ホンダの人気クルーザー、レブル1100。そのスタイリッシュな外観とパワフルな走りに多くのライダーが魅了され、購入を検討している方も多いでしょう。しかし、100万円を超える大きな買い物だからこそ「買ってから後悔したくない」と慎重になるのは当然のこと。
いざ購入を決めようと情報を集めると、オーナーたちが指摘するいくつかの欠点が気になり始め、不安に感じているのではないでしょうか。巷で囁かれる、乗っていると飽きる、デザインがダサいというネガティブな評価は本当なのでしょうか。
この記事では、あなたが後悔しないために、レブル1100が抱える欠点を、オーナーの声を交えながら徹底的に掘り下げます。短い航続距離の問題や、硬いと言われる乗り心地の改善策、気になる加速や最高速、馬力といった走行性能までを客観的に評価。
さらに、弱点を補うための人気カスタムや、ツーリング仕様のRebel 1100 Tというもう一つの答えについても、詳しく解説していきます。
あなたは今、こんなことで悩んでいませんか?
- オーナーが語る本当の欠点や後悔ポイントが知りたい
- 航続距離や乗り心地はツーリングで本当に大丈夫?
- 「飽きる」「ダサい」というネットの評価が本当か気になる
- レブル1100の欠点はカスタムでカバーできるのか?
もし一つでも当てはまったなら、この記事があなたの疑問と不安をすべて解決し、自信を持ってレブル1100と向き合うための羅針盤となるでしょう。
レブル1100の欠点と後悔する点

レブル1100は数々のメディアで絶賛され、多くのライダーから支持される傑作バイクですが、完璧なバイクというわけではありません。オーナーとして日々を共にする中で見えてくる、いくつかの欠点や不満点が存在します。
ここでは、購入後に「こんなはずじゃなかった」というミスマッチを防ぐため、特に多くの声が挙がるウィークポイントを正直に、そして深く掘り下げて解説していきます。光の当たる部分だけでなく、影となる部分にもしっかりと目を向けることこそ、後悔しないバイク選びの第一歩です。
レブル1100購入後に後悔しないために

レブル1100の購入を後悔するケースには、いくつかの共通したパターンが見られます。その最も根源的な原因は、多くの人が抱く「クルーザー」という言葉の固定観念と、レブル1100が実際に持つユニークなキャラクターとの間に存在する「ギャップ」です。
例えば、ハーレーダビッドソンに代表される伝統的なVツインクルーザーをイメージし、大地を揺るがすような鼓動感や、足を前方にゆったりと投げ出すおおらかなライディングポジションを期待してレブル1100に乗ると、「エンジンがスムーズすぎて物足りない」「ステップ位置が窮屈で膝が疲れる」といった不満を感じる可能性があります。
それもそのはず、レブル1100は、クルーザーのスタイルを纏いながらも、その心臓部と骨格はCRF1100L Africa Twin譲りの高性能エンジンと高剛性フレームを搭載した、言わば「スポーツネイキッド」に近い成り立ちなのです。
まさに「羊の皮を被った狼」という表現がしっくりくるバイクですね。このユニークな立ち位置を魅力と捉えるか、期待外れと捉えるかが、満足度を大きく左右する分かれ道になります。
このバイクの本質を理解せずに、「見た目が好きだから」という理由だけで購入を決めてしまうと、後悔につながるリスクが高まります。大きな買い物で失敗しないためにも、購入前には必ず販売店で試乗を行い、そのスポーティな乗り味が本当に自分の求めるバイクライフと合致しているか、じっくりと対話することが何よりも重要です。
やはり短い?レブル1100の航続距離
レブル1100の欠点として、ほぼ全てのオーナーが真っ先に挙げるのが、航続距離の短さです。これは、燃費性能そのものが極端に悪いわけではなく、レブルシリーズ特有の流麗なスタイリングを実現するために採用された、13Lという燃料タンク容量に直接的な原因があります。
ツーリングでは常に給油計画がつきまとう

実際の燃費は平均してリッター20km〜22km程度と、このクラスとしては決して悪くない数値を記録します。しかし、単純計算しても満タンでの航続距離は約260km〜280km。
そして、精神的なマージンを考えると、多くのオーナーが「走行距離200km」を一つの目安として、次の給油ポイントを探し始めます。これは、特にガソリンスタンドが点在する山間部のツーリングルートでは、「次の街まで持つだろうか」という一抹の不安を常に抱えながら走らなければならないという、心理的な制約につながります。
