ホンダの次世代ネイキッドとして大きな注目を集めるCB1000Fコンセプト。そのスペックの中でも特に「CB1000Fの重量」について気になっている方が多いのではないでしょうか。
この記事では、ベースモデルであるホーネットとの違いや、絶対的王者Z900RSとの比較、そして長年の旗艦CB1300SFからの乗り換えを検討する視点から、その重量の真実に迫ります。
単なるスペック解説に留まらず、試乗インプレッションで見えてきた軽いと評判のハンドリング評価や、圧倒的な取り回しの良さを徹底分析。
さらに、開発者インタビューで語られた低重心設計の秘密やコンセプトの狙いを紐解き、なぜCB1000Fが数値以上に軽く感じられるのか、その核心を明らかにします。
あなたは今、こんなことで悩んでいませんか?
- CB1000Fのスペック上の重量は分かったけど、実際の取り回しは重いの?
- 長年乗ったCB1300SFから乗り換えて、パワーや安定感で後悔しないか不安…
- ライバルのZ900RSと比べて、足つきや扱いやすさはどっちが上?
- なぜ専門家や試乗した人たちが、口を揃えて「軽い」と評価するのか理由が知りたい。
もし一つでも当ててはまったなら、この記事があなたの疑問をすべて解決します。
CB1000Fの重量は215kg以下か

ホンダから世界初公開されたCB1000Fコンセプトは、そのスタイリングだけでなく、現代のニーズに合わせたパッケージングで大きな話題を呼んでいます。特に注目されるのが車体重量です。
ここでは、公式発表前の情報やベース車両との比較を通じて、CB1000Fの具体的な重量と、それがライバルに対してどのような立ち位置にあるのかを客観的に見ていきましょう。
ベースモデルとのホーネット 違いは何か
CB1000Fの土台となっているのは、アグレッシブなストリートファイター「CB1000ホーネット」です。このホーネットの装備重量が211kg(スタンダードモデル)であることが、CB1000Fの重量を推測する上での重要な基準点となります。(参照:本田技研工業株式会社 CB1000 HORNET公式サイト)
CB1000Fは、ホーネットの強靭なスチール製ダイヤモンドフレームやパワフルなエンジンといった基本骨格を共有しつつも、その印象は全く異なります。ネオクラシックなスタイルを実現するため、外装パーツの多くが専用設計となっているからです。
具体的には、往年のCB-Fを彷彿とさせる角張った燃料タンク、サイドカバー、水平基調を強調するロングテールなシートカウル、そして伝統的な丸目一灯ヘッドライトなどが挙げられます。
もちろん、これらのパーツ追加・変更によって、重量はホーネットよりも若干増加することは避けられません。しかし、開発者インタビューによれば、その増加はわずか数キロレベルに抑えられており、「215kgは絶対に切ってみせる」という非常に具体的な目標が掲げられているとのこと。これは、ネオクラシックカテゴリーの絶対的王者であるカワサキ Z900RS(215kg)を明確に意識した数値設定です。
単なる「着せ替え」ではない設計思想
CB1000Fは、単にホーネットの外装を付け替えただけのモデルではありません。特に重要なのがシートレールの新設計です。ホーネットの切れ上がったアグレッシブなシートレールに対し、CB1000Fでは角度を緩やかにし後方へ延長。
これにより、美しい水平基調のデザインと、タンデムや積載性に優れた実用性を両立しました。この変更は、バイク全体の重量バランスにも影響を与えるため、ただデザインを変えただけでなく、乗り味まで含めて再構築されていることが伺えます。
CB1300SF比較 乗り換えはアリか

30年以上にわたりホンダのフラッグシップとして君臨してきたCB1300SFからの乗り換えを検討している方にとって、CB1000Fは非常に魅力的な選択肢となり得ます。結論から言えば、乗り換えは十分に「アリ」ですが、バイクに求める価値観によっては慎重な判断も必要です。
最大のメリットであり、乗り換えを後押しする最大の理由は、その圧倒的な重量差にあります。CB1300SFの装備重量が266kgであるのに対し、CB1000Fは前述の通り215kg以下。その差は実に50kg以上にも達します。
これは、400ccクラスのバイク一台分に近い重さが削ぎ落とされたと考えると、そのインパクトの大きさが分かるでしょう。ガレージでの押し引きや、ツーリング先でのUターン、不意にバランスを崩した際の立て直しなど、あらゆる場面でその軽さがもたらす恩恵は絶大です。

