフリカツイン、ツーリングは100%舗装路だという方にはNT1100がおすすめです。

Q. 2025年モデルの電子制御サスペンション(EERA)はどんな機能ですか?

A. EERA(Electronically Equipped Ride Adjustment)は、2025年モデルから設定された画期的な機能です。
これは、走行状況に応じてサスペンションの硬さ(減衰力)を瞬時に自動で最適化してくれるシステムです。IMU(6軸センサー)からの情報に基づき、路面状況や速度、ライディングモードに合わせて乗り心地を調整します。
例えば、市街地では滑らかに、高速道路では安定感を増し、ワインディングではスポーティーに、といった変化を自動で行ってくれます。これにより、あらゆるシーンで快適性と操縦安定性を高い次元で両立させることが可能になりました。

Q. NT1100の年間維持費はどのくらいかかりますか?

A. 所有環境(駐車場代など)や走行距離によって大きく変動しますが、一般的な大型バイク(1000ccクラス)として考えると、年間でおおよそ15万円~20万円程度が一つの目安になります。
主な内訳は以下の通りです。
税金:軽自動車税(年額6,000円)、自動車重量税(車検毎)
保険:自賠責保険(車検毎)、任意保険(年齢や等級で変動)
車検費用:2年毎に法定費用+整備費用
メンテナンス費用:エンジンオイル、タイヤ、ブレーキパッドなどの消耗品交換費用
燃料費:走行距離に応じる(NT1100はレギュラーガソリン仕様なので経済的です)
これは他のリッタークラスのバイクと比較して特別高いわけではなく、むしろ燃料費を抑えられる点でメリットがあると言えます。

まとめ:NT1100の評判とおすすめな人

これまで解説してきたNT1100の様々な評判、スペック、そして特徴を総括すると、このバイクは次のような魅力と個性を持った一台であると言えます。

  • 長距離走行が感動的に快適になる、卓越したツアラー性能と防風性
  • 熟成の域に達したDCTによる、究極のイージーライディングとスポーツ性の両立
  • 日本ではニッチだが、バイク文化の本場・欧州市場では高く評価される本物の実力派モデル
  • 経済的な燃費性能と驚異的な航続距離で、ライダーの旅をどこまでもサポートする信頼性
  • 個性的で所有感を満たし、見る者に強い印象を与える唯一無二のデザイン

これらの特徴から、NT1100は特に以下のようなライダーに最高のパートナーとなるでしょう。

「とにかく楽に、そしてどこまでも遠くへ旅をしたい」と純粋に願うツーリングライダー。高速道路の利用がツーリングの大部分を占める方。年齢や体力的な理由から、より快適なバイクへの乗り換えを検討しているベテランライダー。

そして、パートナーと二人で素晴らしい景色を共有する、快適なタンデムツーリングを楽しみたい方。NT1100は、そんなあなたの期待に120%応えてくれるはずです。

この記事でNT1100の本当の魅力と、その奥深い実力が伝わったでしょうか。もしあなたの心が少しでも動いたなら、次のステップとして、まずは中古車情報サイトで現在の相場感を掴んだり、お近くのホンダドリーム店で実車に触れてみることを強くおすすめします。

画面の情報だけでは決して伝わらない、その堂々たる存在感と精緻な質感、そしてあなたが跨った時のフィット感を、ぜひご自身で体感してください。あなたのバイクライフを、もっと豊かで自由なものにする最高の一台が、そこにあるかもしれません。

-HONDA
-, , , ,