仲間とのマスツーリングでは、他のバイクがまだ余裕綽々でも、自分だけ先に給油のためにグループを離脱しなければならない…そんな場面も少なくありません。この航続距離の問題は、レブル1100と長く付き合っていく上で、最も理解と工夫、そしてある種の「割り切り」が求められる、最大の欠点と言えるでしょう。
なお、この記事では航続距離の短さがもたらすデメリットに焦点を当てていますが、その根本的な原因となる具体的な実燃費のデータや、MTとDCTの燃費の違いについては、以下の記事で詳細に解説しています。あわせてお読みいただくことで、より深くレブル1100を理解できます。
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レブル1100は乗っていると飽きるのか

「レブル1100は高性能で乗りやすいけど、優等生すぎてすぐに飽きる」という評価も、購入を検討している方にとっては気になるポイントでしょう。
この意見の背景にあるのは、アフリカツインをベースとした水冷並列2気筒エンジンが、非常にスムーズで振動も少なく、どこまでも洗練されていることの裏返しです。
伝統的な空冷Vツインエンジンのような、車体全体を揺さぶる荒々しい鼓動感や、メカニカルなノイズといった「味」や「クセ」を期待すると、「刺激が足りない」「機械としての面白みに欠ける」と感じてしまう可能性があります。
特に、ゆったりと流すクルージングシーンでは、そのスムーズさが単調に感じられるかもしれません。
確かに、アイドリング時や低速走行時の「フィーリング」という点では、物足りなさを感じる方がいるのも事実です。しかし、その評価は左手のスイッチ一つで180度覆ります。ライディングモードを「SPORT」に切り替えてみてください。
SPORTモードを選択した瞬間、レブル1100は穏やかなクルーザーの仮面を脱ぎ捨て、牙を剥きます。スロットルレスポンスは劇的に鋭敏になり、クルーザーとは思えないほどの獰猛な加速力を発揮。
それはもはや別のバイクと言えるほどの変貌ぶりです。このモード切り替えによって、ジェントルなクルージングからエキサイティングなスポーツライディングまで、一台で全く異なるキャラクターを自在に楽しめる懐の深さこそが、レブル1100の真の魅力。それは決して「飽きる」ことのない、長く深く付き合える多様性だと言えるでしょう。
レブル1100のデザインはダサい?

デザインの好みは人それぞれであり、絶対的な正解はありません。しかし、一部で「レブル1100はダサい」という意見が存在するのも事実です。その多くは、ハーレーダビッドソンなどが築き上げてきた、伝統的なクルーザーの様式美と比較した際に指摘されるポイントに起因します。
例えば、エンジンの造形。V型2気筒エンジンが持つ、シリンダーが美しく配置された機械的な迫力に比べ、並列2気筒エンジンはどうしてもシンプルに見えてしまいがちです。
また、ノーマル状態の高く持ち上がったリアフェンダーや、現代的なデザインのマフラーが「クルーザーらしくない」と感じる人もいます。そして何より、その圧倒的な人気の高さから街中で見かける機会が非常に多く、「個性がなくてダサい」と、一種の天邪鬼的な視点で捉えられてしまう側面もあるかもしれません。
しかし、この極限まで無駄を削ぎ落とした、機能的でモダンなボバースタイルこそが、レブル1100のデザインの真骨頂です。このミニマルな車体は、言うなればオーナーの個性を反映させるための最高のキャンバス。
豊富なカスタムパーツを用いて、カフェレーサー風に、あるいはオールドスクールなチョッパー風にと、自分だけの一台に仕上げていくことで、「ダサい」という他人の評価など気にならない、唯一無二のスタイルを創り上げることが可能です。
ノーマルはあくまで素材であり、そこから育てていく楽しみがレブル1100にはあります。
走行性能と乗り心地の改善策
レブル1100は、クルーザーの常識を覆すほどのスポーティな走行性能を秘めていますが、その代償として、乗り心地やフィーリングの面でいくつかの課題を抱えています。しかし、それらの課題は決して改善不可能なものではありません。
ここでは、オーナーから実際に寄せられる走行性能に関するリアルな不満点と、それらを解決し、より自分好みのマシンに仕上げるための具体的な方法について詳しく解説していきます。
レブル1100の乗り心地を改善する方法
レブル1100の乗り心地に関するネガティブな意見は、主に「シートの硬さからくるお尻の痛み」と「サスペンションからの突き上げ感」の2点に集約されます。