この軽さは、ホンダの思想転換を象徴しています。かつてのCB1300SFが持つ「乗れるものなら乗ってみろ」というような、乗り手を選ぶ重厚長大な世界観から、CB1000Fは「誰もが気軽に最新性能を楽しめる」という、より間口の広いコンセプトへと舵を切りました。
運動性能の指標となるパワーウェイトレシオで比較しても、CB1300SF(113PS)が約2.35kg/PSであるのに対し、CB1000Fがベースのホーネット(152PS)並みのパワーを持つと仮定すれば、約1.41kg/PSと圧倒的。軽快さとパワフルさを高い次元で両立させているのです。
乗り換えの注意点:失われる「重厚感」
一方で、CB1300SF特有の魅力であった「どっしりとした高速安定性」や「大排気量ならではの重厚なトルクフィール」を最も重視するライダーにとっては、CB1000Fの軽快さが物足りなく感じる可能性もあります。
CB1000Fはスーパースポーツ由来の高回転型エンジンを低中速にチューニングしていますが、その鼓動感やフィーリングはCB1300SFのそれとは異なります。「重さ」がもたらす独特の乗り味を愛してきた方は、必ず試乗してそのキャラクターの違いを確かめることを強くお勧めします。
Z900RS比較による立ち位置の明確化

ネオクラシックカテゴリーにおいて、登場以来7年連続で国内販売台数トップに君臨し続けるカワサキ Z900RSは、CB1000Fにとって避けては通れない最強のライバルです。(参照:カワサキモータースジャパン Z900RS製品ページ)
重量面では、Z900RSの215kgに対し、CB1000Fは同等かそれ以下を目指しており、スペック上は互角の戦いとなります。しかし、両者の開発思想と目指す方向性は大きく異なります。
Z900RSが往年の名車Z1を彷彿とさせる「レトロ感の忠実な再現」とカスタムする楽しさに重きを置いているのに対し、CB1000Fはあくまで「次世代のスタンダード」として、現代的な性能と利便性を追求しています。
その思想の違いは、特に電子装備に明確に表れています。Z900RSがアナログ二眼メーターでノスタルジックな雰囲気を大切にする一方、CB1000Fは5インチのフルカラーTFT液晶を採用。
スマートフォン連携機能(Honda RoadSync)も搭載される見込みで、メーター上でのナビゲーション表示や音楽再生など、現代のツーリングシーンに不可欠な利便性を提供します。
項目 | ホンダ CB1000F (コンセプト) | カワサキ Z900RS |
---|---|---|
コンセプト | 次世代のスタンダード / ネオクラシック | レトロスポーツ |
装備重量 | 215kg以下 (目標値) | 215kg |
シート高 | 未公表 (ホーネットは835mm) | 800mm |
エンジン | CBR1000RR(SC77)由来 水冷直4 | Z900由来 水冷直4 |
最高出力 | 152PS (ベースのホーネット) | 111PS |
メーター | 5インチTFTカラー液晶 (スマホ連携) | アナログ二眼 + 液晶パネル |
電子制御 | ライディングモード / トラコン等 | トラクションコントロール (KTRC) |
価格 (税込) | 未公表 (140万円台と予想) | 148万5000円~ |
上の表はスペックの概要ですが、CBR1000RR譲りのエンジンがどのようにチューニングされているのか、またどのような電子制御が搭載される可能性があるのか、より詳細なスペック解説はこちらの記事で深掘りしています。
>>【足つき比較】CB1000Fのシート高は低い?Z900RSやホーネットと徹底検証
このように、CB1000FはZ900RSとレトロ感で真っ向から勝負するのではなく、最新の電子装備とスーパースポーツ由来の高い走行性能という明確な付加価値で、性能を重視する新たなファン層の獲得を狙っているのです。
数値を超えた「体感的な軽さ」の秘密
CB1000Fの魅力は、単にスペックシート上の数値が軽いというだけではありません。実際に跨り、走らせて初めて分かる「体感的な軽さ」こそが、このバイクの本質です。ここでは、ジャーナリストたちの試乗インプレッションを基に、なぜCB1000Fが数値以上に軽く感じられるのか、その秘密に迫ります。
良好な足つき性がもたらす安心感

バイクの「体感的な軽さ」を左右する、最も重要な要素の一つが足つき性です。どんなにカタログ上の車重が軽くても、停車時に足がツンツンではライダーは常に不安を感じ、それが精神的な「重さ」に繋がります。その点、CB1000Fはライダーに絶大な安心感を与えてくれる設計となっています。
モーターサイクルショーで公開された車両に跨った複数のレポートによると、身長170cm前後のライダーで両足のかかとまでベッタリと接地するとのこと。
これは、ライダーの着座位置を最適化したシート形状の工夫はもちろん、CBR1000RR由来のコンパクトなエンジンによって車体、特にニーグリップ部分がスリムに設計されている恩恵です。絶対的な旗艦であったCB1300SFと比較しても、その差は歴然としています。
身長167cmのライダーによる比較では、CB1300SFではかかとが浮いてしまうのに対し、CB1000Fでは指の付け根がしっかりと接地し、より安定感があったと報告されています。
この盤石の安心感が、信号待ちの多い市街地走行や渋滞路での精神的な負担を大きく軽減してくれるのです。立ちごけのリスクが低いと感じられることは、バイクを操る上での自信に直結します。
CB1000Fのシート高や足つき性について、ライバルとなるZ900RSやNC750Xなど、他モデルとのより詳細な比較を知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
>>【足つき比較】CB1000Fのシート高は低い?Z900RSやホーネットと徹底検証
初試乗で感じるインプレ 取り回しの良さ

CB1000Fの軽さを、跨る前から最も実感できるのがエンジンをかける前の「取り回し」の瞬間です。CBアンバサダーを務めるモータージャーナリストの丸山浩氏は、初試乗のインプレッションで「CB1300の良さを継承しつつも、車重が軽いから引き起こしや取り回しははるかに楽」と絶賛しています。
これは、単に車重が50kg以上軽いという事実だけでなく、ホンダが長年培ってきたマス集中化の技術、つまり「重いものをバイクの中心、かつ低い位置にギュッと集める」設計思想の賜物です。
実際にバイクをサイドスタンドから引き起こす際、リッタークラスとは思えない軽さでスッと起き上がります。また、左右に車体を振ってみても、重量物が車体の中心で安定しているため、非常に軽快に操作できます。
この取り回しの良さは、特に自宅のガレージからの出し入れや、狭い駐輪場での切り返し、ツーリング先の砂利道での方向転換といった日常の何気ないシーンで大きなメリットとなります。「今日は乗るのが億劫だな」と感じる日を減らし、バイクとの距離をより一層縮めてくれるはずです。
試乗で誰もが驚く「軽い」という声
鈴鹿サーキットで初めて行われたデモ走行。そのわずか数周という短い試乗時間の中でも、ライダーの丸山浩氏はCB1000Fのキャラクターを明確に感じ取っていました。特に印象的だったのが、そのエンジンフィールに関するコメントです。
「エンジンはベース車のホーネットに対して、かなり低中速のトルク寄りになっています。その力強さはCB1300を彷彿させるほどで、アイドリング領域からグッと前に出るこのトルク感は、街乗りでのスタートダッシュや乗りやすさ、楽しさに直結するはずです」
ベースとなったCBR1000RRのエンジンは、元来サーキットで性能を発揮するピーキーな高回転型。それをここまで味わい深く、ストリートで常用する回転域で扱いやすい特性に仕上げてきたホンダの技術力には驚かされます。
特に3000~5000rpm付近で聞こえる、チューニングされた低音の効いた排気音や心地よいバイブレーションも、ただ速いだけではない「官能性能」を重視した結果と言えるでしょう。
このギクシャク感のない扱いやすいエンジン特性が、車体の軽さと相まって、ライダーに「思い通りに操れる=軽い」という印象を強く与えるのです。
軽快なハンドリング 評価とワインディング

取り回しの軽さ、街中での扱いやすさ。それらが融合し、最高の「楽しさ」として昇華されるステージがワインディングです。CB1000Fのハンドリングは、多くの専門家から極めて高い評価を受けています。