標準装備のシートはデザイン性に優れ、足つきも良好ですが、クッションの厚みは十分とは言えず、多くのオーナーが1〜2時間の連続走行で限界を感じるようです。
また、スポーティなハンドリングを支えるために硬めに設定されたサスペンションは、路面の細かなギャップや段差を正直に拾い、ゴツゴツとした突き上げ感をライダーに伝えてきます。
乗り心地を劇的に改善する代表的なカスタム
- コンフォートシートへの交換: 最も手軽で効果が高い改善策です。ホンダ純正アクセサリーとして用意されている「スペシャルメインシート」や、Kijima製の厚みを増したシートに交換するだけで、お尻への負担は劇的に軽減されます。
ホンダ純正 スペシャルメインシート
公式サイトでは現在在庫切れの場合がありますが、以下の大手ECサイトで在庫が見つかるかもしれません。乗り心地を改善したい方は、ぜひチェックしてみてください。

- 高性能リアサスペンションへの交換: 予算に余裕があれば、オーリンズやナイトロンといったトップブランドの高性能な社外サスペンションへの交換がおすすめです。路面追従性が飛躍的に向上し、突き上げ感をいなし、しなやかで上質な乗り心地を実現できます。
- セットバックスペーサーの追加: ハリケーンなどからリリースされている、ハンドル位置を手前に移動させるパーツです。やや遠いと感じるハンドルポジションが改善され、上半身がリラックスすることで、結果的に長距離での疲労軽減に繋がります。
これらのカスタムを段階的に施していくことで、レブル1100は元来持つスポーティな走りの楽しさを一切損なうことなく、長距離ツーリングも快適にこなせる、懐の深いマシンへと進化させることが可能です。
クルーザーらしい加速感はあるか
レブル1100の加速性能を一言で表現するならば、「獰猛」かつ「シームレス」です。特にSPORTモードでの0-100km/h加速タイムは3秒台半ばを記録し、これは一部のスーパースポーツモデルに匹敵するほどの驚異的な俊足ぶりです。
しかし、その加速の「質」が、伝統的なクルーザーを愛する一部のライダーにとっては、欠点と感じられてしまう場合があります。
エンジンが非常にスムーズに、まるでモーターのように高回転まで淀みなく吹け上がるため、Vツインクルーザーが持つ「ドコドコッ」という地面を蹴り出すような力強い鼓動感や、トルクの塊が背中を押し出すような感覚は希薄です。
そのフィーリングは、クルーザーというよりも、むしろ高性能なヨーロピアンネイキッドバイクに近いと言えるでしょう。バイクに「機械としての味わい」や「生き物のようなフィーリング」を最も重視するライダーにとっては、このあまりにも洗練されたスムーズな加速感は、少し物足りなく感じるかもしれません。
レブル1100の馬力は十分か
レブル1100のカタログスペックを見ると、最高出力は87馬力。この数値だけを見ると、同じ1082ccのエンジンを搭載する兄弟車、アフリカツイン(102馬力)よりも見劣りするように感じてしまうかもしれません。
しかし、これは決して性能を削った「デチューン」ではなく、クルーザーとしてのキャラクターを最大限に引き出すための、意図的な「リチューン(再調整)」の結果なのです。
レブル1100のエンジンは、高回転域での最高出力を追求する代わりに、ライダーが公道で最も頻繁に使用する低〜中回転域のトルクを大幅に増強するセッティングが施されています。
これにより、街中の信号からの発進や、ワインディングロードのコーナー立ち上がりで、スロットルを開けた瞬間に力強い加速を得られる、非常に扱いやすく爽快な特性を実現しているのです。
車種 | 最高出力 | 最大トルク | 車両重量 |
---|---|---|---|
ホンダ レブル1100 | 87 PS / 7,000rpm | 98 Nm / 4,750rpm | 223 kg (MT) |
ハーレー スポーツスターS | 121 PS / 7,500rpm | 127 Nm / 6,000rpm | 228 kg |
カワサキ バルカンS | 61 PS / 7,500rpm | 62 Nm / 6,600rpm | 229 kg |
直接的なライバルとなる海外モデルと比較しても、そのパワーは全く遜色ありません。高速道路での追い越し加速や、タンデム(二人乗り)での急な登坂路でも、力不足を感じる場面はまずないでしょう。カタログ上の馬力という数値以上に、そのいつでも湧き出る豊かなトルクこそが、レブル1100の走りの大きな魅力です。
レブル1100の最高速はどれくらい?
日本の公道において、バイクの最高速性能が問われる場面は存在しません。レブル1100の最高速は、国内の自主規制に基づきスピードリミッターが作動するため、実測ではメーター読みでおよそ180km/hとなります。
しかし、このバイクのポテンシャルは、当然ながらそれを遥かに上回る能力を秘めており、リミッターがなければ理論上は190km/h以上に到達可能です。
ただし、レブル1100というバイクを語る上で重要なのは、最高速の絶対的な数値そのものではありません。より注目すべきは、ライダーが日常的に使う速度域、特に高速道路での巡航がいかに快適で安定的かという点です。
カウルを持たないネイキッドスタイルであるため、120km/hを超える速度域では走行風との戦いになりますが、法定速度内である100km/h程度の巡航であれば、エンジン回転数も6速で3600rpm程度と低く抑えられ、非常に静かで快適なクルージングが可能です。
クルーザーとしては異例とも言える高剛性なダイヤモンドフレームと、路面追従性に優れた前後サスペンションにより、高速域での直進安定性も抜群。ライダーは安心して長距離を走り続けることができます。
欠点を補うカスタムと選択肢
これまで解説してきたレブル1100が抱えるいくつかの欠点。しかし、それらの多くは「変えられない弱点」ではなく、オーナーの工夫と愛情によって「魅力的な長所に変えられる伸びしろ」でもあります。
ここでは、レブル1100のネガティブな側面をポジティブに転換するためのカスタムの世界と、ホンダ自身が用意したもう一つの答えである「Rebel 1100 T」という賢い選択肢について詳しく解説します。
欠点を解消する人気カスタムパーツ

レブル1100が世界中のライダーから愛される理由の一つに、その卓越したカスタム親和性があります。シンプルで美しい車体は、まさにオーナーの個性を反映させるためのキャンバス。国内外の有名パーツメーカーから、欠点を解消し、さらに快適でスタイリッシュな一台に仕上げるための魅力的なパーツが多数リリースされています。
【目的別】欠点解消カスタムの定番パーツ
- 航続距離の不安を解消する: 定番は予備燃料の携行です。デグナーなどから販売されている本革製の携行缶ホルダーを使えば、1Lの予備燃料ボトルをスタイリッシュに搭載できます。見た目のアクセントにもなり、精神的な安心感は絶大です。
- 積載性の問題を抜本的に改善する: ツーリング派の必須カスタム。デイトナやキジマからリリースされている堅牢なリアキャリアと、サイドバッグの巻き込みを防ぐサドルバッグサポートを装着。これにより、大型のシートバッグやサイドバッグを安全に積載でき、キャンプツーリングにも対応できる積載量を確保できます。
- 長距離での快適性を手に入れる: 前述の通り、乗り心地の向上にはコンフォートシートや高性能リアサスペンションへの交換が最も効果的です。特にシート交換は、比較的少ない投資で満足度が非常に高いカスタムです。
- 高速巡航の疲労を軽減する: ホンダ純正の専用設計スクリーンカウルや、MRA、デイトナ製の大型スクリーンを装着することで、上半身に当たる走行風を大幅に軽減できます。長距離を走るほど、その効果を実感できるでしょう。
これらのカスタムは、レブル1100を自分の使い方や体格に完璧にフィットさせるための重要なプロセスです。一つずつ丁寧に手を加えていくことで、バイクは単なる工業製品から、かけがえのない「相棒」へと変わっていくのです。
ツーリング派ならRebel 1100 T

「航続距離の短さや積載性の低さ、防風性能の不足といった欠点を、後付けのカスタムではなく、メーカー純正ならではの高いクオリティと統一感のあるデザインで解決したい」 そんな、特にツーリングを愛するライダーたちの声に応える形で、ホンダ自身が用意した答えが、Rebel 1100 Tです。
この「T」はTouring(ツーリング)を意味し、その名の通り、長距離の旅を快適に楽しむための専用装備を標準で搭載しています。
Rebel 1100 Tの専用装備 | 特徴とメリット |
---|---|
大型フロントカウル | バガースタイルを象徴する専用設計の大型カウル。ライダーの上半身や手元への走行風を効果的に軽減し、高速巡航時の疲労と寒さを劇的に改善します。 |
両サイドのサドルバッグ | 合計35L(右16L/左19L)の容量を持つ、鍵付きのハードタイプサドルバッグを標準装備。ツーリングでの積載性の悩みを一挙に解決し、セキュリティも万全です。 |
乗り心地も、スタンダードモデルに比べてややしなやかで落ち着いたセッティングとなっており、まさに「旅」に特化したレブルと言えます。後からカスタムで同等の装備を追加する費用と手間を考えると、購入当初からツーリングでの利用がメインだと明確に決めている方にとっては、Rebel 1100 Tは非常に合理的で、満足度の高い選択肢となるでしょう。
レブル1100の欠点に関するよくある質問(Q&A)
この記事で解説してきた内容について、購入を検討している方が特に抱きやすい疑問とその回答を、Q&A形式で簡潔にまとめました。
Q.結局、レブル1100はどんな人におすすめできないバイクですか?