CB1000Fは、ただサスペンションを柔らかくして乗り心地を良くしただけのバイクではありません。スーパースポーツ譲りの剛性感としなやかさを両立したフレームと、SHOWA製の高性能な倒立フォーク(SFF-BP)を組み合わせることで、ライダーの入力に対して極めて素直に、そして俊敏に反応します。
SFF-BPは左右のフォークで機能を分担させることでフリクションロスを低減し、路面追従性に優れるという特徴があり、これが繊細なバイクコントロールを可能にしています。まさしく、ライダーの意のままに操れる楽しさを追求したセッティング。この軽快なハンドリングこそ、CB1000Fが多くのライダーを魅了する最大の理由の一つなのです。
設計思想がもたらす圧倒的な扱いやすさ
CB1000Fが実現した驚くべき軽さと扱いやすさは、偶然の産物ではありません。その背後には、ホンダが次世代のスタンダードバイクに込めた明確な狙いと、時代の変化を捉えた新しい設計思想が存在します。開発者の言葉から、その核心に迫っていきましょう。
新世代CBのコンセプト 狙いを紐解く
CB1000Fの開発コンセプト、それは「Best Balance Roadster(ベストバランスロードスター)」です。これは、特定の性能に特化するのではなく、パワー、軽さ、扱いやすさ、デザイン、そして所有する喜びといった、バイクを構成するあらゆる要素を最も高い次元で調和させるというホンダの強い意志を表しています。
開発責任者によると、このコンセプトが生まれた背景には、特にコロナ禍を経て顕著になったバイクの使われ方の変化がありました。かつてのようにサーキットや峠での走りの性能だけを追求するのではなく、週末のツーリングやタンデム、日常の移動手段としてなど、バイクを「ライフスタイルを豊かにするパートナー」として捉えるユーザーが圧倒的に増えたのです。
そのため、CB1000Fは特定の世代やスキル層にターゲットを絞るのではなく、ベテランライダーから久しぶりにバイクに戻ってきたリターンライダー、そしてこれから大型バイクの世界に足を踏み入れる若者まで、あらゆるキャリアのライダーが「自分にも楽しめそうだ」と感じられる、そんな普遍的な価値を目指して開発されました。
往年のCB-Fをモチーフとしながらも、決して懐古趣味に陥らない現代的な作り込みは、まさに「進化する基準」としてのCBの姿そのものです。
開発者インタビューから見える新思想
CB1000Fの開発プロジェクトは、驚くべきことに当初から「CB-Fありき」で始まったわけではありませんでした。開発チームに与えられたテーマは、ただ「次世代のCBをつくる」ということ。
その中で、CB1300SFの後継を思わせるスーパーフォアスタイルや、より先鋭的なストリートファイタースタイルなど、実に5種類ものデザイン案が真剣に検討されたと言います。
ユーザーの声が導いた「F」スタイル
最終的にCB-Fを彷彿とさせるデザインが選ばれたのは、日本・欧州の両方で行われたユーザー調査の結果でした。特に、タンデムや荷物の積載がしやすそうな、ボリューム感のあるリア周りに「安心感」や「汎用性の高さ」を感じるという意見が多かったそうです。この結果は、開発チームにとっても確信を得るきっかけとなりました。
この開発プロセスから見えるのは、ホンダが過去の成功体験に固執するのではなく、徹底して現代のユーザーの声に耳を傾けた真摯な姿勢です。そして、プロジェクトを牽引したのが経験豊富な若手の開発者中心であったことも、新しい思想を生み出す大きな原動力となりました。
開発のキーワードとして一貫していたのは「軽さ」と「気軽さ」。誰もが気負うことなく、日々の生活の中でバイクを楽しめるように。その思想は、「気軽に買えるのも重要」という開発者の言葉通り、Z900RSを強く意識した戦略的な価格設定にも表れています。
開発者の言葉からは、Z900RSを強く意識した戦略的な価格設定への意気込みが感じられます。最新情報に基づく具体的な発売時期の予想や、詳細な価格分析については、こちらの記事で詳しく解説しています。
>>【発売日】CB1000Fは2025年夏か⁉ 価格は140万円台と予想!
BIG-1思想からの明確な決別
CB1000Fは、CB1300SF/SBの生産終了というタイミングで発表されたため、しばしば「後継機」と見なされがちです。しかし、開発者はこれを明確に否定しています。両者はコンセプトの出発点が全く異なる、全く別のモデルなのです。
重量:威風堂々から軽快洒脱へ
CB1300SFが属した「PROJECT BIG-1」の思想は、「大きく、重く、パワフル」であることによる威風堂々とした存在感の追求でした。一方、CB1000Fは前述の通り、徹底した軽量化により、誰にでも扱える軽快洒脱な親しみやすさを最優先しています。
パワー:乗りこなす喜びから操る楽しさへ
CB1300SFが大排気量の圧倒的なトルクで、ある意味バイクを乗り手がねじ伏せるような「乗りこなす喜び」を提供したのに対し、CB1000FはCBR譲りのレスポンスに優れたエンジンと軽快な車体によって、乗り手の意のままになる「操る楽しさ」を追求しています。
コンセプト:「乗ってみろ」から「一緒に楽しもう」へ
最も大きな違いは、バイクと乗り手の関係性です。乗り手のスキルを選ぶ「乗れるものなら乗ってみろ」という、ある種挑戦的なスタンスだったBIG-1に対し、CB1000Fは乗り手に優しく寄り添い、「気軽に乗って、一緒にバイクライフを楽しみませんか?」と語りかけてくるような存在。この思想の転換こそが、CB1000Fが次世代のCBたる所以なのです。
体感的な軽さを実現する徹底した低重心