A.伝統的なハーレーのような、ゆったりとした鼓動感やおおらかな乗り味をクルーザーに求める方には、おすすめできません。
レブル1100の本質は、クルーザーの見た目をしたスポーツバイクです。そのため、エンジンのフィーリングがスムーズすぎると感じたり、スポーティなポジションに違和感を覚えたりする可能性があります。スタイルだけでなく、その俊敏な走りを楽しみたい人向けのモデルです。
Q.航続距離の短さは、長距離ツーリングでは致命的な欠点になりますか?
A.致命的」ではありませんが、ツーリングのスタイルに影響を与える明確な欠点です。
常に「200km走行を目安に計画的な給油が前提となる」と理解しておく必要があります。無計画に知らない道を走りたい方や、給油の手間を最小限にしたい方にとっては、大きなストレスになる可能性があります。この点を許容できない場合は、ツーリングモデルである「Rebel 1100 T」を検討するか、他の車種を選ぶ方が賢明です。
Q.ノーマルの乗り心地は、本当にお尻が痛くなるほど悪いですか?
A.はい、多くの方が1〜2時間程度の連続走行で、お尻の痛みを訴えるのは事実です。
これは、スポーティな走りを支えるための硬めのサスペンションと、デザイン重視の薄いシートが主な原因です。ただし、この欠点はコンフォートシートへの交換など、比較的簡単なカスタムパーツで劇的に改善可能です。購入後の最初のカスタムとして、シート交換を視野に入れておくと良いでしょう。
Q.エンジンが優等生すぎて「飽きる」というのは本当ですか?
A.「STANDARD」や「RAIN」モードでゆったり走っているだけだと、そのように感じる可能性はあります。
しかし、このバイクの真価はライディングモードの切り替えにあります。左手のスイッチで「SPORT」モードに切り替えることで、エンジンは穏やかな表情から獰猛な野獣へと豹変します。この一台で二つの顔を楽しめる奥深さは、決して「飽きる」ことのない、レブル1100ならではの大きな魅力です。
レブル1100の欠点を理解して選ぼう
- 航続距離の短さ(約200km毎の給油が目安)と、ほぼ皆無な積載性はレブル1100の明確な欠点である
- 硬めの乗り心地や、鼓動感の少ないスムーズなエンジンは、ライダーの好みによって評価が大きく分かれるポイント
- 一部で言われる「飽きる」「ダサい」という評価は主観的なものであり、SPORTモードの活用やカスタムによって自分なりの楽しさやスタイルを見つけることが可能
- 本質はクルーザーのスタイルにスポーツバイクの魂を宿した、他に類を見ないユニークなマシンである
- 欠点を正しく理解し、カスタムやツーリングモデル「T」の選択で賢く補うことができれば、レブル1100は最高の相棒になる
この記事では、ホンダ レブル1100が持つ「欠点」について、オーナーのリアルな声や客観的なデータを基に、忖度なく深く掘り下げてきました。いくつかの明確な欠点が存在するのは事実ですが、その多くはカスタムによって改善可能であり、またその欠点すらも個性として愛せる魅力がこのバイクにはあります。
大切なのは、これらの情報を基に、あなたがこのバイクのキャラクターを本当に好きになれるかどうかです。百聞は一見に如かず。まずは最寄りのHonda Dream店で実際に試乗し、その鼓動と走りをあなた自身で確かめてみてください。
欠点を知った上で出会うレブル1100は、きっとあなたの心を掴んで離さない、最高の相棒になる可能性を秘めています。