CB1000Fが持つ数値以上の「体感的な軽さ」は、精神論やイメージだけでは決して実現できません。その裏には、ホンダの技術の粋を集めた、徹底した低重心設計という明確で物理的な理由が存在します。
心臓部であるエンジンは、スーパースポーツCBR1000RR由来の非常にコンパクトな水冷直列4気筒。この軽量コンパクトなパワーユニットを、新設計のスチール製ダイヤモンドフレームのできるだけ低い位置に搭載することで、車両全体の重心を効果的に下げています。
また、デザイン上の大きな特徴である燃料タンクにも秘密があります。ホーネットと同じく、吸気効率に優れるダウンドラフト方式を採用したことで、エンジン上部に大きなエアクリーナーボックスが必要となりました。
その結果、燃料タンクは横方向にボリュームを持たせる形状となりましたが、これが結果的に重心を低く保つことに貢献しています。
さらに、デザインのアクセントにもなっている右一本出しのメガホンマフラーも、ただクラシカルなだけではありません。可能な限り車体の中心に寄せ、内側に追い込むことで、マス(重量物)の集中化に寄与しています。
これらの地道な積み重ねが、停車時の盤石な安定感や、コーナリング中のヒラリとした軽快な寝かし込みを実現しているのです。まさに、細部にまで「軽さ」と「扱いやすさ」を追求する設計思想が貫かれています。
CB1000Fの重量に関するQ&A
Q1. CB1000Fの具体的な重量は何キロですか?
A1. 正式な発表はありませんが、開発目標として「215kg以下」と公言されています。ベースモデルのCB1000ホーネットが211kgであることから、それに近い数値になることが予想されます。
Q2. ライバルのZ900RSと比べて、CB1000Fは軽いですか?
A2. カタログ上の装備重量は、Z900RSの215kgと同等か、わずかに軽くなる見込みです。ただし、CB1000Fは低重心設計と優れた重量バランスにより、数値以上に「体感的な軽さ」が際立っていると評価されています。
Q3. CB1300SFからの乗り換えで、取り回しは楽になりますか?
A3. はい、劇的に楽になります。CB1300SFの装備重量266kgに対し、CB1000Fは50kg以上も軽量です。引き起こしや押し引きなど、あらゆる場面でその圧倒的な軽さを実感できるでしょう。
Q.4 なぜスペック以上に「軽く」感じられるのですか?
A4. 主な理由は3つあります。①優れた足つき性がもたらす心理的な安心感、②エンジンを低い位置に搭載した「低重心設計」、③重量物を車体中心に集めた「マス集中化」です。これらが組み合わさることで、軽快なハンドリングと扱いやすさを実現しています。
まとめ:CB1000Fの重量が示す思想の転換
これまでの情報を総括すると、CB1000Fの「重量」というテーマには、単なるスペック上の数値以上の、ホンダの新しいバイク作りへの思想が色濃く反映されていることが分かります。この記事で解説してきた重要なポイントを、改めて以下にまとめました。
- スペック上の重量はZ900RSと同等の215kg以下となる見込み
- CB1300SFより50kg以上軽く圧倒的な取り回しやすさを実現
- 数値以上の「体感的な軽さ」は優れた足つき性と低重心設計の賜物
- コンセプトは「誰もが気軽に楽しめる次世代の基準」という思想の表れ
CB1000Fの重量は、単なる一つのスペックではありません。それは、ホンダが時代の変化を読み解き、これからのモーターサイクルライフはどうあるべきかを真摯に考え抜いた末の「回答」です。
重厚長大から軽快洒脱へ。選ばれし者のためのバイクから、すべてのライダーに開かれたバイクへ。その思想の転換を、あなたも感じ取れたのではないでしょうか。
スペックシートを眺めているだけでは、このバイクの本当の魅力は決して分かりません。まずは一度、その驚くべき軽さをあなた自身で体感してみてください。
市販化が発表された際には、お近くのホンダドリーム店に足を運び、実車に触れてみれば、きっと新しいCBの世界が広がるはずです。
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